2018年1月17日 公開

イギリス人が語る「くまのパディントン」の魅力

2018年で生誕60周年の「くまのパディントン」。実写映画も大ヒットした1作目に続き、2作目『パディントン2』が1月19日より日本でも公開。「くまのパディントン」誕生の地イギリスで、改めてその魅力や人気ぶりについてインタビューしました。

くまのパディントンは2018年で生誕60周年!

タイトル:A Bear Called Paddington (英語)
著者:Michael Bond
出版社:HarperCollins Children's Books
2018年で、ちょうど生誕60周年を迎える「くまのパディントン」。記念すべき本の第1作目は、1958年に出版された「くまのパディントン/A Bear Called Paddington」でした。以降、これまでに児童書や絵本など、150タイトル以上もの作品が出版されており、そのシリーズは世界40カ国以上で翻訳されています。この数からも、その人気ぶりがうかがえますね。

日本でも、福音館書店から児童書全10巻が発刊されています。また、2017年11月には「パティントン、テストをうける」がWAVE出版から発売されています。
映画の方も好評で、イギリスでは2014年に映画1作目『Paddington(パディントン)』が公開されると、発祥の国ということもあって、なんとあの大人気映画『アナと雪の女王』よりもヒットするという快挙を成し遂げました(日本では2016年公開)。

その続編となる『Paddington 2(パディントン2)』が、2018年1月19日から日本でも公開。パディントンの声は日本語吹替版では松坂桃季さんが演じ、イメージソングをAIさんが担当するなども話題です。

くまのパディントンの誕生秘話

sevenMaps7 / Shutterstock.com
イギリスでは王室からも愛されているという人気ぶりですが、この魅力的なキャラクター誕生のきっかけは……。
作者のマイケル・ボンドが当時BBCのテレビカメラマンとして働いていた、あるクリスマス・イヴに、ロンドンのお店で売れ残った小さなクマのぬいぐるみを可哀想に感じて買いました。それは奥さんへのプレゼントだったのですが、当時パディントン駅の近くに住んでいたことから、そのぬいぐるみに「パディントン」と名前をつけて、そのぬいぐるみの話を書きはじめたのがきっかけです。

もしそのとき、そのクマのぬいぐるみがなかったら、今「くまのパディントン」は生まれていないかも…。そう考えると、その出会いは非常にラッキーな出来事だったといえますね。

くまのパディントンは、実は南米ペルー出身。ずいぶん遠いところから長旅を経てイギリスへやってきたのです。ペルーで一緒に生活していたおばさんの教えで、渡英後困らないように英語を勉強してから移住してきました。また、イギリスで好まれる礼儀正しい性格だったので、ついうっかりトラブルを起こしてしまっても、周りの人に愛されるのでしょうね。

話の中では、イギリス人が好むちょっとした皮肉や風刺などが随所にちりばめられており、子どもだけでなく大人も楽しめることも魅力のひとつです。また、ロンドンの地名やスポットも登場するので、イギリスをもっと身近に感じることができます。

イギリスでのパディントンのイメージ

くまのパディントンの物語が生まれた現地イギリスで、現在育児中のパパママにインタビューしてみました。

neftali / Shutterstock.com
まず、「くまのパディントンといえば?」の質問に、誰もが最初に言うのは、「赤い帽子とダッフルコート」のトレードマーク、それから「マーマレードが好き」ということ。さらに共通の意見として、くまのパディントンは、パパママにとって「懐かしい」と思うキャラクターであるということでした。時代的には、現在子育て中のパパママ世代のご両親が子どもの頃に最初に大ヒットしたらしいのです。

イギリス人ママの一人が、「私が小さいころに一番大好きだったテディは、くまのパディントンのぬいぐるみだったの。でも、それは確か、もともとお母さんのだったはず。お母さんが私にくれて、とっても嬉しかったのを覚えているわ」と言いました。

すると他のママが、「そういえば、テレビでもときどき放映されていたよね。パディントンだけちゃんと立体なのに、背景とか他の人は絵なの。大好きだったな」(人形アニメが放送されていたそうです)。

それを聞いて、他のメンバーも、「ああ、そうだったね!思い出した。見てた見てた!」と大盛り上がり。くまのパディントンはパパママ達の子ども時代の幸せな気持ちを思い出させてくれるキャラクターのようです。

そういう心理的背景からも、イギリスで2014年に実写版の映画『Paddington(パディントン)』が公開になったとき、大人はその懐かしい思い出を振り返りつつスクリーンを見つめ、子どもたち世代は新しいキャラクターとしてくまのパディントンに出会い、その魅力がイギリスで再度ブレイクしたといえそうです。

映画パディントンは最高のファミリー映画

Kathy Hutchins / Shutterstock.com
映画パディントンを4歳から12歳までの4人の兄弟を育てるイギリス人ママが見た感想は、「大人の私から見ても、大人が分かるジョークで笑えるシーンがたくさんあって、とっても楽しめたわ。子どもたちはそれぞれ年齢が離れているけど、年齢に関係なく全員大笑いしながら夢中になって見てたわよ。家族で見るのにピッタリの映画だと思う。子どもたちは、実は映画を見るまでくまのパディントンのことは知らなかったんだけど、映画を見てから「今度はパディントンの本も読みたい」って言ってるから、さっそく買って読ませようって思っているところなの」ということでした。

海外・他言語に興味を持つきっかけに

prokopphoto / Shutterstock.com
南米とヨーロッパ、他言語のことなど、パディントンの話の背景にある情報から、子どもたちが海外や言語に興味を持つきっかけづくりにもなるかもしれません。

地図や地球儀から、ペルーとイギリス、そして日本を探してみたり、どんな言葉を話すのかを調べてみるのは、家庭でできる知育として取り入れやすいのではないでしょうか。

また、パディントンシリーズには児童書と絵本があり、お子さまの年齢に合わせて、読み聞かせをしたり、読書習慣の興味付けにおすすめです。

タイトル:クマのパディントン
著者:マイケル・ボンド(著) R.W. アリー(絵) 木坂涼(訳)
出版社:理論社

アプリの無料ゲームでイギリスを駆け抜けよう

映画をもとにしたランナーゲームが無料で楽しめます。パディントンの大好物マーマレードを集めながら、イギリスの街を颯爽と駆け抜けてみましょう!

いろんな方面からパディントンを楽しもう!

Alexey Broslavets / Shutterstock.com
絵本・児童書・アニメ・映画・ゲームと、多方面から楽しめる「くまのパディントン」。グッズもたくさん発売されています。イギリスで生まれ、世界中で60年間も愛されてきた理由がわかる気がしますね。ぜひご家族でくまのパディントンの魅力を発見してください!
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

いしこがわ理恵 いしこがわ理恵  在英11年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。