英検の評価方法が変わったことを以前の記事でもお伝えしました。先日、娘が2級に合格できたのも、新評価法のCSEスコア対策をしっかりできたから。娘の英検受験まで、CSEスコアのことを全く知らなかった私。調べてわかった対策のヒントをお伝えします。
解答速報を見ても得点がわからない?!
英検は、2015年度より評価方法が大きく変更になりました。
それまでは1問=1点で、正解数がそのまま得点となっていました。しかし、CSEスコアでの評価に変更されたことで、正確な得点を自分で計算することが不可能になりました。
CSEスコア導入以前は、全問題の6割程度が回答できていれば合格となっていました。そのため、解答速報をチェックして自分で合否の予測を立てることができたのです。
小学生の方が受かりやすい?!英検の仕組みを知る【小1から英検チャレンジ】Vol.11 – 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
CSEスコアって何?
CSEは、「Common Scale for English」の略です。CSEスコアは、英語の能力を公平に評価するための尺度として用いることができるようにしたもので、読む・聞く・書く・話すの4技能を均等に伸ばしていくために活用できます。
英検の1次試験は
1.リーディング(語彙・文法・長文読解)
2.リスニング
3.ライティング(3級以上)
の技能に分かれています。
3級以上は1次試験合格後に2次の面接試験があります。
それぞれの技能に対してCSEスコアが均等に配分されており、合格点も事前に決められています。
CSEスコアが「公平な評価」を下せる理由は?
CSEスコアは全受験者の採点が終了したあと、「統計的手法」を使って得点が決められます。これは偏差値と同じような考えに基づき、全受験者の回答状況によって得点が決まるため、
「前回の英検は簡単だった~!(だから合格できた)」
「今回は難しすぎたよね~!(だから不合格だった)」
という不公平がなくなるのです。
スコアが低かったということは受験者のレベルに自分が追いついていなかった、ということになるだけです。
衝撃!自己採点では合格範囲なのに不合格?
解答速報を見て、リーディングもリスニングも全部正答していたのに結果を見たら不合格だった……!そんなこともありえるのが、CSEスコアでの評価となります。
例えば英検2級の1次試験は各技能別に650点が配点されていますので、3つの技能をあわせて1950点が満点となります。合格点も予め定められており、合計1520点以上が合格となります。
自分で採点可能なリーディング・リスニングが満点でも、ライティングで0点だったら……。
リーディング=650点
リスニング=650点
ライティング=0点
合計 1300点
合格点の1520点には届きません。
この例はとても極端なものですが、すべての技能においてまんべんなく得点できる力がないと合格できないのが、今の英検というわけです。
小学生が英検合格に近づくコツ
CSEスコアの仕組みを知ると、合格するための対策を考えることが重要だということがわかります。
それぞれの技能は配点は一緒でも、問題数が異なります。
【例:英検2級の場合】
リーディングの問題数:38
リスニングの問題数:30
ライティングの問題:1
リスニングのほうが問題数が少ないので、リスニングが1問でも多くできると得点が大きくなることがわかると思います。
また、ライティングは1題出題されますが、16点満点で評価されたあとCSEスコアに換算されます。そのためライティングがある程度評価されると高得点が期待できます。
わが家のミヤピーは前回の英検で2級に合格しました。実はこのとき、リーディングは絶不調で半分程度しか回答できていませんでした。従来の英検の評価基準では、もしかしたら厳しかったかもしれません。
しかし、リスニングとライティングがある程度得点できていたため、CSEスコアが高くなったのです。これは受験者の中でリスニングとライティングが苦手な人が多いという現実が反映されています。
子どもは耳が良いのでリスニングが得意なことが多く、それは非常に有利なポイントとなります。リーディングは国語力も必要になるので小学生低学年では難しいことが多いでしょう。つまり、リーディングの学習はそこそこにして、リスニングとライティングの勉強を強化したほうが合格に近づきます。
特にライティングは練習すれば必ず得点源となる分野です。ライティングを幼児に教えるコツは改めてご紹介いたします。
次回もお楽しみに!