2017年03月26日 公開

プログラミング教育って何をするの?オーストラリア事情をレポート

2020年より、小学校からプログラミング教育が必修化されることが決まった日本。親世代は経験がない【プログラミング教育】。どんなものか、イメージがわかないパパママも多いのでは?筆者の住むオーストラリアの小学校で行われているプログラミング教育の様子を紹介します。

2020年より、小学校からプログラミング教育が必修化されることが決まった日本。親世代は経験がない【プログラミング教育】。どんなものか、イメージがわかないパパママも多いのでは?筆者の住むオーストラリアの小学校で行われているプログラミング教育の様子を紹介します。

小学校からプログラミング教育?

Free stock photo of blur, business, close-up (45617)

2016年、文科省が「2020年より、小学校からプログラミング教育を必修化する」と発表しました。このニュースを受け、「プログラミング教育ってどんなことを教えるの?」と戸惑いを感じたパパママも少なくないのでは?

しかし海外ではすでに、小学校からプログラミング教育を行う国も増えているといいます。ほかの国では、子どもたちはどのようにプログラミングを学んでいるのでしょうか。

筆者が住むオーストラリア・パースにおける、小学校のプログラミング教育の様子を紹介します。

「プログラミングに必要な考え方」とは?

Free image of laptop, computer, dark - StockSnap.io (45620)

西オーストラリア州では、デジタルテクノロジーという教科が幼稚園(pre-primary)からはじまります。筆者の息子は小学2年生になり、その教科の一部としてプログラミングについて学びはじめました。

まず低学年で学ぶことは、プログラミングそのものを学ぶのではなく、【プログラミングに必要な考え方】といったもの。

コンピュータやソフトウェアは、すべてプログラムに書かれた命令に従って動いています。その命令を、コンピュータが読み取れる形式で書くことを、コーディングまたはプログラミングといいます。

コンピュータに何かをさせるためには、「1つ1つの動き」を「順番通りにきちんと」命令しなければなりません。

それがどういうことかを知るために、子どもたちは先日、授業でこんなことをやったそうです。

ロボットになってみよう!

Free image of wall, graffiti, art - StockSnap.io (45623)

グループで、ある生徒がロボットになり、別の生徒がロボットを動かす人になります。

「ロボットに、机の上にあるものを取ってもらう」というのが課題です。

人間なら、まっすぐにものを取ることができます。しかし、ロボットにさせる場合は、「右腕を上げる」「前に出す」「下げる」「手を開く」「つかむ」「腕を上げる」といった、ひとつひとつの動作を、正しい順番で指示しなければなりません。

このようにして子どもたちは、【ある目的を達成するために必要な手順(アルゴリズム)がある】ことを学びます。こうした考え方がプログラミングの基礎となります。

子ども向けプログラミングツールScratch

Photo by author (45626)

scratch の画面の例。
via Photo by author
こちらのプログラミング教育で使われているのが、Scratch。マサチューセッツ工科大学メディアラボが開発した、子ども向けのプログラミングツールです。

絵や記号をマウスで配置してプログラムを組み立て、絵を思い通りに動かすことができます。

子どもでも楽しく、直感的に操作することができ、プログラミングで何ができるのかを体験するには、とてもよいツールです。

授業の中で、子どもたちは使い方を教わりながら、自分でキャラクターを動かしてみたり、楽しみながら学んでいるようです。

Scratchはネット上で公開されており、日本からも誰でも無料で使うことができます。ぜひアクセスしてみてはいかがでしょうか?

最後に

Free stock photo of app, car, charging (45630)

現代の生活は、テクノロジーとの関わりなしには成り立ちません。それを動かしている「プログラム」というしくみを、基礎知識として知ることは、子どもたちの将来にきっと役立つのではないでしょうか。

日本の「プログラミング教育」がどのように行われるか、具体的なことは今後決まっていくと思いますので、注目していきたいですね。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター