2019年03月01日 公開
「お盆玉」は夏のお年玉?金額の相場や由来をチェック
「お盆玉」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?発祥は江戸時代だとされていますが、最近急速に浸透しつつあるお小遣いの渡し方のひとつです。イメージとしては、お年玉の夏バージョンに近いでしょう。お盆玉の意味や渡す時期、金額の相場などを解説します。
「お盆玉」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?発祥は江戸時代だとされていますが、最近急速に浸透しつつあるお小遣いの渡し方のひとつです。イメージとしては、お年玉の夏バージョンに近いでしょう。お盆玉の意味や渡す時期、金額の相場などを解説します。
お盆玉とは
「お盆玉」というものをご存知でしょうか。お盆玉とは、お正月にお年玉をあげるのと同じように、お盆休みに帰省した子どもたちにあげるお小遣いのことです。一部の地域での風習として古くからありましたが、メディアが取り上げたことで近年は全国に普及するようになりました。
お盆玉の由来
もともと盆玉は、山形県を中心とした東北地域で定着していた習慣。江戸時代、商家に住み込みで働く奉公人が、お正月やお盆に実家へ帰省する際に、お金や新しい下駄、着物などを持たせていたことが由来です。
ここ数年急速に認知度が上がっている「お盆玉」という言葉は、紙製品のメーカーである株式会社マルアイがつくった造語で、商標登録もされています。
誰から誰にあげるもの?
お年玉といえば、祖父母だけでなく親戚からももらう機会が多いでしょう。しかし夏にもらうお盆玉の場合は、「祖父母が孫に渡す」というのが一般的です。お正月に帰省できなかった場合、夏休みに帰省したときに、お年玉代わりにお盆玉として渡すという家庭もあります。
金額の相場は?
お年玉の代わりに渡す場合は、お年玉と同じくらいの金額を渡すケースもあります。それ以外であれば、お年玉よりも少額であるのが一般的です。お年玉と同じように、金額を子どもの年齢によって変えているという家庭がほとんどでしょう。
三井住友カードが行った「お盆玉に関する意識調査」の結果によると、小学生の子どものおよそ3人に1人がお盆玉をもらっていることが判明しました。お盆玉を現金で受け取った子どもは全体の80%を占め、残り20%はゲームやおもちゃ、衣類、お菓子などほしいものを買ってもらい「物」でもらっていることも分かっています。
お盆玉の金額にこれといった決まりはありません。小学生全体の平均額でみると9,345円。半数近くが「5,001円以上」もらっていると回答しました。年代別の平均金額の正確なデータはありませんが、最も多いのは「1,000円~5,000円程度」という回答です。
お盆玉の使いみちは?
お盆玉はお年玉よりも少額になる傾向から、お金の教育のきっかけとして、子どもに金銭管理を任せるというパパママもいます。先出の調査によると、親の56%は子どもに「お盆玉を貯金してほしい」と考え、子どもの65%は「ゲームや玩具などを購入したい」と考えていることが分かりました。
お金の使い方を親子で考え、使う理由や収入と支出のバランスなどを教えてみてはいかがでしょうか?
お盆玉専用のポチ袋はある?
「お盆玉」という言葉を作った株式会社マルアイや、郵便局では専用の「お盆玉」という文字と夏の風物詩のイラストが描かれた専用のポチ袋を販売しています。もちろん、専用のポチ袋を使わなければならないというルールはありません。一般的なポチ袋に入れて渡すおじいちゃんおばあちゃんもたくさんいます。
500円玉程度の小さなポチ袋も販売されているため、場合に応じたものを選んでみてください。
お盆玉の取り入れ方は家庭による
夏の帰省時にお小遣いを渡す習慣がある家庭の場合、それを「お盆玉」という言葉に置き換えるとスムーズでしょう。最近急速に浸透しつつあるお盆玉ですが、経済的な負担がかかるという点で賛否両論がわかれるところです。取り入れるかどうかは、各家庭の状況で判断することをおすすめします。