2018年11月18日 公開

4月入学は少数派?海外では9月入学が主流ってホント?

日本では桜が咲く4月の入学が一般的。しかし海外では、4月入学の国は少数派だってご存知でしたか?実はそれによる問題点が指摘されており、日本でも大学入学時期の変更が検討されているのです。そこで今回は、日本と海外の国の大学入学時期を比較しました。

日本では桜が咲く4月の入学が一般的。しかし海外では、4月入学の国は少数派だってご存知でしたか?実はそれによる問題点が指摘されており、日本でも大学入学時期の変更が検討されているのです。そこで今回は、日本と海外の国の大学入学時期を比較しました。

外国の大学は4月入学じゃない?

 (116413)

将来的には、お子さまを海外に留学させたいと考えているパパママもいるのではないでしょうか。最近は社会のグローバル化が進み、留学を考える家庭も珍しくはありません。

しかし外国の学校は、日本とは入学時期が異なることをご存知だったでしょうか?以下に、主な国の大学の入学時期をご紹介します。

・アメリカ
9月入学が主流ですが、ほとんどの場合学期ごとの入学が認められています。2学期制の大学では8月、もしくは9月と1月に入学できます。4学期制の大学の場合はこれに加え、3月にも入学可能です。

・カナダ
9月の入学が主流ですが、一部1月に入学できる学校もあります。

・イギリス
9月入学が主流です。

・オーストラリア、ニュージーランド
多くの大学で2月、7月と入学時期が2回あります。

・シンガポール
主な入学時期は1月です。

・韓国
3月が主流になっています。

・中国
9月入学がほとんどです。

・フィリピン
多くの大学が6月か11月を採用しています。

日本人が多く留学する国をメインにご紹介しましたが、4月入学という国はないのが現状です。また海外の大学において主流の入学時期はあるものの、フレキシブルに対応しているるケースも少なくありません。

日本はどうして4月に入学するの?

 (116414)

日本の学校の始まりは江戸時代の寺子屋です。この頃はいつでも、好きなときに入学ができました。

そして明治時代になると、明治維新の影響で西洋文化が入ってきます。教育も西洋文化の影響を受け、9月入学が主流に。「じゃあどうして4月入学になったの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。

これはその後行われた国の政策、「富国強兵」によります。これによって国の会計年度が4月~3月になりました。これに合わせて小学校や師範学校の入学も、徐々に4月へと変化したのです。

大正時代になると、高校や大学でも入学時期が4月に。現在は学校教育法により、多くの教育機関において「4月1日に始まり、翌年の3月31日に終わる」と定められています。

ただしインターナショナルスクールや通信制の学校などは、入学時期が異なる場合もしばしば。また学校教育法施行規則の一部改正により、通常の大学でも入学時期の柔軟化が進められています。

4月入学には問題点も

 (116415)

先ほどもご紹介したように、海外において4月入学は少数派です。そのため海外の留学生の受け入れが難しいといわれてきました。このとき問題となるのが、海外の優秀な学生がなかなか集まらないということです。

今後グローバルな社会に対応していくためには、海外の多様な学生を受け入れていくことが重要になります。大学の研究の水準をもっと引き上げるためにも、海外の優秀な学生の力は欠かせません。

現に、海外の大学では世界各国から優秀な人材を集め、さまざまな研究に力を入れています。このままだと日本は、世界の国々から遅れを取ってしまうかもしれません。

日本も大学で9月入学を検討中

 (116416)

そこで日本の大学でも9月入学を検討し始めていると言います。先ほども少し触れましたが、これを後押しするように、学校教育法施行規則は以下のように一部改正されました。
大学の入学時期の更なる弾力化
 大学の学年は、4月1日に始まり翌年3月31日に終わることとし、学年の途中においても学期の区分に従い入学・卒業させることができることとされているが(第72条)、秋季(9月)入学を更に促進するため、各大学の判断により秋季(9月)を学年の始期とすることができるよう、学年の始期及び終期は学長が定めることとする。
しかし就職活動や各種資格試験などとのからみもあり、今すぐ9月入学に変更することはなかなか難しいのが現状のようです。

教育の情報を集めることが大切

 (116417)

今回は入学時期について、日本と海外の国とを比較してみました。入学時期に限らず、今のお子さまが大きくなるころには、日本の教育は大きく様変わりしていることが考えられます。パパママの常識は通用しなくなっているかもしれません。

変化に対応できるよう、パパママもお子さまの教育について情報を集めておくことが大切です。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター