日本体育大学・野井真吾教授の「元気は自分で作れる!からだの元気大作戦!~光・暗闇・外遊びのすすめ~」の講演(5/3開催)。参加した親子から”休日の寝だめ”や”昼寝”など睡眠や生活習慣に関する悩みや質問が寄せられました。回答を紹介します。
学びがいっぱい!の野井先生の講演
子どもが自ら早起きして朝食を食べ、たっぷり外遊びして早寝するようになる魔法のような時間でした。
セロトニンとメラトニンというホルモンと、その働きや早寝早起き朝ごはんとの関係をわかりやすく解説。具体的に何をしたらいいの…ということで、太陽をよく浴び、運動することや深呼吸などの方法も提案いただきました!
「セロトニンのことは知っていましたが、改めて、その働きと、早寝早起き朝ごはんとの関係、メラトニンに変わることなどを知ることができておもしろかったです」(6歳男の子の親)
「子どもたちに向けて話してくれ、まず「できそうなことから」というのがよかったです。全部できないとプレッシャーに感じるので。できることからやってみようと思います」(10歳以上女の子の親)
「歩くこと、深呼吸すること心がけたいと思います」(10歳以上男女兄弟の親)
「深呼吸、運動、太陽でセロトニンを増やします!」(10歳以上、男の子の親)
早く寝るためにできること……
「テンポよく話がイラストと共に進んで楽しかった。夜はテレビとパソコンの時間を減らし、暗闇を増やそうと思いました」(5歳、7歳、10歳以上の兄弟の親/アネモネ)
「5歳の子と飽きずに聴けました。子どもにもわかりやすく、親子で楽しめました。私は明るい電気が苦手で、夕食が終わると間接照明のみにしていますが、それは娘の早寝につながっていることがわかり、よかったです」(4歳以下、5歳姉妹の親)
たくさん外遊びして太陽を浴びて身体を動かすとセロトニンが増える!
「先生のお話に子どもが大笑いで食いついていました。まずは外遊びをしてみようと思いました」(5歳、9歳兄弟の親/との)
野井先生が子どもたちや親の質問に回答!
回答者:野井真吾(日本体育大学体育学部健康学科教授)
休日の寝だめはやめたほうがいい?
(4歳、7歳姉妹・ほたる)
A:もちろん、休日に多めに寝ることもやむを得ないと思います。ただ、あまりにもその時間差がある場合は、やはり平日の睡眠をしっかり確保することを考える必要があると思います。最近は、「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェット・ラグ)」ということの問題性も少しずつ明らかになってきています。どうぞ、頑張りすぎずに、理想の睡眠(休養)を追求してみてください。(野井真吾先生)
メラトニンが消えたらどこに行くの?
A:メラトニンは、体内で活用された後は、基本的に尿(おしっこ)として体外に出ていきます。でも次の日は、昼間、光を浴びてからだを動かし、夜、少し暗いところで過ごすことによって、またセロトニン、メラトニンはできあがってきますので、安心してください。 (野井真吾先生)
運動の習い事と睡眠や食事・入浴の時間のバランス
A:生活習慣は毎日のことです。そのため、無理な目標を立てても、なかなか理想の生活リズムを実現することはできないと思います。また、現在の生活で元気に過ごせているのであればそれほど問題はないと思います。まずは、できる範囲の取り組みということで、現在の生活で同じリズムを刻むことに心がけてみてはいかがでしょうか。「頑張りすぎずに」を念頭に、理想の生活を追求してみてください。(野井真吾先生)
昼寝は…?
A:実は、昼寝に関する研究はあまり進んでいません。ただ、あまりにも長い昼寝で夜なかなか眠れなかったという経験は誰にでもあるものです。そのため、夜間睡眠を阻害してしまうような昼寝は避けた方がいいと思います。明確なお答えができず、申し訳ありません。(野井真吾先生)
元気がありすぎて……
A:特別な病気や障がいでない限り、基本的には改善できると思います。そのことは、おとなになっても食事中にじっと座っていられなくて立ち歩いてしまう人や椅子から滑り落ちている人がいないことが教えてくれていると思います。きっと「動く」ことが発達に必要な時期なのだと思います。発達のために必要な欲求(発達欲求)と考えると、それほど気にもなりません。いかがでしょうか? (野井真吾先生)