ならいごと費は無計画に決めてしまうと、後から大変な目に合う原因にもなりかねません。幼稚園・小学校のお子さまをお持ちの方の家計とならいごとの事情を調べてみました。「2年で350万貯めた あきのズボラ家計管理」著者による載第8回です。
ならいごとを考えるようになったら
そこで今回は、主に幼稚園から小学校までの公立・私立別の「子どものならいごと費」について調べてみました。
学校外活動費はいくら?
(幼稚園)
公立 9.3万円
私立 13.4万円
(小学校)
公立 21.8万円
私立 61.3万円
また、小学校の学年別の補助学習費とその他の学校外活動費を加えた金額は以下の通りです。
(公立小学校)
小学校1年生 19.9万円
小学校2年生 19.1万円
小学校3年生 20.1万円
小学校4年生 22万円
小学校5年生 24.7万円
小学校6年生 24.9万円
(私立小学校)
小学校1年生 56.6万円
小学校2年生 49.3万円
小学校3年生 54.6万円
小学校4年生 62.2万円
小学校5年生 68.9万円
小学校6年生 76.4万円
※「補助学習費」とは,家庭での学習に使用する物品・図書の購入費,家庭教師費,学習塾費等の支出。
※「その他の学校外活動費」とは,体験活動や習い事(ピアノ,水泳,習字等)等のための支出。用具の購入費等を含みます。
(出典:文部科学省 平成28年度「子供の学習費調査」)
あくまでも平均値ですが、公立、私立共に小学校6年生の学年別の補助学習費とその他の学校外活動費を加えた金額が最も多くなっています。
中学、高校となると、ならいごとだけでなく進学に合わせた学習塾代などがかさんできます。そして、それに続く大学受験…。子どもにかかるお金は、年々、膨らんでいくと考えて間違いなさそうです。
学費とならいごとで家計がピンチ!?
お金が貯められない、毎月赤字でとお悩みの方に多いのが、「子どもが小さい頃は貯金もできていたのに、年々家計が厳しくなってしまって…」というケースです。
子どもが小さい頃は、家計簿をつけずにどんぶり勘定でも貯金ができていたのに、子どもが大きくなるにつれて「学費」だけでなく「ならいごと費」までどんどん増加!上の子だけではなく、下の子の分も追加されるともう大変。支出は増える一方なのに、収入は思うように上がらない…。
もはやどんぶり勘定ではどうにもならない!という状況になってから、家計の相談や見直しをするというケースが多いです。
増えすぎるならいごと費に要注意
それでも子どものためにならいごとを継続させてあげるのが親の役目と、なかには借金まで考える方も。
しかし、幼稚園、小学校という比較的学費がかからない時期に、赤字の家計状況になってしまうと、いくらならいごとさせても「大学費用が足りないから進学をあきらめさせる」ということになりかねません。
また、子どもが大きくなると、親と出かけるのを嫌がったり、部活などで忙しくなったりして、家族そろっての旅行も難しくなります。
家族で楽しい思い出を作れる時期に、ならいごとにお金をかけすぎてレジャーができないというのも悲しいですし、子どもの将来にも備えておきたいですよね。
ならいごとはルールを決めて。短期教室も上手に活用
もちろん、短期教室では習得内容に差は出てしまいますが、家計が苦しい時はやめて、余裕がある時には行かせるというようなこともでき、融通がきくというメリットがあります。
また、市区町村が提供している無料のならいごとや、公民館や集会所を利用した安価のならいごとがある場合もありますので、そうしたものも並行すると、ならいごと費の増大を防ぐことができます。ダンスやそろばん、英語など、種類も幅広いので、お住まいの自治体に問い合わせたり、ママ友と情報交換したりしてリサーチしてみましょう。
短期教室や無料のならいごとで体験し、子どもが続けたいと言えば、他のならいごとと調整して改めて始めることもできますよね。
あくまで全体を調整しながら、ならいごと費が家計の重荷になりすぎないように計画すると安心です。
ならいごと費と賢くつきあおう
子どもがやりたがっているから、子どものために、とはじめたならいごとでも、そのために毎月赤字になったり、将来に響いてしまったりするようでは本末転倒です。
一度はじめると、なかなかやめられないことも多いならいごと。費用の心配をせずに楽しく続けてもらうためにも、収入に合わせた賢い選択ができるよう日頃からルールを決めて考えておけるといいですね。