2016年12月18日 公開

餅の形にも意味があった!お雑煮にまつわる豆知識

東日本のお雑煮はすまし汁が多く、関西・四国・九州は味噌仕立てといわれていますが、地域色が大変強い上に各家庭によっても味や具材が少しずつ異なるため一概には言えません。餅の形や、だし汁でその地域の特色を見てみましょう。

東日本のお雑煮はすまし汁が多く、関西・四国・九州は味噌仕立てといわれていますが、地域色が大変強い上に各家庭によっても味や具材が少しずつ異なるため一概には言えません。餅の形や、だし汁でその地域の特色を見てみましょう。

お雑煮の餅が丸餅と切餅に分かれるのはなぜ?

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お雑煮に入れるお餅の形には、丸餅、切餅の2種類があります。

・丸餅
角が立たずに円満に過ごせますように、という願いが込められています。

・切餅
武士が戦の前に「敵をのす(倒す)」と縁起を担いで、のし餅を食べやすく切った切餅をお雑煮に入たのがはじまりといわれています。
またもう一説には、江戸は人口が非常に多く、ひとつずつ手で丸めるのが大変だったから、一度にたくさん作れる切餅が広まったともいわれています。

丸餅と切餅の境界線は関ヶ原にあった?

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お雑煮の餅の形は、東の切餅と西の丸餅に大きく分けることができます。そしてその境界線は、岐阜県の関ヶ原周辺にあるといわれています。
この境界線上に位置する福井県や三重県は、丸餅と切餅が混在する特徴的な地域で、特に三重県はこの特殊な環境がお雑煮にも色濃く表れます。

餅の形は、伊勢志摩と伊賀の丸餅と、その他地域の切餅にわかれています。
さらにだし汁の種類でも、北勢・南勢・伊賀北部・東紀州はすまし汁、中勢・伊賀南部は味噌、鳥羽は小豆汁仕立て、と大きく分けることができます。

鮎やトビウオなど「だし」の種類もいろいろ

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お雑煮のだしは、鰹節や昆布からとることが多いようですが、ここでは鰹節、昆布以外のだしを紹介します。

・干し鮎
ほのかな香りであっさりとしながらもまろやかなコクがあります。
このだしで作るのは、島根県石見地方の「岩のり雑煮」や「黒豆雑煮」です。
干し鮎は昔からこの地域の保存食のため、お雑煮のだしにも使われてきました。

・スルメ
昆布とともに水につけてとるだしは、スルメの塩が効いて少し甘みもありしっかりとした味です。
このだしで作るのは、石川県の「加賀雑煮」や、熊本、博多、佐賀、岡山などの一部で作られているお雑煮です。
「加賀雑煮は」このだしに煮た丸餅を入れて小ネギを散らしただけのシンプルな物ですが、だしの味わいで十分満足できるお雑煮です。

・アゴだし
トビウオの煮干しからとるアゴだしは、すっきりとした甘みと深い旨みがあり、上品な味わいです。
このだしで作るのは、博多の「ブリ雑煮」、佐賀県の一部で作られているお雑煮です。

地域それぞれ縁起を担いだ具材の食べ方

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野菜ひとつとってみても、縁起を担いだ食べ方があります。

・「ひき菜」で幸せを引き寄せる、岩手、宮城のお雑煮
ひき菜とは、大根、人参、ゴボウの千切りをサッと茹でて、一晩凍らせたものです。
正月から「切る」ことは縁起が悪いからと下ごしらえは大晦日までに済ませます。幸せを引き寄せてくれますようにとの願いが込められています。

・「もち菜」で名を上げる、愛知のお雑煮
もち菜とは、中部地方のお雑煮には欠かせない野菜です。
餅ともち菜を一緒に箸で持ち上げて、「名を上げる」と縁起を担いでいます。
名古屋の一部では、お雑煮の具はお餅ともち菜のみというところもあります。

・「壬生菜」で名を上げ、名を残す、京都のお雑煮
京都では三が日は白味噌仕立てのお雑煮を食べ、4日にすまし汁に壬生菜を入れたお雑煮を食べます。
箸で壬生菜を持ち上げ「名を上げる」、さらにその壬生菜を食べ残して「名を残す」と縁起を担いでいます。

わが家のお雑煮のルーツはどこに?

お雑煮のお餅の形ひとつにも興味深い意味がありました。各地域のお雑煮ひとつひとつに、健康や幸せを願う意味が込められているはずです。
みなさんのご家庭でいつも食べているお雑煮のルーツを調べてみてはいかがでしょう?

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WRITER

YUMI YUMI