子どもは何度でも同じ絵本を読んで欲しがりますよね。何度も読む親の方はすぐに飽きてしまい、適当に端折ったり、別の遊びを促したりということも……。でも、実は繰り返し読むことには意味があるのです。パパママも毎回新鮮な気持ちで絵本と向き合える、読み聞かせ方法をまとめました。
まずは、繰り返し読むことの意味を知ろう!
また、親がそれに付き合って何度も読んでくれることで安心し、情緒が安定したり……。
そして何より、絵本で覚えた言葉やニュアンスは、何度も繰り返すことによって定着し、それから自分の語彙として使えるようになるそうです。
読み終えた瞬間「もう1回」と言われると、ときにげんなりしてしまいますが、素晴らしい知育効果があるとわかれば、前向きに取り組めるのではないでしょうか。
それでも、普通に何度も読むのに少し疲れた時は…、こんな読み聞かせ方はいかがでしょうか?
上下左右に絵本を動かしてみよう!
著者:ささき まき(作)
出版社:絵本館
登場人物と触れ合おう!
著者:中川 李枝子(作) / 大村 百合子(絵)
出版社:福音館書店
特にやりやすいのは食べ物が出てくる場面です。食べ物のイラストをつまむしぐさをして、「あ~ん」「はいどうぞ」など食べるまねっこをすると、子どももパクパク、モグモグ。「ぐりとぐら」ではカステラを食べたり、ほかの動物たちにお代わりを配ったり、一緒にお茶もどうぞ、となりきれます。
石で火をおこすシーンでは一緒にカチカチ。森で食べるものを探す場面では、一緒にきのこを見つけるなど、お子さまも主人公のつもりで一緒に想像をふくらませてみてください。
イラストを見て語り合おう!
著者:岡本 雄司(作)
出版社:福音館書店
たとえば「でんしゃにのったよ」は電車を乗り継いで旅をするお話ですが、近くの道路にはいろいろな働く車が走り、また駅には売店なども……。「ミキサー車もいるねぇ」「○○はどのお弁当にする?」などと、他の要素に注目しながらストーリーを追うのもオススメです。
息子も知らないものが出てきたら質問をするようになり、何度も読んでいるうちに、この本についてはなんでも知ってる!と言わんばかりに。登場人物の名前や役割などをものすごいスピードで覚えていきました。
次のシーンを当てっこしよう&好きなシーンはどこ?
最初は、どんな絵本でも起承転結の「転」の部分で聞いてみると、答えやすいと思います。
また、全ページを一度に読むのに疲れたら小休止。お子さまに好きなページを聞いてみるのも面白いですよ。教えてくれたページに戻って、そこだけでも繰り返し読むと、わが息子は満足そうにニッコニッコで聞いています。
読み手をお子さまにバトンタッチ!
著者:せなけいこ(作・絵)
出版社:福音館書店
「ねないこだれだ」はわが家でまさにそんな存在。1歳の頃から「ねらいこ、だぁーだー」と「いえいえ」が気に入り、よく口ずさむので、「今度は〇〇くんの番ね、パチパチパチ~」と促してみると……。すべてのページに同じようなナレーションをつけながら読み終えました。
あの頃の息子の、嬉しそうで恥ずかしそうな表情は、今も脳裏に焼き付いています。
最後に
また、語り合ったり深掘りしたりしているうちに、子どもの理解力が深まっていることが実感できると、親のテンションもアップするもの。いつの間にかお子さまの大好きな絵本が、パパママにとってもわが子と時間や想いを共有した大切な思い出の1冊となるかもしれません。
ただし、子どもにとっては大好きな絵本の世界がさらに広がり大喜び、なんてことも。「もう1回読んで~」の回数が増えてしまうかもしれませんので、その際はあしからず!