2019年2月27日 公開

入園に不安を抱えている子と読みたい。幼稚園が楽しみになる絵本

ママと離れたくない、知らない場所に行くのが怖いなど……幼稚園入園に不安を抱えているお子さまへ。幼稚園に行くのが楽しみになる絵本を紹介します。さまざまなシーンでパパママを助けてくれる絵本を紹介する連載『絵本はお友だち』Vol.10です。

幼稚園入園は、人生最大の一大事!


こんにちは、ママ絵本作家のほんえすんです。
幼稚園入園を控えているママさん、パパさんは、今ごろどんな気持ちで過ごしていらっしゃいますか。
保育園に通っていない子が幼稚園に入園するのは、「人生の一大事」ではないでしょうか。
生まれてから今まで、3年以上の間ずっと一緒にいた子が、いよいよ社会に出る……
「親と一緒に過ごす子」から「社会の一員」へ。その成長が嬉しいような、さみしいような、色んな気持ちが渦巻いていることでしょう。

そして、子どもにとってもとんでもない一大事です。
0歳のまだよくわからないうちから通いはじめる保育園とは違い、はっきりと自分の意志や好みが出ている3歳児が、突然がらりと生活環境が変わるわけです。
ママと離れたくない!と泣く子もいるでしょう。
全然知らない場所に慣れず、嫌がる子もいるでしょう。
同じくらいの年齢の子にどう接すればいいのかわからず、戸惑う子もいるでしょう。
そう、3歳児にとって幼稚園は、「未知の世界」に飛び込む、いや、「突然」「飛び込まされる」、まさに今までの人生で「最大の一大事」なのです。

わが家でも上の子(娘)の幼稚園の入園は、今思い返しても「最大の一大事」でした。

初登園の日の娘。その表情は不安に満ち溢れていて、今見ても泣けてくる1枚です
via photo by author

母子分離が全くできていなかった娘は、入園前に行われた「慣らし保育」に行くのを嫌がり、校門前で号泣……「幼稚園行ったら、お友だちといっぱい遊べるんだよ? 楽しいよ?」と諭す私に対して「〇〇〇(自分の名前)は、お友だちと遊びたいんじゃないの! お母さんと遊びたいの!」と泣きながら訴えたのです。
この言葉は、強烈に刺さりました。
こんなに嫌がっているなら、あと1年自宅で一緒に過ごした方がいいのか?とも、真剣に考えました。
それでも、色々あってやはり入園することになり……
少しでも幼稚園が楽しみになるように、娘が当時大好きだった黄色のグッズでそろえたり、一番好きだったカレーパンマンのワッペンをあちこちにつけたりと、できることは何でもやりました。
そして、入園が近づくころには、幼稚園が楽しみになる絵本をたくさん読みました。
そんな甲斐もあってか、入園当初は不安そうにしていた娘も幼稚園の楽しさをすぐに感じることができたようで、ニコニコ笑顔で通うようになったのです。

この記事では、私がこの時期に実際に読んだ絵本を中心に、お子さまにとって幼稚園が楽しみになる絵本をご紹介します。

幼稚園に入る子どものわくわく感がまっすぐ伝わる絵本

ママ、きょうから ようちえんだよ!


タイトル:ママ、きょうから ようちえんだよ!
著者:へウォン・ユン(さく), せな あいこ(やく)
出版社:トランスビュー
これから幼稚園に通う子どものわくわくする様子が、のびのびと描かれています。
子どもが幼稚園を楽しみにしている姿が描かれていて、入園に不安を抱いているお子さまには、とってもいい影響を与えてくれるのではないでしょうか。

ただし、読む際に一つ注意ポイントがあります。

絵本の中で、入園を不安に思うママに対して、入園したくてわくわくしている主人公の男の子が、「だいじょうぶだよ、ぼくもう5さいだから!」と言うセリフがあります。
え、5歳?
読んでいるお子さまは恐らく3歳なので、「絵本の子は5歳だからだいじょうぶなんじゃないの? 私はまだ3歳だからきっと無理!」と思ってしまうかもしれません。

本作はもともと、韓国で出版された絵本です。
韓国では年齢を数える際に「数え年」を使うことが多く、生まれた年が1歳で、年をまたぐと1歳ずつ増えていくシステムなので、日本の年齢の「プラス2歳」もしくは「プラス1歳」になります。
ですので、この「5歳」とは「数え年で5歳」という可能性も考えられます。
(原書を確認していないので、原書でも「5歳」になっていたのかどうかは不明なのですが……)

「幼稚園への不安を取り除いてあげること」を目的とするという意味では、お子さまと読む際に「ん……??」と思わせないためにも、「だいじょうぶだよ、ぼくもう3さいだもん」 とこっそり変更するのがいいのではないでしょうか。
(なお、「5さい」はもう一か所出てきますので、そちらもお忘れなく……)

幼稚園に入る前の不安な気持ちを吹き飛ばしてくれる絵本なので、入園前にぜひ親子で読んでほしい一冊です。

幼稚園って何をするのか、遊びながら読めるしかけ絵本

ペネロペようちえんへいく


タイトル:ペネロペ ようちえんへいく
著者:アン・グットマン(ぶん) ひがし かずこ(やく) ゲオルグ・ハレンスレーベン(え)
出版社:岩崎書店
入園前のお子さまにとって、幼稚園は未知の場所です。
どんなものがあるのか、何をするのか、わからないことだらけで不安が募っている状態です。
そんなときこそ、「幼稚園=楽しいところ!」と感じさせてくれる絵本を読みたいところ。
それにぴったりなのが、こちらです。

かわいいキャラクター・ペネロペとそのお友だちが幼稚園で楽しく過ごす様子が描かれています。
しかも、しかけ絵本になっているので、引っ張ったり回したりとペネロペたちを動かして、遊びながら読むことができるのです。
まるで幼稚園でペネロペたちと一緒に遊んでいるような気分になってきます。

そして、この絵本の何よりも素晴らしい点は、主人公のペネロペが心の底から幼稚園を楽しんでいるところです!
体操したり絵の具を混ぜたり魚にエサをあげたり……ペネロペが幼稚園を思いっきり楽しんでいる様子を見ていると、お子さま自身も「幼稚園って楽しそうなところかも」「わたしもペネロペみたいに幼稚園で遊んでみたい」と思えるかもしれません。

お弁当で「親子のつながり」を感じられる絵本

おべんとうはママのおてがみ


タイトル:おべんとうはママのおてがみ
著者:田島かおり(作/絵)
出版社:教育画劇
幼稚園と言えば、お弁当。
幼稚園生活につきものである「毎日のお弁当」が、プレッシャーだと感じる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
確かに私も、そうでした。
料理は苦手だし、早起きはもっと苦手だし、不器用だからキャラ弁なんてとても作れない。それどころか、毎日のお弁当も危ういかもしれない。
そう思えば思うほど、お弁当が負担に思えていたのです。

そんな中で、いざ子どもたちが幼稚園に通うようになって感じたことがあります。
どんなに幼稚園が「楽しみなもの」になっても、やっぱりママやパパと離れる不安はぬぐえません。
そんなとき、子どもは「パパママとのつながり」「おうちとのつながり」を求めます。
それは、ママがつけてくれたワッペンだったり、パパと一緒に選んだループタオルだったり……その中のひとつに、「お弁当」があるのではと思ったのです。

この絵本の素敵な点は、親御さんがお弁当に「幼稚園を楽しんでほしい」という願いを込めているところです。
「これと同じようなのは、作れないんだけど……」なんて前置きしつつこの絵本を一緒に読みながら、「この中だったらどれが好き?」と聞いてみたり、お子さまが選んだおかずを「じゃあこれ、幼稚園始まったらお弁当に入れようっか!」と提案してみたり。
そんなやり取りが「親子の約束」になって、お子さまが幼稚園を楽しみだなと感じられる要素のひとつになるのではないかと考えます。

お子さまが幼稚園を楽しむことができる「親子のつながり」の一つとして、この絵本をぜひ一緒に読んでみてくださいね。

人生で最初の「節目」を、親子で楽しく迎えよう

いかがでしたか。
どんなに言葉を尽くしても、不安な気持ちはぬぐえないものなのかもしれません。
そんなときこそ絵本の力を借りて、お互いの体温を感じながら一緒に絵本を読んでみるのはいかがでしょうか。
「あなたの新生活に、楽しいことがたくさん待ち受けているよ」
親のそんな思いは、きっとお子さまに伝わると思います。
ぜひ、親子でぬくもりの絵本タイムをどうぞ。

入園式終了後の様子。やはり不安そうな表情を見せています。これから楽しいことがたくさん待ち受けていますように、親はただただそう祈るばかりです
via photo by author
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

ほんえすん ほんえすん  1977年大阪府堺市生まれ。ライター/編集者。一女一男2児の母。ママ絵本作家。 出版社勤務を経て、フリーランスの編集者に。絵本の編集や絵本作家のアシスタントを通じて、絵本の世界の扉を開ける。2018年3月、ママ目線でつくったはじめての絵本「すき! I like it!」(教育画劇)を出版。