夜中の授乳が終わり、赤ちゃんが離乳食を食べるようになると、今度は手づかみ食べが始まります。手や食卓を汚したり、食べ物で遊んだりと、デメリットが多いように見える手づかみ食べ。しかし、手づかみ食べにはメリットもたくさんあるのです。その重要な意味や、いつまで続くのかについてみていきましょう。
手づかみ食べが始まるのはいつから?
9カ月頃になると自分の手で食べ散らかしたり、こぼしたりするので、パパママは気が気ではないでしょう。食事にも時間がかかります。しかし、手づかみ食べ期は、スプーンやフォークなどを持つ前段階の大切な時期でもあります。赤ちゃんの成長にとって重要な意味をもっていることを知っておきましょう。
手づかみ食べをすることで、食べ物を知る
どんな動物でもそうであるように、自分の手で食べ物を口に運ぶという行為は生きていく上で必要不可欠なこと。食べ物の位置や大きさを目で見る、手でつかむことで、食べ物の硬さや温度を知ることができます。
最初は上手に口まで運べなかったり、食材を握りつぶしてしまうこともありますが、どれくらい力を加えると食べ物が崩れてしまうのかということも、体験から学ぶことができるのです。
手づかみ食べで学ぶことはとても多い
食べ物を口に運ぶことにも、指しゃぶりやおもちゃ遊びの経験が生かされています。赤ちゃんは遊びながら、自分にちょうどいい一口の量を理解できるようになっていくのです。「食べ物で遊ぶなんて」などと思わずに、たくさん遊ばせてあげてください。
手づかみ食べはいつまで?
とはいえ1歳を過ぎて離乳食完了期に入るといよいよスプーンやフォークへの移行期間に突入します。2歳半くらいからは、だんだんと手づかみ食べも見られなくなります。個人差もありますが手づかみ食べ期はそれほど長くありません。
赤ちゃんの成長を焦らずゆっくりと見守ってあげましょう。
手づかみ食べの練習方法
手づかみ食べにおすすめのメニューは?
スティック状に切ったパンや、一口サイズにご飯を丸めたおにぎり、ゆでたアスパラガスやにんじんの野菜スティックなど、赤ちゃんの好みや月齢に合わせて、いろいろ工夫して試してみましょう。
じゃがいものおやきも、おすすめの手づかみ食べレシピです。作り方は、ゆでてつぶしたじゃがいも1個に、片栗粉小さじ1を混ぜて小さく丸め、フライパンで両面を焼くだけ。野菜のみじん切りやひき肉、チーズなどを混ぜると栄養たっぷりに。
じゃがいもをさつまいもに変え、バナナと混ぜて焼くとあまいおやつになります。
汁気が多いものは、ビチャビチャして手づかみ食べには向きません。周りが汚れてパパママのストレスにもなるので避けましょう。
赤ちゃんの手づかみ食べにイライラしないコツ
イライラしないためには、手づかみ食べ期の食事は汚れるもの、と割り切ることです。
・口に運びやすく、手で運んでいる途中にポロポロくずれないメニューにする。
・下に新聞紙を敷いて食後にまるめて捨てるなど、後片付けを楽に。
また、パパ・ママ両方の理解も大事です。ママだけが理解していても、パパが「手づかみは行儀悪い!」と言ってしまうと空気が悪くなってしまいます。ママは手づかみ食べの意味を説明して、パパはそれを理解して協力しましょう。
またこの時期、せっかくだからパパママも赤ちゃんにならって、手づかみで食べてみてはいかがでしょうか。自分で手で食べてみると、どうすると食べやすいか、温度はどのくらいがいいかなどわかることもあります。スプーン・フォークの移行期にやるのはおすすめしませんが、初期の頃にたまにやるなら良いですよね。