2021年12月03日 公開

アドベントカレンダーで12月をわくわくさせよう!【英国すくすくレポ】

今回の英国すくすくレポでは、お子さんと一緒にぜひやってみてほしい「サンタさんへのお礼」の風習や、イギリスで人気がある&イギリスならではの個性的なアドベントカレンダーをご紹介します。

イギリスのクリスマスは12月25日の当日だけではなく、12月初旬から始まります。
この1か月は、アドベントカレンダーを毎日開けて、クリスマスまでの一日一日をカウントダウンしたり、クリスマスに向けてのデコレーションや準備をして過ごします。

今回の英国すくすくレポでは、お子さんと一緒にぜひやってみてほしい「サンタさんへのお礼」の風習や、イギリスで人気&イギリスならではの個性的なアドベントカレンダーをご紹介します。

子どもに人気&ユニークなアドベントカレンダー

最近では日本でも店頭やオンラインで、アドベントカレンダーが手に入りやすくなってきたのではないでしょうか。イギリスでも、さまざまなデザインのアドベントカレンダーが販売されています。

リーズナブルな価格でスーパーやいろいろな小売店で手に入りやすいのは、紙製の平たい箱に窓があって、その一つ一つにチョコレートが入ったもの。イギリスで人気のチョコレート商品 (Dairy MilkやMaltesersなど)が入っているので、味の良さは保証付きです!


他にも、Hobby Craftという大手クラフトショップ(ハンドメイド材料のお店)では、木製や紙製のアドベントカレンダーの種類が豊富です。上から色を塗ったり、デコパージュをして、好きなデザインにデコレーションすることを前提として売られているので、こちらもお財布に優しい価格で、お子さまの年齢に合わせて楽しみながらクリスマス準備をすることができます。

他にも、たくさんの箱が重なったボックスタイプのものや、アドベントカレンダーからプレゼントが出てくる代わりに、毎日一つずつオーナメントを飾るもの、毎日1ページずつ塗り絵をするものなど、毎年さまざまなアドベントカレンダーが発売されています。

イギリスブランド&大人も喜ぶアドベントカレンダー

アドベントカレンダーというと、チョコレート商品やクリスマスコフレのような若い年齢層向けのものをSNSなどでよく見かけます。しかし探してみると、対象年齢問わず、他にもユニークな商品が世の中にはたくさんあることに驚かされます。

たとえば、イギリスで有名なPukkaというハーブティーのブランドは、毎日一つずつ新しい味を試すことができる、ティーバックのアドベントカレンダーを販売していたり、英国のチーズ会社 The Chuckling Cheese Companyからは、クリスマスには欠かせないチーズのアドベントカレンダーがあったりします。

イギリスの老舗高級百貨店Harrods(ハロッズ)には、その店にふさわしく、高級アドベントカレンダーがそろっています。例えばWEDGWOODのアドベントカレンダーは、美しい建物風の外観の蓋を開けると、中に整然と美しく引き出しが並んでおり、その中に陶器で作られたクリスマスオーナメントが入っています。毎日どんなオーナメントが現れるのか、毎日が楽しみになりますね。他にも、高級スキンケアが入っているもの、万年筆ブランドのペンやインク、アクセサリーが入っている60万円以上のものもありました!

アドベントカレンダーの選び方は、「毎日どんなわくわくを感じたいか?」に尽きると思います。お気に入りのアドベントカレンダーは、クリスマスまでの毎日が特別な一日に変わる「魔法」のようなアイテムなのです。

サンタさんにお礼をする風習があります

サンタさんが来てくれるかどうかは、子どもにとって一番ハラハラ・ドキドキすることではないでしょうか。

サンタさんへの手紙を書いて、ほしいものを伝えることも一般的ですが、イギリスにはもう一つサンタさんのためにすることがあります。それは、来てくれたサンタさんとトナカイのために、お礼を用意しておくということです。

サンタさんは「ミンスパイ」と呼ばれる伝統的なお菓子と牛乳が大好きと言われています。サンタさんのあの大きなお腹は、毎年ミンスパイを子どもたちの家でたくさん食べるからだというジョークがあるくらいです。

ですので、多くの家庭では、プレゼントを持ってきてくれたサンタさんとそれを運んでくれたトナカイのために、ミンスパイと牛乳、そしてトナカイ用の人参を、感謝の手紙と一緒に、寝る前にテーブルの上に置いておきます。

サンタさんが来てくれる夜、つまり、クリスマスイブの夜に行います。
次の日のクリスマスの朝、食べかすが少しだけ残った空のお皿とコップを見て、子どもたちはサンタさんが来てくれたことを実感し、感謝するのです。かわいらしいですね。

サンタさんが来てくれた証拠を発見!

近年のクリスマスで、人気が出てきた「サンタさんが来た証拠」の演出が、もうひとつあります。
それは、翌朝「雪の上を歩いたような白い足跡」が玄関に残っているというもの。雪の代わりに泥の場合もあります。

昔ながらの家には今でも暖炉がありますが、新しい家には暖炉がないところの方が多くなっているいう背景から、窓や玄関に変わってきています。
その玄関や窓辺に、サンタさんが入ってきてくれた足跡を残しておくのです。

実際には、フェイクスノーや小麦粉などを使っているご家庭が多いのは…秘密です(笑)

クリスマスまでの毎日を特別な時間にしよう!

このように、イギリスのクリスマスはクリスマス・イブやクリスマス当日だけ楽しむイベントというよりも、毎日わくわくを積み重ねるかのように過ごす1か月間ということができます。

プレゼントを交換するために、何週間も前からクリスマスショッピングをし、数週間クリスマスツリーを飾り、たくさんのクリスマスカードを交換しあって、ついにクリスマス当日を迎えます。クリスマスが一日一日と近づくにつれて、クリスマスムードが高まっていくのです。

今年は、アドベントカレンダーやサンタさんへのお礼なども用意して、お子さまと一緒に12月の日々を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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この記事のライター

いしこがわ理恵
いしこがわ理恵

在英12年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。Instagram @rie.ishikogawa