2018年03月16日 公開

思わず目頭が熱くなる、親子で読みたい深イイお話4つ

絵本の読み聞かせをしながら、読んでいる大人が深く考えさせられ、感動してしまうことはありませんか?今回お届けするのは、うっかり筆者が涙してしまった、忘れられない大切なお話の数々です。子どもたちはもちろんのこと、子育て中のパパママの心に響きますように。

絵本の読み聞かせをしながら、読んでいる大人が深く考えさせられ、感動してしまうことはありませんか?今回お届けするのは、うっかり筆者が涙してしまった、忘れられない大切なお話の数々です。子どもたちはもちろんのこと、子育て中のパパママの心に響きますように。

100万回生きたねこ

 (82208)

タイトル:100万回生きたねこ
著者:佐野 洋子(作・絵)
出版社:講談社
主人公のねこは、さまざまな飼い主のもとで100万回もの人生を生きます。あるときは、サーカスの団長のねこ、あるときはどろぼうのねこ。その様子が1ページに1エピソード、含蓄あるイラストとともに、淡々と語られます。あるとき、ねこは誰のねこでもなくなり、自分の人生を生きることに…。

この本は、大人でも咀嚼するのが難しいかもしれません。ただ、子どもはねこの送るいろいろな人生が面白いようで、「これなに?あれなに?」と何度も「読んで!」のリクエスト。読むたびに味わいが深まる、長く読み続けたい絵本です。

ティラノサウルスシリーズ

 (82576)

タイトル:宮西達也 ティラノサウルス・シリーズ(既刊13巻)
著者:作/宮西 達也 絵/宮西 達也
出版社:ポプラ社
「恐竜大好き!」。わが家の恐竜たちが愛してやまないのが、「ティラノサウルスシリーズ」です。

肉食で暴れん坊のティラノサウルスですが、他の恐竜との出会いを通じて、愛や優しさに目覚めます。親子の愛情物語からせつない友情物語まで、既刊13巻には何度も心を洗われました。中でもわが子のイチオシはこちら。

わたしはあなたをあいしています

 (82577)

タイトル:わたしはあなたをあいしています
著者:作/宮西 達也 絵/宮西 達也
出版社:ポプラ社
あるとき、ティラノサウルスが出会ったのは、ことばの通じない3匹のホマロケファレ。

作者の宮西さんは、ことばが違うことを反対ことばで表現します。例えば、「はやく!」は「クヤハー!」、「おなかすいてる」は「ルテイスカナオー!」このような、絵本に散りばめられた絶妙な表現が息子たちのお気に入りで、要所要所で大爆笑。

筆者も声色を変えたり、表情も付け加えたりと、のりのり大サービスで読み進めていくと、まさかの展開が…。最後は涙で字が読めず、息子に心配される母でした。仲間って何だろう、ことばって何だろう、そして異文化交流を少し体感できる作品です。

そらいろ男爵

 (82204)

第一次世界大戦開戦から100年を記念して、2014年にフランスで刊行。すぐれた児童書に贈られる「サン=テグジュペリ賞」を受賞した作品です。
タイトル:そらいろ男爵
著者:ジル・ボム(文) 
出版社:主婦の友社
舞台は、100年前のヨーロッパ。あるとき戦争が勃発し、自前の飛行機でのんびりとバードウォッチングを楽しんでいた「そらいろ男爵」も、戦地に向かうことを余儀なくされました。

男爵が砲弾に選んだのは、”重くて、あたったらガツーンといたい”もの。そう、辞書や百科事典、そしてお気に入りの本を使って、見事、敵の侵入を防いだり、戦いを止めたりと、大活躍するのです。

戦いごっこが大好きな息子たちは、男爵の独自の戦術がツボにはまっている様子。「戦争って何?」「なんで戦うの?」といった子どもの純粋ながら大きなテーマに対峙したり、示唆深いストーリー展開に筆者自身も学んだりと、薄いながらもずっしりと重みのある1冊です。

おかあさんげんきですか。

 (82199)

タイトル:おかあさん、げんきですか。
著者:後藤 竜二(作)武田 美穂(絵)
出版社:ポプラ社
武田美穂さんの絵を好きな次男が、ある日自分で選んだ本。主人公は小学4年生なので、少し大人な設定ですが、未就学児でも問題なく楽しめます。

大事なおもちゃをママが捨ててしまったり、何度も何度も「分かった?」と、同じことを注意したりと幼児期と構造は同じ(苦笑)。でも、それはママの愛ゆえなんですよね!

そしてそれを主人公はどう感じているのか?授業で仕方なく書くことになった母の日の手紙。最後の方は涙なしでは読めません!ちょっと育児に疲れたとき、子どもを怒りたくなったとき、ふとストーリーを思い出すと笑顔になれる、そんな1冊です。

終わりに:子どもの反応は?

母、目に涙(心で号泣)の絵本ですが、息子たちの反応はというと…。

「なんでー?なんでー?なんでねこ死んじゃうのー?」などと、いつもの「なんでオンパレード」。また、母の涙する姿には「どこか痛いのー?」「大丈夫~?」。

いいのです。いいのです。君たちも、いつか大切な人に出会って、守るものができたときに分かるはず。いいのです。いいのです。敢えて説明はしません。

そんな熟成されるのを待つ物語が、あってもいいですよね。子どもたちが大人になったら、また一緒に読みたいと思います。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

福岡すみれ
福岡すみれ

東京都在住、3人のやんちゃな男の子のママです。外遊びが大好きな息子たちと日々いろいろな公園を巡りつつ、3度の食事(とおやつとお酒)を何よりも楽しみに過ごしています。