2019年4月7日 公開

あやめ・しょうぶ・かきつばたの違いは?見分け方を解説!

5月から6月にかけて見頃を迎えるあやめ・しょうぶ・かきつばた。これら3つの花を正しく見分けられるでしょうか?見た目には似ている3品種ですが、じつは見分けるための方法があります。お出かけの際に見かけたら、よく観察してどの花か当ててみましょう。

あやめ・しょうぶ・かきつばたの違いは?


あやめとしょうぶ、かきつばたの3つは見た目がよく似ていて、間違われることも多い花です。花の見た目だけでなく、花が咲く時期や群生して咲くところも似ています。パソコンや携帯で漢字に変換するときに、あやめもしょうぶも「菖蒲」と変換されるほど。ぱっと写真を見せられても、区別が付かないというパパママは多いのではないでしょうか?

あやめとしょうぶは同じ花の仲間ですが、かきつばたは別のグループに属しています。あやめ園やしょうぶ園のように観賞用に栽培されているものでない場合、本来自生している場所はまったく別です。見た目の違いや自生場所の違いを知ることで、あやめ・しょうぶ・かきつばたもきちんと見分けられるようになります。

あやめの特徴


あやめは、ユリ目アヤメ科アヤメ属の植物。漢字では「文目」「綾目」と書き、菖蒲とするのは本当なら間違いです。開花時期は5月上旬~5月中旬ごろ。花の大きさは小輪で、背丈は30cm~50cmとしょうぶやかきつばたに比べるとやや小さめです。

草原や乾燥地で育ち、水の多い湿地では咲きません。稀に白い花をつけることもありますが、基本的には青紫色の俗に言う「あやめ色」の一色。葉っぱの主脈がほとんど目立たないところも特徴です。

しょうぶの特徴


しょうぶの花として私たちが目にしているものは、正しくは「ハナショウブ」です。ハナショウブはユリ目アヤメ科アヤメ属に属し、漢字では花菖蒲と書きます。開花時期はあやめよりも少し遅く、6月上旬~6月下旬。あやめ園が閉園したころに見頃を迎え始めるのがしょうぶ園です。花は大輪で、背丈60cm~100cmにまで成長するものもあります。

しょうぶは湿地や湿原に生える植物で、しょうぶ園へ見学に行くと水が張られて池のようになっているのはこのためです。ハナショウブは、あやめを観賞用として品種改良されたもの。色も紫色や青色、白色など品種によってさまざまです。あやめの葉脈は目立たないのに対し、ハナショウブは葉の表の中央に1本、裏に2本、はっきりと目立つものがあります。

しょうぶとハナショウブの違い

端午の節句には菖蒲湯に入る習慣がありますが、このときに使うしょうぶは、ハナショウブとは全く別の植物です。観賞のためのしょうぶはハナショウブのことで、ハナショウブはアヤメ科だと先述しました。菖蒲湯や薬草として使うしょうぶは、サトイモ科に属します(近年の研究ではサトイモ科ともまた異なるとも言われています)。

湿地や池や沼などの水辺に自生し、遠目で見るとウインナーのようなガマに似た花が咲かせるのが特徴。よく見ると、黄緑色の小花が密集してこの形状を作っていることがわかります。目立つ花ではないため、花が咲いているとすらなかなか気付かれません。

このショウブは芳香を持つ精油成分を含んでおり、葉や茎を傷つけると爽やかな良い香りがします。端午の節句の菖蒲湯は、しょうぶの名が「尚武」や「勝負」を連想させることが理由です。薬湯としての菖蒲湯につかることで、男の子がたくましく成長することを願います。

かきつばたの特徴


あやめとハナショウブがユリ目であるのに対し、カキツバタは、キジカクシ目アヤメ科アヤメ属に属します。漢字では「杜若」や「燕子花」と記し、開花時期は5月中旬~5月下旬です。カキツバタの花は中輪、背丈は30cm~90cm程度。開花時期も背丈も、アヤメとハナショウブの中間くらいです。

かきつばたは、池や沼などの近くや湿地に自生します。花の色には紫色や赤紫色などがあり、葉っぱの主脈はほとんど目立ちません。

あやめ・しょうぶ・かきつばたの見分け方は?


あやめとしょうぶ、かきつばたがそれぞれ背丈や自生する場所が異なりますが、なかなかこれだけで判断するのは難しいもの。また色で見分けようとしても、ほとんどの花が紫や青であるうえに、品種によっても異なり「何色だからあやめ」と言い切ることはできません。

この3種類の見分け方のポイントは「花びらの付け根」にあります。

【アヤメ】花弁の根元が白と黄色、網目模様がある
【ハナショウブ】花弁の根元が白と黄色、模様なし
【カキツバタ】花弁の根元が白一色で模様なし

あやめ・しょうぶ・かきつばたに似た花はほかにも


あやめ・しょうぶ・かきつばたは日本原産の花ですが、海外にもとてもよく似た花があります。たとえば、地中海沿岸地方原産のジャーマンアイリスです。大輪で華やかさがあり、日本でも人気があります。別名ドイツアヤメと呼ばれ、パッと見はここまでご紹介した3品種によく似ています。

ただしジャーマンアイリスの場合、あやめやしょうぶ、かきつばたにないような、ブラシのようなものが花びらの根元に付いていることが特徴です。なかには二色咲きする品種もあります。 

見分け方を知って季節の花を楽しもう


同じような季節に似たような花が咲くため、あやめ・しょうぶ・かきつばたは区別がつきづらいという方も多くいます。しかし花びらの根元、生えている場所をチェックすれば、簡単に見分けることが可能です。見分けがつくと、季節の花をより一層楽しむことができるでしょう。

子どもと一緒に見分け方を覚えて、ぜひ行楽シーズンにはあやめ園やしょうぶ園へ鑑賞に出かけてみてはいかがでしょうか。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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コバヤシ トモコ コバヤシ トモコ  奈良県出身/フリーライター/週末釣り部/海と釣りが好き/ 優しいダンナ君と優しい中学生の双子男子のステップファミリー