2018年05月18日 公開

認証保育所とは?多様化する保育ニーズに対応

認証保育所とは、「行政が運営する安心感」と「民間の柔軟なサービス内容」を兼ね備えた東京都独自の制度。国や自治体の運営する認可保育園だけでは対応できない、保育ニーズに応える新タイプの保育所です。認証保育所の概要・料金体系について、ご紹介します。

認証保育所とは、「行政が運営する安心感」と「民間の柔軟なサービス内容」を兼ね備えた東京都独自の制度。国や自治体の運営する認可保育園だけでは対応できない、保育ニーズに応える新タイプの保育所です。認証保育所の概要・料金体系について、ご紹介します。

認証保育所とは?

 (92228)

認証保育所は、変化する保育ニーズに対応した東京都独自の保育制度。共働き世帯の働き方の多様化にともない、誕生しました。

「0歳から預けたい」「変動する出勤・退勤時間に合わせて預けたい」「勤務先・自宅の最寄り駅近くの施設が良い」「民間運営の柔軟な対応と行政運営の安心感どちらも捨てがたい」などの声に応える、新しいスタイルの保育所です。

認証保育所は民間企業を含む、さまざまな事業者が運営に関わります。企業・NPO・個人が保育サービスに参入することで、「顧客の満足を追求する経営感覚」を取り入れることになり、よりきめ細かく質の高い保育の提供につながるのです。

設置には、東京都の認証が必要。保育の実施主体である区市町村と都が指導・監督することで、適切な保育基準を守ります。

上限設定ありで安心。認証保育所の料金

 (92230)

民間企業が運営に参加するということは、保育内容の充実と多様化が期待できる一方で、料金設定が気になるところです。

認証保育所は、料金設定に上限があります。東京都認証保育所事業実施要綱4の定めるところにより、月220時間以下の利用を条件に、3歳未満児の場合80,000円、3歳以上児77,000円を超えない設定となっています。これは、消費税・給食・おやつ・教材費、光熱水費等が含まれた保育料です。

上限内であれば、自由に価格設定を行える認証保育所。民間企業などが運営することで、自由競争が行われ、サービス向上が進むのもこの制度の特徴です。

認証保育所の概要と認可保育園との違い

 (92226)

国や各自治体が運営・管理する「認可保育園」と、企業・NPO・個人が運営主体の「認証保育園」。この2つを混同してしまう、パパママもいるのではないでしょうか。

認可保育園と同等の施設・職員基準を持つ認証保育所の違いを比べてみましょう。

【運営】
認可保育園:国・自治体
認証保育所:民間企業・NPO・個人 

【対象児童】
認可保育園:0歳~就学前の児童
認証保育所:A型 0~5歳・B型 0~2歳

【条件】
認可保育園:施設のある場所に在住・在勤・在学していること。就労・疾病等による保護者の都合により、日中保育にかける場合、利用が可能です。
認証保育所:居住・勤務・通学地域に関わらず、保育が必要とされる場合に利用できます。

【保育料】
認可保育園:所得税額により設定されます。
認証保育所:上限設定範囲内で料金設定は自由。月220時間以下の保育の場合、上限は3歳未満児が月額80,000円、3歳以上児が77,000円です。区ごとに一部助成金があります。

【定員】
認可保育園:最低定員は20名~。自治体により異なります。
認証保育所:A型 20~120名・B型 6~29名

【保育時間】
認可保育園:1日8~11時間
認証保育所:1日基本13時間

【早朝・延長保育】
認可保育園:自治体が設定。早朝午前7時~、延長午後8時までの施設が多いです。
認証保育所:施設によって自由に設定されています。延長保育を午後10時まで行う施設もあります。

【申し込み期間】
認可保育園:申し込みは各自治体あてに行います。4月入園を希望の場合は、前年10~12月に申し込み。途中入園については随時、自治体に相談します。
認証保育所:申し込みは施設に直接行います。入所時期は園と相談して決めることも可能です。

【職員・スタッフ】
認可保育園: 保育士資格を有する常勤職員の配置が、0歳児3人につき1人、1歳・2歳児6人につき1人、3歳児20人につき1人、4歳以上児は30人につき1人必要となります。
認証保育所:職員の配置は認可保育園と同様。ただし、保育士資格を有する常勤職員が6割以上いることが必須です。

どちらを選ぶ?A型とB型

 (92229)

認定保育所には、A型とB型があります。A型は駅前基本型と呼ばれ、0~5歳までの子どもを預かる施設です。駅前に設置されており、フルタイムで勤務していて長時間子どもを預ける必要のあるパパママが、利用しやすい保育所です。

B型は0~2歳までの子どもを預かる、小規模で家庭的な保育所。定員数が少ないので、先生との距離が親子ともに近いのが特徴です。体調を崩しやすい乳幼児を、安心して預けたいパパママに選ばれています。

A型・B型の違いは以下のとおりです。

【対象年齢】
A型:0~5歳
B型:0~2歳

【預かる人数】
A型:20~120名
B型:6~29名

【面積】
A型:0、1歳児1人に対して3.3平方メートル
B型:0、1歳児1人に対して2.5平方メートル

【屋外遊技場】
A型:設置が必要
B型:特に規定なし

早めのリサーチで子どもに合った認証保育所を選ぼう

東京都内の認証保育所は、A型・B型合わせて600施設以上あります。

英語・早期学習・スポーツなどのカリキュラムを充実させた園、午後8時以降の延長保育を行う園、オーガニック給食の園など、保育所ごとに「売り」はさまざま。子どもの性格・特性に合った施設を選ぶのはもちろん、パパママが働きやすい保育サービス・納得できる、料金設定の園を選びたいところでしょう。

じっくり施設を吟味して最適な園を選ぶなら、入園希望時期の1年以上前から、園探しするのがおすすめです。保育所の見学会・イベント等に参加し、園の雰囲気・先生の様子・施設の充実度を実際に確かめてみてください。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。