2018年10月11日 公開

思わず二度見してしまう、子どものしかめっ面!こんな表情、しってる?

保育士の私にとって、園以外での子どもたちの表情は、また別の面白味があります。園の外で見たちょっとにやっとしてしまった、子どもの表情を徒然なるままにルルラルラ~♪ お届けします!

保育士の私にとって、園以外での子どもたちの表情は、また別の面白味があります。園の外で見たちょっとにやっとしてしまった、子どもの表情を徒然なるままにルルラルラ~♪ お届けします!

徒然なるままに~

 (116991)

保育士という職業柄なのか、プライベートで外出していても、何となくお子さんの姿に目がいってしまうんですが、ときどき「これは!!!」というお子さんの表情に出会います。

「今の顔見た!?」なんて、そばにいる保護者の方に教えてあげたくなることもしばしば。そんなことすれば、不審者なのでしませんが(笑)。

そんな普段の生活で見る、園外での子どもさんの表情をお送りする(セレクト基準は完全に個人的趣味です)まゆ先生の徒然子ども絵日記シリーズをはじめます♪

記念すべき第1回のテーマは「しかめっ面」。私の心に響いた、選りすぐりのしかめっ面をご紹介します!

食に向かうしかめっ面

 (116992)

それは夏の焼肉屋での出会いでした。彼は、2枚重ねの座ぶとんの上に慣れたように座っていたのです。まさに「鎮座」という言葉が、ふさわしいような姿に私の心は震えました。

彼はずっと良い姿勢のままで座っていました。少し眉間に皺が入るほど真剣な眼差しは、目の前の取り分けられたサラダに注がれ、それをトレーニング箸で上手につかみ、もくもくと口に運んでいるではありませんか!!サラダは葉もの中心で、玉ねぎとパプリカが混ざった食べやすそうではないものなのに、なんて上手に箸を使うのでしょう!

しかし、箸のこと以上に特筆すべきはやはり彼の表情です。眉間に皺が寄っているしかめっ面なのに、明らかに苦しみでは無いのです。ただ、ただ目の前のサラダを食することに集中していました。

幼いながら、食に対する真摯な姿勢に感動!

それだけでなく、ご両親にうるさく言われているわけでもないのに、彼は実に姿勢よく座ってもくもくと食べ続けていました。

こんなにも食に真剣に向かっているお子さんを、私は見たことがない!ご両親も淡々と食事をするタイプのようで、下の子をあやしながらも穏やかな雰囲気でおられました。

チラチラ様子をうかがいながら、自分が食事を進めている間も、彼は真剣にご飯や肉と向き合って確実に食べ進めていました。

そして、取り分けられたものを食べ終わり、ズコズコと飲みもののストローを吸って、ふーっと息を吐いたあと、私が見る限りはじめて、「ニシャッ」と笑ったのです。

食べ終わった後の彼は、その歳の子らしくもぞもぞ、チラチラ遊びはじめました。やはり、あの姿は食に向かう彼の姿勢だったのです。何かとてつもなく尊いものを見せていただいた。そんな気持ちでお腹一杯の夜でした。

西陽に照らされるしかめっ面

今、確かに目と目で会話した。

今、確かに目と目で会話した。

いま確かに、彼?彼女?と目と目で分かりあった!と思った瞬間でした。

暑いのはどうしようもない。おぶられるのも仕方ない。でも、何か言いたい。だが、言えないー。

そんな葛藤の見えるしかめっ面でした。心から「お疲れ様です!」と言いたかった……。水分、しっかり摂ってね。

かわいいしかめっ面のポイント

しかめっ面の中でも、「いやだなー」といった、負の感情のしかめっ面でなく、何かに真剣に向かっているときのしかめっ面や、どう気持ちを表現したらいいのか分からないときのしかめっ面が最高です。

そういうしかめっ面を見ていると、今、彼、または彼女は自分の出来うる限りの表現力を駆使して表情に表しているように感じられて、頑張って生きているなあ、すごいなあ、えらいなあとじわじわとうれしさとおかしさがこみ上げてくるのです。

子どもの表情って、ほんと奥深い可愛さがありますね!

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

いわいざこまゆ
いわいざこまゆ

イラストレーター・造形作家です。7年間の保育士勤めを経て、主に保育の専門誌や書籍でイラストやまんがを描いたり、保育のための造形やアイデアを発表しています。現在も、近所の保育園に助っ人保育士として時折出没します。著書に「まゆ先生の保育な毎日」(世界文化社)「縫わずにできる手作り衣装BOOK」(メイト)「おりがみよくばり百科」(ひかりのくに/津留見裕子・池田かえる共著)他。鹿児島県出身。神奈川在住。