幼児期の子どもは総じて落ち着きがないもの。話をしたいと思っても、知らんぷりをされてしまったり、目線をそらされてしまったりして、「ちゃんと聞きなさい!」と怒りたくなることも多いのではないでしょうか。子どもと目をあわせて話すコツを紹介します。
幼児は「話の聞き方」がわからない
相手と目線をあわせて話をすることは、円滑なコミュニケーションのために大切なことです。しかし幼児の場合は、「正しい話の聞き方」がわかっておらず、自分のやりたいこと、気になることを優先してしまいがちです。
子どもが相手の目を見て話を聞けるように、次の3つのステップを意識してみましょう。
STEP1:子どもと目の高さをあわせる
目線をそらされてしまう、あるいは子どもがどうしても落ち着かないというときは、優しく手をにぎってあげましょう。
最初はなかなか目をあわせてくれないかもしれませんが、あきらめずに繰り返すことで、子どもも慣れていきますよ。
STEP2:聞く姿勢を整える
何か作業をしているときに子どもに話しかけられると、つい適当な返事をしてしまいがちです。できる限り一度手を止めて、子どもと向き合って話をするようにしたいですね。
どうしても手を離せない場合は、「今お皿を洗っているから、洗い終わるまで待っていてもらえるかな?」など、今話ができない理由と、いつまで待てば良いのか、具体的な時間を伝えましょう。
STEP3:子どものタイミングを見計らって話しかける
遊びに夢中になっているときや、何か気になることがあるときに話しかけても、上の空になってしまうのは無理のないことです。
子どもに大事な話をしたいときは、子どものタイミングを見計らいましょう。遊びが一段落したときや、作業が完了したときなど、子どもの集中力が他に向けられていないときをねらうのがおすすめです。
話は「短く」「わかりやすい言葉で」まとめる
子どもは集中力が長く続きません。どんなに「目を見て話を聞かなきゃ」と子どもが思っていても、話が長かったりわかりにくかったりすると、どうしても目線が泳いでしまいます。それを叱られてしまっては、話を聞くこと自体が嫌になってしまうかもしれません。
子どもがきちんと話を聞けるように、親も「簡単な言葉を使って端的に」話をするように、心がけておきたいですね。
親は「話す」ことより「聞く」ことを心がけて
「きちんと話を聞きなさい!」と言い聞かせることも大事ですが、「話を聞く姿勢」を手本として示してあげることも大切です。
子どもが話をしたがっているときは、なるべく他のことをせず、目線をあわせて話を聞きます。生返事にならないように、相づちや感想をはさんで、子どもが「親と会話するのは楽しい」と実感できるようにしましょう。
親の「聞く態度」を子どもがまねることによって、「話をしっかり聞く」姿勢が育っていきますよ。