2018年10月26日 公開

子どもを伸ばす機会は日常の中に!『子どもが賢くなる75の方法』

幼児期に育てたい力とは?大事なのは、違いを発見する、「なぜかな?」という視点を持つ、相手の話を聞くといった「賢さのベース」を鍛えること!書籍『子どもが賢くなる75の方法』では、日常生活の中で親子で取り組める賢さを養う方法がたくさん紹介されています。

幼児教育では教科勉強は不要

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「幼児教育」にはどのようなイメージがありますか?早期から読み書きや計算の練習をすることや、小学校受験のための勉強と捉えている方が多いかもしれませんね。

しかし、ただひたすらノートに文字や数字を書き込んでいくだけでは幼児教育とは呼べません。小学校受験をパスするためだけに幼児教育に取り組むというのも違います。

今回ご紹介する書籍『子どもが賢くなる75の方法』では、幼児期に読み書きや計算をする教科学習はまだ早い、と断言しています。

著者は、幼小一貫教育の理念を掲げ、幼児教室の運営や知育教材・教具の開発を行う「こぐま会」代表の久野泰可さん。多くの幼児・児童を指導してきた実績に基づき、幼児教育で親が心がけたいことや家庭でできることが具体的に示されている、とてもわかりやすい本です。

タイトル:子どもが賢くなる75の方法
著者:久野 泰可(幼児教育実践研究所 こぐま会)
出版社:幻冬舎

家庭での親の働きかけで子どもの能力は伸びる

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「幼児教育」といっても、専門書を使ったり、塾に行く必要はありません。久野さんは、本書の中で、家庭での親の働きかけが何より大事だと述べています。

たとえば日常会話や普段よくする遊び。それが学びに繋がるなんて子どもは思ってもいませんし、親もよく意識していないと気付きませんよね。

自宅から保育園に行くまでに、階段は何段あるかな。
マル3つでミッキーマウスが描けるね。

身の回りには、数や形につながるものが本当にたくさんあります。そういったものをまず親が見つけて、子どもとの会話に挙げたり言葉をかけてあげるとよいとのことです。

わが家の場合ですが、5歳の長女がお絵かきで女の子の絵を描いたときに、スカートに斜めの線を交差させて模様を描いていました。こうした方がなんとなくかわいから描いたようなのですが、「それ、チェック柄って言うんだよ」と教えてあげたところ、とても気に入った様子。家の中や街中で「これもチェックだよね?」と見つけたときには嬉しそうに報告してくれるようになり、水玉や縞々などいろんな図柄にも興味を示すようになりました。

多くの「実体験」が学びにつながる

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言葉かけも大事ですが、「実体験」も重要だと久野さんは伝えています。

ゾウのように大きな○○
新幹線よりも速い○○

ゾウや新幹線を写真や図鑑で見たことがあったとしても、どれくらい大きいのか、速いのかは、実物を見たり体験してみないと想像が難しいです。

また、数や形も、言葉で伝えるよりおもちゃなど具体物を使って説明したほうが、子どもはしっかり理解します。

わが家は姉妹なので、家ではおままごとやお店屋さんごっこをすることが多いです。そんなときに、

食べ物を3個ずつ分けてね。
右から3番目の野菜をください。
小さい四角の積み木を椅子にしてみよう。
一番長い紐をください。

など、家にあるおもちゃを使ってこうした言葉をかけながら遊ぶことも取り入れてみました。遊びながらなので、本人は全く勉強しているつもりはありません。でも、言われたことに反応して「えーっと、こっちかな、これであっているかな」と考えている様子。しょっちゅう数や形を取り入れてしまうと娘から「ママうるさい!」と嫌がられるので、ときどき、ほどほどといった加減は必要ではありますが、意外と簡単に遊びの中に学びを取り入れられることに筆者が驚きました。

幼児期に必要な5つの基礎教育分野

子どもと一緒にゼリー作り。器に同じ数だけ入れてみてね、と伝えたらゆっくりとですが数えながらきちんと入れてくれました。
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ところで、数や形は日常にごろごろ転がっているので親としても気づきやすく、会話や遊びに取り入れやすいですが、実は幼児期に必要な賢さの基礎を作るものは、そんな単純ではないようです。

『子どもが賢くなる75の方法』で久野さんは、幼児期に学ばせたい領域として以下の5つを挙げています。

未測量・・・大きさ、多さ、長さ、重さなどの「量」を土台にした数の概念。比較したり法則に従って順番に並べる。
位置表象・・・上下、前後、左右の位置関係を理解して、表現する。
数・・・ものを正しく数えること、数の比較や等分をする。
図形・・・基礎的な図形の理解。描く、組み合わせて構成する、分割する。
言語・・・読む・書くの前提として、聞く・話すができる

単純に数と言っても、数字を数えるという側面もあれば、多い方を選び取ったり少ない順に並べ替えたりすることで数字を使う場合もあります。

本書では、この5領域をバランスよく、その子に合った方法でステップアップしていく具体的な手法が75通り紹介されています。

漠然と数や形、名前を教えるよりも、どうしてこの5領域が大切なのか、どうやって伸ばしていけばいいのかがシンプルにわかりやすくまとめられており、すぐに実践できるものばかりです。ぜひ参考にしてほしいです。

教育という言葉に振り回されず、親子でできることを

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「教育」と聞くと、親子ともに身構えてしまいます。本書にある通りにしてみても、子どもはなかなか理解してくれない、興味を示してくれないということもあるでしょう。親のガッカリやイライラが出てくると、きっと子どもも面白くありません。

本書では、成長するためにはちょっと背伸びしてみることが大事と書かれている一方で、後戻りすることも大切と説いています。

親が過剰に干渉することは子どもの芽を摘むことになる、とも書かれています。

親子で無理なくできることを、自分達のペースで続けることが、きっと大事なのだと思います。親の心構えとしては、「教育」しているのではなく「一緒に遊んでいる」つもりで、ということでしょうか。

忙しい中、なかなか子どもと遊ぶ時間を持つのも大変かもしれませんが、1日に10分、15分でも親子で遊びながら学ぶ時間を一緒に作っていけるといいですね。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

Akari Itoi Akari Itoi  出版社、料理企画会社を経て独立。WEBメディアを中心に企画からライティングまでこなすコンテンツディレクターとして活動中。得意ジャンルはグルメ/クッキング/子育て/幼児教育/受験。東京在住。石川県出身。2児の母。調理師/食育指導士/JHBS講師/パンコーディネーター取得。