2020年12月25日 公開

デンマークのクリスマスは個性的!5歳の娘と留学したママに聞いてみた

北欧の小さな国、デンマーク。おしゃれで華やかなイメージがある一方、クリスマスについては、あまり知られていな…

気になる!海外のクリスマス

北欧の小さな国、デンマーク。おしゃれで華やかなイメージがある一方、クリスマスについては、あまり知られていないように思います。今回は、2019年に5歳の娘さんを連れてデンマークへ留学されていた岡田恵利子さん(以下:岡田さん)が、現地のクリスマスマーケットや幼稚園での取り組み、デンマークならではのサンタクロースやプレゼント事情を、詳しく教えてくださいました!

【岡田恵利子さんプロフィール】
フリーランスのデザイナー・研究者。元キヤノン・総合デザインセンターに所属。2015年にライフワークとして始めたママ向け写真講座は延べ200名が受講。2016年の育休中、英語力アップのためフィリピンへ親子留学。2018年、デザインの研究のため大学院へ進学。2019年、デンマークへ子連れで交換留学し、2020年3月に帰国。留学奮闘記はこちら

クリスマスマーケットの華やかさは圧巻

ヨーロッパ発祥の伝統的なイベント、クリスマスマーケット。デンマークでは、11月中旬からクリスマスにかけて、大きなクリスマスマーケットが開かれます。街は華やかなデコレーションで彩られ、歩くだけで楽しい気分になれるそう。デンマークの人々は、クリスマスを早い段階から楽しんでいるようです。

ストリート一帯がクリスマス。気軽に立ち寄れるマーケット

コンゲンス・ニュートー広場のクリスマスマーケット

首都コペンハーゲンの中心部にあるコンゲンス・ニュートー広場では、クリスマスマーケットが開かれ、毎年多くの観光客が訪れるそうです。広場の近くには、ストロイエ通りと呼ばれるストリートがあり、その通り沿いの他の広場にも路面店が立ち並ぶのだとか。
「デンマークのクリスマスマーケットは、毎日30分とか1時間とか、ふらっと気軽に立ち寄れるのが魅力です。」

クリスマスマーケットのチーズ専門店

5歳の娘も大喜び!精巧なチョコレート細工

工具そっくりに作られたチョコレート

「クリスマスマーケットで目を惹かれたのは、銃や工具の形をしたチョコレートです。1個あたり約800円と、チョコレートにしては高価なのですが、思い出にはお金を使おうと決めていたので買いました。娘も大喜びで、買った直後にマーケットの端のほうで箱をパカッと開けて、『すごいね、すごいね!』と二人で興奮。家に持ち帰って、それはそれは大事に、何日もかけて食べました。」

デンマークは酪農がさかんで、日本の北海道とよく似ているそうです。乳製品が有名なので、チョコレートやケーキ屋さんも多いのだとか。岡田さんが購入した工具チョコレートは、コペンハーゲンから2時間ほどの距離にある、CHOKODESIGN.DKというお店のものです。

チョコを食べる女の子

クリスマスデコレーションが綺麗な「チボリ公園」と「オールドタウン」

チボリ公園のクリスマスデコレーション

クリスマススポットとして、首都コペンハーゲンにある「チボリ公園」や、オーフスという二番目に大きな都市にある「オールドタウン」も印象的だった、と話す岡田さん。

「チボリ公園は、世界最古の遊園地とも言われています。小さな遊園地ですが、クリスマスのデコレーションがとっても華やかで、娘と何度も訪れました。」

チボリ公園は、デンマークでは有名な観光スポットです。岡田さんが仰るには、年パスが安く、市民の多くが年パスを持っているのだとか。娘さんが遊んでいる間にホットワインを飲む…というような、ちょっとした時間に楽しめる規模感もよかった、と話します。

「オールドタウンは、コペンハーゲンから電車で3時間ぐらい。クリスマスの街並みがとっても素敵で、昔のデンマークをイメージした可愛らしい色合いの建物が並び、馬車が通っています。『絵になる』という表現がぴったりでした。オールドタウンのすぐ側では、巨大なモミの木の展示販売もやっていましたよ。」

オーフスの「オールドタウン」

幼稚園の製作が可愛い!クリスマス会はぶっつけ本番

デンマークに滞在中、娘さんは現地の幼稚園に通われていたそうです。クリスマス前の約2ヶ月間を園で過ごしたそうで、クリスマスの製作やイベントを楽しんだとのこと。

スノードームやツリー飾りを製作

「幼稚園では、ツリーに飾るモニュメントや、スノードームを製作していました。娘にも当時のことを聞いたら懐かしくなったみたいで、デンマークの幼稚園で作ったスノードームを引っ張りだしてきましたよ(笑)。ツリー飾りは、粘土で形をつくって、上から絵具で色をつけたもの。スノードームは、いらなくなったジャム瓶に、モールで作ったツリーやデコレーションを糊(のり)でくっつけて、ビーズと水を入れ蓋をして逆さまにしたもので、すごくかわいかったです。」

幼稚園で作ったスノードーム

クリスマス会はぶっつけ本番!

幼稚園のクリスマス会

「私と娘は残念ながら胃腸炎で参加できませんでしたが、クリスマス会では、子ども達が衣装を着て、お歌を歌ったようです。当日は親も参加するのですが、娘に聞いたところ、練習はなにもなかったそうです(笑)。ママ友達にビデオを見せてもらったら、先生だけが歌っていて、子どもは体を揺らしているだけ…!無条件にかわいいんですけどね。」

練習なし、ぶっつけ本番の幼稚園のクリスマス会の様子に、岡田さんは驚いたとのことです。たしかに、日本では、ある程度練習してから本番に挑むのが一般的。文化の違いを感じます。

サンタクロースはマスコット的な存在

チボリ遊園地にあるサンタクロースの家

サンタクロースは、デンマーク領の「グリーンランド」に住むという説もあります。首都コペンハーゲンにも「サンタクロースの家」があり、本格的なサンタさんに会えるのだとか。一方、日本とは異なる風習があるそうで…

「じつはデンマークのサンタさん、クリスマスにプレゼントを持って来ないんです!サンタさんは基本マスコットキャラクターという感じで、子どもが朝起きたらプレゼントが置いてある…ということもありません。娘はそれを知らなかったので、日本のサンタさん(笑)がちゃんと枕元にプレゼントを置いてくれました。
クリスマスデコレーションで有名なチボリ公園にも、サンタクロースの家があるんです。ある日、夜遅い時間に娘と訪れたとき、サンタクロースの家から恰幅のよいサンタさんが出てきて。お菓子をもらって、娘は目を輝かせていました。」

なんと、サンタクロースはあくまでもマスコット的な存在だそうです!子ども達は一体、誰からプレゼントをもらうのでしょうか…?

ちょっと驚き!?合理的なプレゼント交換

「〇〇から〇〇へ」と宛名が書かれたプレゼント

「デンマークのクリスマスパーティーでは、親戚が大勢集まって、大人も子どもも全員でプレゼント交換をするのが普通だそうです。ちょっと面白いなと思ったのは、プレゼントの中身が事前にわかっているんです。
私がお邪魔したお宅では、Googleスプレッドシートに『僕が欲しいもの』というようにウィッシュリストを作り、みんなでそれを見て『じゃあ僕がこれを買うよ』という風に担当を決めたそうです。
プレゼントには、ちゃんと宛名と買った人の名前が書いてあります。さらに面白いのは、もらったものが気に入らなければ、お店で返品交換するのが当たり前になっていること。合理的なデンマーク人らしい文化だな、と思いました(笑)。」

デンマークの子ども達は、サンタクロースからではなく、家族や親戚などの周囲の人からプレゼントを受け取るようです。プレゼントには「返品交換シール」が貼られていて、クリスマスプレゼントのみならず、出産祝いのような贈り物も、気に入らなければ交換するのが普通という習慣にびっくり!

無駄を好まず、ものごとを合理的に進めると言われているデンマーク人。プレゼントの文化にも、その特徴が現れています。これには岡田さんも驚いてしまったとのこと。そんなデンマークの子ども達、イブはどのように過ごすのでしょうか?

クリスマスイブはお正月のように賑やか

娘さんが通う幼稚園では、12月19日から冬休みが始まったそうです。お正月はほぼないに等しく、元旦をゆっくり過ごしたら、1月2日から仕事や学校が始まるのだとか。日本よりも冬休み期間が短い印象を受けます。
「デンマークの人々には、お正月という概念があまりないようです。むしろ、クリスマスがお正月のような雰囲気でした。私が見た範囲ではクリスマスツリーやデコレーションも、元旦まで飾ったままでした。
日本人は、クリスマスは恋人と、お正月は家族と過ごすのが一般的ですよね?デンマーク人は、クリスマスを恋人と過ごすなんて考えられない!という感じで、絶対に家族と過ごす、という強い想いが感じられました。」

教会の「ミサ」には多くの人が参列する

———クリスマスイブは、どのように過ごされましたか?
「23日と24日は、知り合いのデンマーク人家庭のお宅にお邪魔しました。ルームメイト(デンマーク人)が当然のように実家に帰ると聞いていたので、娘とどう過ごそうか迷っていたら、『一緒にどう?』と誘ってくださったんです。教会でのミサや、家でのクリスマスパーティーにも参加させてもらいしました。親戚が大勢集まって、本当にお正月のような雰囲気でしたよ。」

クリスマスツリーの周りを歌って踊る

「パーティーでは、プレゼント交換が大盛り上がりでした。それぞれが人数分のプレゼントを持参して、クリスマスツリーの下に置き、開ける前にみんなで歌を歌って踊りながら、ツリーの周囲をぐるぐる回るんです。
歌いきったら、プレゼントのほうに集まって、自分宛のプレゼントを探して開けます。事前にプレゼントの中身はわかっているはずなんですが、子どもは大喜び。人数が多いので、とっても賑やかでした。」

伝統料理はローストポークやお粥のプリン

ローストポーク
お粥のプリン「リスアラマン」

デンマークのクリスマス料理は、ローストポークやお粥のプリンが代表的です。デンマークでは豚肉の生産が盛んで、豚肉がよく食卓にあがります。また、お粥のプリン「リスアラマン」が一番印象に残った食事だったそうです。

「ご主人いわく、リスアラマンに対する日本人ゲストの感想は、賛否両論。私は味に鈍感なほうなので、意外に大丈夫でしたが、苦手な人もいるだろうなっていう不思議な味でした(笑)。お米を牛乳でふかして、お砂糖やバターで味付けされています。上にはシナモンシュガーがかかっていて、ミルク粥のような感じです。デンマークのお宅では大人気でした。」パンやじゃがいもを主食とするデンマークでは、かつてお米が高価で貴重な存在でした。今でこそスーパーマーケットなどで手に入るものの、「ご馳走」という意味を込めて、クリスマスにお粥のプリンを食べる風習があるのだそうです。「リスアラマンには砕いたアーモンドが何個も入っていて、潰れていないものを見つけた人は、プレゼントがもらえるんです。だから、みんな必死でむしゃむしゃ食べます。
ただ、お粥の中では潰れたアーモンドと丸いアーモンドの見分けが難しくて、『全部で4個入っているはずだよ!』と言われたのに、結局1個か2個しか見つからなかったのが面白かったです(笑)。」

クリスマスの妖精「ニッセ」の存在

デンマークのクリスマスに欠かせないのは、「ニッセ」という妖精の存在。ニッセは、サンタクロースのお手伝い役だと言われています。デンマークの家庭では、クリスマスが近づくと、家の至るところにニッセの人形を飾るのだとか。ニッセは、リスアラマンが大好物だそうです。

「私が訪れたお宅では、作ったリスアラマンをニッセ用に取り分けて、棚などに置いていました。リスアラマンを用意しておかないとニッセがいたずらをするという言い伝えがあるそうです」

子どもも一緒に!ホットワイン「グロッグ」

伝統的なホットワイン「グロッグ」

「私が訪れたお宅では、デンマーク人のご主人が、昼間からグロッグを煮ていました。グロッグはどの家庭でも、基本的に手作りするそうです。すごく美味しくて、日本に帰ってきてからもレシピを調べて作りました。」

ホットワインは「グロッグ」と呼ばれ、シナモンやジンジャー、オレンジピールで味付けされているのが特徴です。グロッグ自体はデンマーク特有のものではなく、ドイツやスウェーデンなど、北欧全域で広く親しまれています。

———グロッグを飲むのは大人だけ…ですよね?

「子ども用のグロッグも用意してありましたよ。ぶどうジュースにスパイスを加えてグロッグ風にしたものを、大人と一緒に乾杯していました。娘はお料理もグロッグも味に慣れなくて、持参したおにぎりを食べましたが…。」

華やかで個性的なデンマークのクリスマス

華やかで個性的なデンマークのクリスマス。日本とは異なる風習に、驚きと発見がありました。

今回お話を伺った岡田さんは、帰国後の2020年7月より「デンマークでの経験をもとに親目線で日本の教育を考える」という目的のもと、「EduCari(エデュカリ)」というコミュニティを運営されています。

EduCariは現在、ポッドキャスト「EduCari Voice」を無料配信しているほか、オンラインイベント「#EduCari」を不定期で開催。デンマークの教育や、親子留学に興味をお持ちの方は、ぜひ公式Facebookを覗いてみてくださいね。

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WRITER

由希奈 由希奈 札幌市在住のフリーライター。4歳と2歳の男の子を育てています。子どもの教育や働くママについてのインタビュー記事やコラムを発信中。大学時代にイギリスへ留学経験あり。海外の教育事情に興味があります。