2018年8月26日 公開

オランダの知育+情操教育:4歳からのアート授業をレポート!

オランダの学校は、それぞれ自由なカリキュラムで運営がなされています。筆者の子どもが通う小学校は、アートを中心とした総合的な学びが魅力のひとつ。テーマを決め、アートに学びも盛り込んだ授業の様子を、作品と共に紹介します。

学校により異なる自由なカリキュラム

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「宇宙」がテーマのときの工作。手前の地球は、膨らませた風船に糊で新聞紙を貼り、ペイントしたもの。
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オランダの小学校は4歳から12歳までの8年間一貫教育です。

義務教育は5歳からはじまり、学区に関係なく、好きな学校を選択することができます。統一テストはあるものの、国が指定する教科書などもないため、学校ごとに好きなメソッドを取り入れ、好きなカリキュラムを組んで授業が行われています。

今回ご紹介するのは、筆者の5歳の子どもが通うオランダ現地校のアート(図工・美術)授業の様子です。

体験+アート+勉強でしっかり落とし込む

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卵パックやクリップなどの生活用品が、工作でよく使われる材料になります。
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先日、学校遠足で動物園に行ったのですが、その前後には動物をテーマにした学びが数週間続きました。

卵パックなど暮らしの中にある材料を使った工作、図形を認識させる貼り紙などを授業で作成し、持ち帰ってきました。
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貼り絵で動物を作りながら図形の認識をさせるなど、かたちの勉強になる工作も。
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動物が出てくる文字認識や数字、比較などを学べるワークブックの取り組みも。

また、授業では動物が出てくる動画を観たり、動物の真似をしたり。教室内の飾りも動物に関連したものが飾られていました。
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ワークブックもテーマに沿ったものに。こちらは正しい綴りの動物の単語を選ぶ課題です。
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テーマは毎回さまざまで、先生の一人が妊娠出産をした際には、赤ちゃんや生き物の成長がテーマとなりました。時計や植物、天体や宇宙など普遍的なテーマのほかに、ゴミ問題など、時事問題にあわせたテーマも用いられています。

アートセラピー的要素も取り入れられる

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使う画材もさまざま。フィンガーペイントなども積極的に取り入れられています。
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子どもの作品集を見ていると、上記のようにテーマに沿ったものだけではなく、アートセラピーの要素が取り入れられた教材を使用していることもあるなと感じます。絵から子どもの心理状態を判断したり、安定や安心を生み出すために使われているのでしょう。

学校にはアートを専門に学んだ先生がいて、専任の先生の授業も設けられています。

オランダは移民が多く、中には祖国を追われた難民もいるため、彼らのメンタルケアのためにも、積極的にアートセラピーが行われているようです。

美術館でのアートプログラムに無料参加

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OHPと図形に切り抜かれたカラーフィルムを使って自由に遊びます。学校の校外研修だけではなく、オランダの美術館は子どもが楽しめる仕掛けがたくさんありますよ。
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授業の一環として美術館に訪れることも年に何度もあります。

工作や展示にまつわる体験など、子ども向けのプログラムがあり、美術館のスタッフから指導を受けます。美術館は古くからの建築物であることも多く、とても静かな場所ですが、子どもたちは物怖じせずにその環境を楽しんでいるようです。

アートに学びを盛り込むオランダの授業

学校により違いがありますが、わが子の通う学校の場合は創作に重点を置き、アートを通じて学びの機会を広げていると実感します。特に4~5歳のクラスは勉強も遊びの延長線上といった様子で、よりアートの要素が強いように感じます。

色鉛筆、クレヨン、スタンプ、ペン、絵の具、グリッターのり、フィンガーペイントなど、絵を描くときに使う道具も多岐にわたり、遊びながら「楽しく体験する」ということが重視されています。

学年が上がるにつれて、絵画の専門的な技法を学んだり、継続して数日をかけてひとつの作品制作に取り組むなど、一歩進んだ美術教育が行われているようですよ。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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Hitomi Hitomi  バリ島、台湾と旅するように夫と3人の息子と暮らし、現在オランダ暮らし2年目。ライター、アロマセラピー講師。hitomiarai.infoというオウンドメディアで海外子育てや、アロマ、手作りコスメ、自然で気楽なライフスタイルを提案しています。