同時通訳者のトレーニング法として有名なシャドーイング。やり方はいたってシンプルなので、子どもの英語学習法としても注目されています。こちらではシャドーイングの方法・効果についてご紹介。幼児期から取り入れられるシャドーイングの方法についてもまとめてみました。
シャドーイングとは?
音楽にはリズムとメロディーがありますが、これは言語も同じです。スピードや強弱の要素がリズムの役割、イントネーションがメロディーの役割を担っています。このことからシャドーイングは、リスニング・発音・リズム・イントネーション・スピーキングに効果的な学習方法として注目されるようになりました。
シャドーイングをやってみよう
・全文聞き終わるのを待たない(聞こえた音を追いかけて声に出す)
・正しい発音や単語の意味などは考えない(声に出して真似することが目的)
見込まれる効果は?
【リスニング】
シャドーイングは「聞こえた英文をそのまま声に出す」技法です。そのため当然ながら、聞き取るための集中力を使います。この訓練を繰り返すことによって英語のスピードに慣れ、聞き取る力の強化につながるでしょう。
【発音・リズム・イントネーション】
聞こえた英語の音を真似て声に出すため、自然と発音が良くなります。また英語と日本語とでは、リズムの取り方が別物です。発音が素晴らしくても、日本語のようなリズム・抑揚で英語を話すと、ネイティブにはなかなか伝わりません。ネイティブの話し方をコピーすることで、リズム・イントネーションをバランスよく養うことに役立ちます。
【スピーキング】
スピーキングは基本的に、話す相手とのキャッチボールです。そのため自分の英語が伝わらない・相手の話が聞き取れないことには成立しません。リスニング力や発音などが向上することで、着実にスピーキングに自信が持てるようになります。自信がつくことで、もっと話してみようという意欲につながるかもしれません。
幼児期から取り入れよう
CD付きの英語の絵本、ディズニー映画の字幕、ディズニー音楽などを使っても楽しく取り組めます。また、シャドーイングを気軽に行えるアプリも便利。ゲーム感覚で取り組めるため、気になる方は利用してみてください。
幼児期にシャドーイングが良い理由
音として耳に入ってくる振動は大脳が認識し、そこで言語として捉えるか否かを判断する処理が行われます。幼児期は特に、幅広い周波数帯を認識できる時期。母国語とは異なる周波数の音を聞き取るトレーニングには最適と言えます。
※ヘルツ(Hz):1秒間あたりの振動回数を表す周波数の単位
できるところからはじめよう
4技能のうち、多くの受験生が苦手意識や不安を抱くのはスピーキングの技能。話す技能の向上のためには、聞く技能も大変重要です。シャドーイングで音を正しく認識して、しっかりとアウトプットする力を培っていきましょう。