最近話題になっているホームスクーリング。アメリカを中心に人気があるといいます。ヨーロッパでは、どうなのでしょうか?例えば、ドイツでは学校へ通うことが義務付けられていて、ホームスクーリングは禁止されています。フランスではどういったシステムになっているか、どのように捉えられているのか、現地からお伝えします!
フランスのホームスクーリング・システム
この義務教育は通学だけではなくホームスクーリングも対象にしています。
地域的な事情によって学校へ通うことが難しい子どもや、障害を持つ子ども、また家庭の方針として学校へ通わないことにした子どもは、ホームスクーリングを選択することができ、国民教育省によって認められています。
フランスでも最近、徐々に注目され始めているホームスクーリング。
2008年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した「パリ20区、僕たちのクラス」で描かれているような学級崩壊が問題視されているため、公立学校教育に不安を抱える家庭がますます増えているという背景があります。
CNED 国立遠隔教育センター
CNEDのコースに申し込むと、教科書とそれに付属したCDやDVDが1年分送られてきます。このコースを子どものリズムに合わせて進めます。決められた提出日にインターネット上のプラットフォームに課題を送ると、先生によって添削されたものが返ってきます。この先生は、公立学校と同じ、教員資格を持った国家公務員。外国語のオーラルに関しては、子どもの声を録音して送ります。担任の先生というのも決まっていて、質問がある場合は電話などで聞くこともできます。
CNEDのプログラムの評判は良く、フランスでホームスクーリングを選択した子どもの約70%がCNEDを利用しています。
義務教育を無料の遠隔教育で!
体育に関しては、公立のスポーツ施設で行われているクラスに参加できるようになっています。
国民教育省のコントロール
この家庭訪問では、子どもの学習環境と前年の成績と比較した進歩度がチェックされます。
フランスのホームスクーリング
とはいえ、その人数は近年増加傾向にあります。これは、学級崩壊やいじめという社会問題がフランスでも注目されている結果だといえます。
CNEDを利用すれば、世界中どこにいても、自宅にいながらフランスの公立学校と同じカリキュラムで義務教育を受けることができ、国に認められているというのは便利なシステムですよね。