漢字の国・台湾ではどのように国語教育が行われるのでしょうか?日本ではひらがなから学びますが、漢字の国にはひらがなもカタカナもありません。台湾在住の筆者の長男が通う私立幼稚園の経験から、年少から字を学びはじめる様子をご紹介します。
台湾で使われる字は漢字だけではない!?
外国人学習者にとってはピンインの方が覚えやすいですが、実はボポモフォで覚えた方が正確な発音を身につけやすいです。
台湾でのボポモフォの重要性
筆者自身のスマートフォンはピンイン入力できる設定にしていますが、台湾人はボポモフォ入力が普通です。
ボポモフォは全部で37文字。時間に余裕がある時などに「せっかくだからボポモフォを覚えよう!」と一念発起するのですが、一時的に暗記しても日々使わないとすぐに忘れてしまいます。若い頃の記憶力はどこへやら……(苦笑)
台湾での国語教育は発音記号から
長男が通う幼稚園では、年中さんになるとボポモフォの発音用テキストと書くための練習帳が用意されます。最初の半年のうちに37文字を一通り覚え、後半では発音記号を2、3個組み合わせた発音の仕方を習います。
幼稚園の教育方針や公立私立の違いにより、ボポモフォを習わずに小学校に上がる子どももいます。しかし、その場合は入学してしばらく親子で大変だったという話も聞きます。今の日本でひらがなを読み書きできないまま小学校に入学するのと同じような感覚でしょうか。
漢字はいつから習いはじめるの?
テキストは見開きごとに短い詩が載っていて、その中の一文字だけを覚えるようにできています。上の写真のページは「お誕生日おめでとう」というテーマで、「日」という漢字がピックアップされています。
このテーマの中で、「何歳?」「誕生日は何月何日?」「ろうそくの数の意味は?」などを先生が問いかけたり、子ども達はどんなケーキが好きかを絵で表現したりします。
年少の息子の反応は……
子どもが文字を覚えて読んだり書けたりすると、一緒にできる遊びも増えますね。2、3年後には息子もボポモフォがすらすら読めるようになり、自分で絵本を読んだり、時にはお手紙を書いてくれたりするかもしれないと思うとワクワクします。その頃がくるまでには、私も一緒にボポモフォを読めるように、息子の幼稚園のテキストで勉強したいと思っています。