2020年12月10日 公開

ママ必読!知っておきたい食育のキホンと家庭での取り入れ方

知っているようで知らない「食育」について、その概要と家庭での取り入れ方をわかりやすく紹介します。子育て中のママ必読です。

知っているようで知らない「食育」について、その概要と家庭での取り入れ方をわかりやすく紹介します。子育て中のママ必読です。

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「食育」という言葉はよく耳にし、関心のある方も多いはず。特に子どもには大切そうだというイメージがありますよね。では「食育」がどういうものか、どう取り入れてばいいのか、具体的に答えることはできますか?

この記事では、食育とは何か、なぜ必要なのか、をわかりやすく説明します。家庭での取り入れ方も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

食育とは?

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「食育」とは何でしょうか?
食育は国単位でも推奨されており、食育基本法という法律も制定されています。まずは各省庁での食育の定義と、法の内容を見ていきましょう。

食育の定義

農林水産省では、食育を下記のように定義しています。
生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの
知育、徳育、体育とは、三育と呼ばれる教育の基本です。食育は教育の基礎であるばかりか、生きることの基本でもあり、生涯にわたって関りのある重要なものといえます。

文部科学省では、食育は

子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけること
とされています。身につけたい内容とは次の6つです。

・食べ物を大事にする感謝の心
・好き嫌いしないで栄養バランスよく食べること
・食事のマナーなどの社会性
・食事の重要性や心身の健康
・安全や品質など食品を選択する能力
・地域の産物や歴史など食文化の理解など


好き嫌いしないことや食事のマナーなど、食育を意識せずとも、子どもに身につけてもらいたいと日頃から気を付けていることもありますね。

食育基本法とは

「食育基本法」は2005年に制定された法律です。その後2015年に改定され、推進業務が内閣府から農林水産省に移りました。現在は農林水産省のほか、文部化科学省、厚生労働省も協力し、国民運動として食育を推進しています。

法が定められた背景には、食生活の変化とそれに伴う問題が生じたことがあります。具体的には、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、過度の痩せ志向、食の安全、食の海外への依存、といった問題が挙げられています。

〈食育基本法 7つの基本理念〉
・国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成
・食に関する感謝の念と理解
・食育推進運動の展開
・子どもの食育における保護者、教育関係者等の役割
・食に関する体験活動と食育推進活動の実践
・伝統的な食文化、環境と調和した生産等への配意及び農山漁村の活性化と食料自給率の向上への貢献
・食品の安全性の確保等における食育の役割
食育基本法では、食に関するさまざまな問題の解決を目標にしています。そのために国や地域、家庭や教育機関などあらゆる場で食育が実践されるべきなのです。

食育の推進の具体的な方針や数値目標などについては、食育推進基本計画というものが5年ごとに定められています。平成28年度~32年度は第三次食育推進基本計画に沿って実施中です。
第三次計画では次の5つが重要課題とされています。

1.若い世代を中心とした食育の推進
2.多様な暮らしに対応した食育の推進
3.健康寿命の延伸につながる食育の推進
4.食の循環や環境を意識した食育の推進
5.食文化の伝承に向けた食育の推進

今からはじめたい子どもの食育

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食育は人生の基礎となる重要なもの。どの年代の人にも大切なものですが、特に子どものうちから食育を実践することが重要です。健康な心身の発達と発育、将来のためにも、今から食育を実践していきましょう。

食育を実践するメリット

食育を実践することでどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。

1.免疫力がつく
バランスの良い食事は、免疫力のアップに繋がります。免疫力を高めて、さまざまな病気から身を守りましょう。また、添加物や農薬などの化学物質の摂取を続けると身体に蓄積され、アレルギーやアトピー発症の要因になるとも言われています。
子どもに対しては、親が食の知識を身につけ、食品の選択をすることも大切となりますね。

2.体力・学力の向上
バランスの良い食事をし、規則正しい食生活を送ることで、集中力や学習能力を高めることができるそうです。特に朝食をしっかりとることが大切で、毎日朝食を食べる子どもほど体力・学力の数値が良いという調査結果もでています。

3.情緒が育つ
食育は身体だけでなく、心にも影響を及ぼします。食事の時間を家族や仲間と共有し、コミュニケーションをとることは、心を安定させ、情緒を豊かにするといわれます。みんなで食卓を囲むことで、協調性や食事のマナーを身につけることもできますね。

食育の観点から正しい食生活を送ることには多くのメリットがあります。反対に、子どものころから偏った食事や不規則な食生活をしていると、味覚の偏りや子どもにも増えている肥満や生活習慣病などに繋がる恐れもあります。
一度身についた食生活を変えるのは簡単ではありません。幼いころからきちんとした食生活を定着させたいですね。

子どもの食育環境

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国を挙げて取り組まれている食育ですが、子どもの食育に対する環境はどのようになっているのでしょうか。

保育園・幼稚園での食育

園で野菜を育てたり、それを収穫して食べたり、保育園や幼稚園によってさまざまな食への取り組みがなされています。
保育園・幼稚園ともに食育基本法に基づき、保育園は「保育所保育指針」で、幼稚園は「幼稚園教育要領」で、食育について記されています。

どちらも明記されているのは、健康な心と体を育てるために食育を通じた望ましい食習慣の形成が大切だということです。食べる楽しさを味わい、食への興味・関心を持つなど、食の大切さの気づきを得ること。
また、自ら進んで食べようとする気持ちが育まれることを目標とした保育が行なわれています。

保育所保育指針では、食育の目標として5つの子ども像をかかげています。

お腹がすくリズムのもてる子ども​
食べたいもの、好きなものが増える子ども
一緒に食べたい人がいる子ども
食事づくり、準備にかかわる子ども
食べものを話題にする子ども

もちろんその後の小学校・中学校においても、指導要領に食育について明記されており、食育が推進されています。

家庭での食育が大事

子どもの食育は、園や学校だけでなく、家庭での取り組みもとてもで大切です。食育基本法でも次のように記されています。
食育は 父母その他の保護者にあっては、家庭が食育において重要な役割を有していることを認識するとともに、子どもの教育、保育等を行う者にあっては、教育、保育等における食育の 重要性を十分自覚し、積極的に子どもの食育の推進に関する活動に取り組むこと家庭が食育において重要な役割を有する
また、保護者の意識が子どもの食育に影響を及ぼすという研究結果もあります。親が食べ物と人々との関りを教えていると、その子どもは嫌いな野菜が少ないという結果が出ています。

さらに、食べ物への感謝の気持ちを育み、食事のマナーや好き嫌いをしないよう気を付けていると、食事の挨拶や食器の後片付けをするなどの望ましい食習慣が認められたそうです。

家庭での食育というと母親の役割が大きく感じますが、父親の影響も軽視できません。頻度は高くなくても父親が積極的に調理をする姿勢を見せることが、子どもの調理意欲に影響を与えるという調査結果もあります。世の男性、というより私の夫に見せてやりたい結果です。

やってみよう!家庭でできる食育

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家庭での食育が大事といっても、具体的には何をすれば良いのでしょうか?実は家庭での食育はそれほど難しいものではありません。家庭でどんな食育ができるのかいくつか紹介します。

楽しく食べる!

普通のことに思われるかもしれませんが、なんといっても楽しく食事をするということがとても重要。誰かと食べることが楽しいと感じてもらうことも大切です。

家族全員そろって食事をするというのは中々難しいですが、できる限りみんなで食卓を囲む機会を持ち、楽しく食事をしましょう。「いただきます」や「ごちそうさま」の挨拶やマナーが身につくのも、食事は楽しいという気持ちがあってこそです。

まだ本格的に食事をしない赤ちゃんだとしても、一緒に食卓につき、「おいしいね」「これは○○だよ」などの声かけをしてご飯の時間を楽しいものにしたいですね。

規則正しい食事の習慣づけ

1日3回規則正しい食事の習慣を幼いうちから身につけましょう。先述したとおり、朝ごはんをしっかり食べることが特に大事です。食事のリズムが整えば、生活リズムも整い、健康的な身体や心をつくることができます。

一緒にお買いもの

子どもと一緒に食材の買い物に行くことも食育となりますよ。いろいろな食べ物の名前、野菜・果物の旬や産地についてなど、食に関する様々な話ができます。ママとしては1人でさっと済ませたくもなりますが、多くの食に関するものを目にしたり興味を持ったりする貴重な機会も大切にしましょう。

一緒に料理

料理の工程はもちろんのこと、調理される前の食材の姿かたちを見ることも大事です。食材に触れさせて興味を持たせるだけでも十分。野菜や果物を丸ごとの状態からカットして見せることも、立派な食育です。できるようになったら、混ぜたりちぎったり、簡単なことからお手伝いをさせてみましょう。

普段食べるものが何でできているのか、どうやってできているのか、料理で体感することができます。私も4歳娘の「あんこって何?」という疑問に応えるべく、小豆買ってきて煮て見せました。

自分で作ったという意識があると苦手な食材でも積極的に食べてくれることもあります。配膳させるだけでも自分でやった感があるようで、あまり食べないかもと思うようなメニューのときには、自分でよそってもらっています。

栽培・収穫

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最近は家庭菜園をする方も増えていますね。野菜などが育つ過程や実り方は、モノによっては大人でも知らないことも多いはず。親子で何かを育ててみることはとても良い食育となります。プランター等で手軽に育てられる野菜もありますし、各家庭に合った方法でトライしてみましょう。

栽培が難しければ、農業体験や収穫体験に行くのも良いですね。私の知人は地域の畑をレンタルし週末に家族で作業に行っていて、お子さんも楽しんでやっているそうです。

おままごと

おままごとも立派な食育になります。食べ物の名前を覚えたり、カットしたり、調理したり、ごっこ遊びでも食に対する気持ちを育むことができます。食育だけでなく、協調性や想像力など子どもの成長に良い効果があるといわれる遊びなので、取り入れたいものですね。

絵本で食育

より手軽にできる食育として、絵本の読み聞かせがあります。食への関心を抱かせたり、苦手なものの克服となったり、食べ物への感謝の気持ちを持ったり、食に関する絵本はたくさんあります。まずは子どもが興味をもったもの、おいしいそうなものから読んであげると良いかもしれません。

子どもの食育を家庭で始めよう!

食育とはどういうものか、おわかりいただけたでしょうか。法で定められてというと難しく感じてしまいがちですが、家庭で簡単に取り入れられることも少なくありません。

栄養バランスの取れた食事を作らなくてはと頑張りすぎなくても、食を楽しむということが何よりも大切です。「おいしいね」「楽しいね」と思えるような食卓づくりを心掛け、無理なく子どもの食育を進めていきましょう!

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WRITER

かすみ かすみ 東京都在住、2016年生まれ女児の母。大学卒業後は料理教室、食品マーケティング会社に勤務。出産を機に専業主婦となったものの、子どもと2人きりの日々から抜け出したく、地域のママ向けフリーペーパーの製作に携わるように。そこからライター・デザイナーとして活動中。