これから小学校入学を控えているお子さまは、期待と不安が入り乱れた複雑な気持ちになっているはずです。そこで今回は、小学校生活に欠かせない「ランドセル」が登場する絵本をご紹介。どれも学校に対する不安な気持ちを和らげて、楽しみにさせてくれる温かいお話です。
小学校の楽しさを伝えてくれる絵本
著者 :長野ヒデ子・本田カヨ子(作・絵)
出版社 :あすなろ書房
ある日家来が、とのさまに「1ねんせいになる準備をしてください」とお願いします。すると、とのさまはその場から逃げ出してしまいました。家来たちは、1ねんせいになったらできる楽しいことをたくさん伝え、おびき寄せようとしますが、とのさまは戻ってきません。
そこで家来たちは、とのさまのためランドセルを作ることに。とのさまは無事1ねんせいになることができるのでしょうか?
1年生になるのはみんな不安なもの。お子さまはきっと、とのさまと自分を重ね合わせて共感できるでしょう。また家来たちが小学校の良さをとのさまに伝える場面では、お子さまも「小学校って楽しそう」と感じてくれるかも。小学校に行くことが、だんだんと楽しみになりそうです。
ランドセルにワクワクしているお子さまに【女の子編】
著者 :あまんきみこ(文)、西巻茅子(絵)
出版社 :福音館書店
しかし、ねずみにかこちゃんのランドセルは大きすぎて、背負うことができません。ねずみは悲しくて、大きな声で泣き出してしまいました。そこにねずみのお母さんがやってきて……。
ランドセルを買ってもらったお子さまに、ぜひこの絵本を読んであげてください。かこちゃんや動物たちの気持ちがわかり、いつも以上に絵本の世界に没頭できるでしょう。また1年生になることを不安に感じているお子さまも、ウキウキするかこちゃんや動物たちの様子を見て、不安が和らぐかもしれません。
ランドセルにワクワクしているお子さまに【男の子編】
著者 :中川ひろたか(文)、村上康成(絵)
出版社 :徳間書店
大喜びのうみひこくんは、さっそくランドセルにいろいろなものをつめて外に出かけます。行く先々で「かっこいいね」と声をかけてもらい、うみひこくんはご満悦です。しかし何かを忘れていたことに気がつき、あわてておうちに帰ります。うみひこくんは、おじいちゃんにお礼の電話をかけに帰ったのでした。
小学校入学が近づいてくると、子どもはなんとなく大人へと一歩近づいた気分になります。『ランドセルがやってきた』は、ランドセルにワクワクする気持ちと同時に、小学校入学を控え成長する子どもの姿が描かれた絵本。特におじいちゃんにお礼の電話をかける場面は、うみひこくんの成長を感じさせます。
お子さまの成長を願い、読んであげてみてください。小学校に入学する自覚が芽生えそうです。
絵本を好きになるきっかけに
著者 :ふくべあきひろ(作)、おおのこうへい(絵)
出版社 :PHP研究所
とにかくみっちゃんの周りで起こる騒動がおかしくて、思わず笑いたくでしょう。虫が好きなお子さまは、「こんなランドセルが欲しいな」とうらやましくなってしまうかも。絵本にあまり興味のないお子さまでも、きっと最後まで楽しめるでしょう。絵本が好きになるキッカケにもなるはずです。
小学1年生の1日をリアルに描いた作品
著者 :おか しゅうぞう(作)ふじた ひおこ(絵)
出版社 :佼成出版社
主人公しゅんちゃんは、小学校1年生。ピカピカのランドセルを背負って、今日も元気に登校します。授業を受けて、給食当番をこなし、下校の前には遊ぶ約束を。リアルな小学1年生の1日が、柔らかなタッチで描かれています。
休み時間に友だちとお手洗いに行く様子まで描写され、小学校の具体的なイメージがつかめるはずです。しゅんちゃんの楽しそうな姿に、学校生活への不安も拭われるでしょう。
絵本で入学へのモチベーションアップを
今回ご紹介した絵本は、ワクワクするものや楽しいお話ばかりです。繰り返し読むうちに、きっと小学校生活が待ち遠しくなりますよ。