2016年07月25日 公開

未来を生き抜くために!「21世紀型スキル」を理解しよう

「21世紀型スキル」という言葉をご存知ですか?デジタル化・グローバル化社会で私たちに必要と考えられている能力を「21世紀型スキル」と呼びます。現代社会を生きぬくのに必要とされる新しい力についてご紹介します。

「21世紀型スキル」という言葉をご存知ですか?デジタル化・グローバル化社会で私たちに必要と考えられている能力を「21世紀型スキル」と呼びます。現代社会を生きぬくのに必要とされる新しい力についてご紹介します。

21世紀型スキルが提案された背景とは?

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20世紀までの教育は、知識の広さや深さなどのハードスキルを重視してきました。しかし現代は私たちの想像を超えるスピードでIT化が進みました。知識のストックはコンピューターがすべてやってくれます。

そこで私たちに求められる能力も、「ITを使いこなすためのリテラシー」や「職場でのコミュニケーション」といったソフトスキルへと大きく変化しました。21世紀型スキルはこのような時代背景から生まれた考え方なのです。

思考の方法(Ways of Thinking)

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21世紀型スキルは国際団体ATC21sによって2010年に定められました。21世紀型スキルの第1は「思考の方法(Ways of Thinking)」で、具体的には以下の3つです。

1.創造力とイノベーション
2.批判的思考、問題解決、意思決定
3.学びの学習、メタ認知

3.の「メタ認知」とは認知プロセスに関する知識で、わかりやすくいうと「自分を知る」ということです。自分の考え方や行動パターンを客観的に分析し、よりよい結果を導くために行動を修正することがメタ認知の力です。

仕事の方法(Ways of Working)

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第2に必要とされる力は「仕事の方法(Ways of Working)」で、具体的には次の2つです。

1.情報リテラシー
2.情報通信技術に関するリテラシー(ICTリテラシー)

日本でもパソコンで授業をするのが普通になりました。肝心なのはネット上の膨大な情報をどう取捨選択し使いこなすかです。子どもがスマホでどのような情報に接触しているか把握していますか?

仕事のツール(Tools for Working)

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第3に必要とされる力は「仕事のツール(Tools for Working)」で、具体的には次の2つです。

1.コミュニケーション
2.コラボレーション(チームワーク)

2.は仕事を遂行するうえで特に求められる力です。仕事の細分化が進んだ現代では、自分だけでは成果は出せません。最短で最大の成果を生み出すには、他者と情報を共有し、ワークシェアやアウトソーシングすることが必須です。コラボレーション力は、「報・連・相」の21世紀バージョンと表現できるかもしれませんね。

社会生活(Skills for Living in the World)

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第4に必要とされる力は「社会生活(Skills for Living in the World)」で、具体的には次の3つです。

1.地域と国際社会での市民性
2.人生とキャリア設計
3.個人と社会における責任(文化的差異の認識、受容能力を含む)

これらの力は家庭や学校だけでは身に付きません。子どもが大人になってからも、日々の仕事や生活で経験を重ねることで深まっていく力だといえるでしょう。

以上、4領域10スキルは、知識(Knowledge)、技能(Skills)、態度(Attitude)、価値(Values)、倫理(Ethics)の頭文字から、「KSAVEモデル」と呼ばれることもあります。

知能やITだけでなく健康と体力も忘れずに!

日本政府は1996年に「生きる力」を定義しています。そこでは「自ら問題を解決する力」、「他人との協調」などが挙げられています。
21世紀型スキルは、この「生きる力」にITスキルの必要性をくわえたものと評価できます。

ただ「生きる力」では「健康と体力」も必要とするのが特徴的です。
充実した人生を歩むために、ITスキルの研鑽とともに、日々の健康管理や体力づくりも怠らないようにしたいですね。

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この記事のライター