幼児の知育玩具の定番であるブロック玩具。手先を動かしながら、意図した形を作り上げることで、創造力・空間認識力・集中力など多くの能力を複合的に伸ばしていきます。
触覚・視覚を刺激しながら遊ぶことで、論理的思考力、ひらめき力、空間認識力など、「地頭の良さ」に直結する能力も養われます。
就学前にブロック玩具を与えて、子どもの“脳力”を伸ばしたい!でも、ブロック玩具の種類が多すぎて何を選べばよいのかわからない・・・というママパパは多いかと思います。
この記事では、2022年12月のChiik読者プレゼント企画「「レゴ(R)フレンズ ハートレイクシティのオーガニックカフェ 」プレゼント」で行われた「ブロック玩具についてのアンケート」の集計結果をご紹介します。知育や早期教育に造詣の深い方が多いChiik読者が選んだ知育ブロック、その遊び方をご紹介いたします。
お子さまのブロック玩具選びの参考にしていただけたら嬉しいです。
Chiik読者アンケート「ブロック玩具人気ランキング」
今回のアンケートでは、1歳~3歳、4歳~6歳、小学1年~3年、小学4年~6年、中学生以上のお子さまをお持ちの読者を対象にブロック玩具に関する意見をおうかがいしました。
その中の項目「ご自宅でお子さまが遊んでいるブロック玩具があれば教えてください。」では180件の回答が得られました。
回答結果を「ブロックお玩具人気ランキング」としてご紹介いたします。教育熱心なご家庭では、どんなブロック玩具をお子さまに与えているのでしょうか。
以下の表は人気ランキング1位~12位をまとめたものです。磁石内蔵型、柔らかタイプ、脳トレタイプなど、さまざまな種類のブロック玩具がランクイン。
お子さまの成長と趣向に合わせて、複数所持しているご家庭が多いようです。
順位 | 商品 | 対象年齢 |
---|---|---|
第1位 レゴ®︎ブロック(126件)、レゴ®︎デュプロ(64件) レゴ®︎ブロック&レゴ®︎デュプロ(144件) | レゴ®︎公式ストア | ・1歳半、2歳、3歳向け ・4歳、5歳向け ・6歳、7歳、8歳向け ・9歳、10歳、11歳、12歳向け ・13歳以上向け ・大人向け |
第2位 LaQ(ラキュー)(43件) | LaQ (ラキュー)公式サイト | 5歳以上 ※LaQ Pax(ラキューパックス)の対象年齢は3歳以上 |
第3位 その他(木製ブロック)(33件) | その他(木製ブロック)の一例:SainSmart Jr. 木製 ABCブロック | 3歳以上 (商品によっては1歳以上) |
第4位 マグ・フォーマー(30件) | マグ・フォーマー ボーネルンド公式サイト | 3歳以上 |
第5位 学研_ Gakken ニューブロック(29件) | 学研ニューブロック公式サイト | ・1歳半以上 ・2歳以上 ・3歳以上 ・4歳以上 |
第6位 ピープル ピタゴラス® (20件) | ピープル ピタゴラスシリーズ公式サイト | ・1歳以上 ・1歳半以上 ・3歳以上 ・小学生以上 |
第6位 その他(マグネットブロック)(20件) | その他(マグネットブロック)の一例:Jasonwell 133pcs マグネットブロック | 6歳以上 (商品によっては3歳以上) |
第8位 ナノブロック(15件) | nanoblock® 公式サイト | 12歳以上 |
第9位 BlockLabo ブロックラボ(アンパンマン)(14件) | nanoblock® 公式サイト | ・1歳半以上 ・3歳以上 |
第10位 カタミノ(10件) | カタミノ ギガミック公式サイト | 6歳以上 |
第11位 メガブロック(9件) | メガブロック公式サイト | ・1歳以上 ・3歳以上 ・5歳以上 ・10歳以上 |
第12位 ジスター(5件) | GESTAR® (ジスター)公式販売サイト | 2歳以上 |
断トツ人気はレゴ®︎ブロック。「知育効果の高いブロック」のスタンダードとして、ママパパ世代から信頼が高いですね。続いて乳幼児向けのレゴ®︎デュプロ。小さなお子さまでも安全に、簡単に遊べるサイズ感で、ファーストブロックとして選ばれています。
たくさんのブロックで自由に遊べるパック、人気キャラクターシリーズ、有名建造物シリーズなど、乳幼児から中学生以上まで創造力・創作意欲を膨らませられるバリエーションの豊かさも魅力。
レゴ®︎同様、幅広い世代のお子さまが遊んでいたのはLaQ(ラキュー)。平面作品作りから、立体構造の理解を促します。程よいクリック感が巧緻性トレーニングになります。
次章ではBEST12の商品紹介をいたします。BEST5までは、商品(ブランド)特長とおすすめ商品、BEST5以降は商品(ブランド)特長をまとめました。
第1位 レゴ®︎ブロック(126件)、レゴ®︎デュプロ(64件)
ママパパ世代から知育玩具の定番であり続けるレゴ®︎ブロック。小さな子が触れて楽しめる形状、組み立てやすさ、鮮やかな色、完成度の高い作品が作れる説明書など・・・子どものクリエイティブな思考を高める工夫がされています。
説明書の作品例や頭で考えたものを、ブロックのパーツを組み合わせながら具現化していくことは、創造力、空間認識力、計算力を鍛えます。
小さなお子さまには18カ月以上から遊べるレゴ®︎ デュプロ®︎もおすすめ。
通常のレゴよりもビビッドなカラーと大きめなブロックで、幼児の創作意欲を高めます。
レゴ®︎クラシック 黄色のアイデアボックス
商品名:レゴ®︎クラシック 黄色のアイデアボックス
メーカー名:レゴ®︎
対象年齢4歳以上。動物、乗り物、家など好きなものを自由に作れる!ブロック484個の大容量セットです。
人形、車輪の動く車、屋根、窓、花などのパーツが入っていて、立体作品つくりが楽しくなります。たくさんのブロックがあるので、共同制作もしやすいです。兄弟姉妹、お友達と街作りやごっこ遊びにも活用できます。
レゴ®︎デュプロ はじめてのデュプロ どうぶつれっしゃ
商品名:レゴ®︎デュプロ はじめてのデュプロ どうぶつれっしゃ
メーカー名:レゴ®︎
1歳半から遊べます。「動物の頭と体をつなげる、台車に乗せる、車同士をつなげる」ことで、ブロック遊びと電車遊びができます。小さな手でもつかみやすい大きなブロックなので、すぐに組み立てられます。「自分でできた!」感覚を味わうことで、創作意欲と学習意欲が育ちます。
第2位 LaQ(ラキュー)(43件)
「パチッ」パーツをつなぐクリック感が楽しい、日本製の知育ブロックです。
13色、7種類のパーツから平面・立体・幾何学体を作り出すことで、創造性・色彩感覚・想像力・表現力・論理的思考力・プログラミング的思考力・数学的思考力・集中力を養います。
立体パズルが苦手なお子さまにもおすすめ。ぱちぱちとつなげて平面作品を自由に作ることで図形感覚を養います。
LaQの優れた点は平面作品から立体作品への移行が早いことです。平面作品を折り紙のように曲げることができるので、直感的に立体作品を作れます。触れて、見て確認しながら立体構造が学ぶことで、複雑な幾何学体や滑らかな球体を作ることもできます。
ラキュー (LaQ) さんすう 400ピース
商品名:ラキュー (LaQ) さんすう 400ピース
メーカー名:ヨシリツ(YOSHIRITSU)
親子で一緒に算数が学ぼう!「算数の楽しさ」が実感できる400ピースのセットです。手指を使いながら図形問題を解いたり、指示通りに立体図形を作ったり、自分の考えた立体を作ってみたり・・・体験しながら学ぶことで、算数の基礎力を育みます。
第3位 その他(木製)ブロック(33件)
肌触りが優しく、ぬくもりが感じられる木製ブロック。違和感なく肌になじむことから、幼児が手に取りやすく興味を持ちやすいでしょう。手触りを楽しみながら、創造力のおもむくままに直感的に遊ぶのに向いています。
立方体、直方体のセットもの、レールや穴の開いたパーツで迷路コースが作れるもの、さまざまな形のブロックに動物や人形がセットになったもの・・・プラスチックのブロック同様さまざまなタイプのブロックがあります。
Promise Babe 積み木 ブロック
商品名:Promise Babe 積み木 ブロック
メーカー名:Promise Babe
1歳から遊べる、石のような形がユニークな天然木のブロック。並べる、積み上げることで巧緻性を鍛えます。
四角や直方体などような安定感のある形ではないため、積み上げることでバランス感覚が養われます。軽くて、角が丸いので強く握っても痛くありません。
第4位 マグ・フォーマー(30件)
数学的思考と造形力を養うフレーム型のマグネットタイプのブロック。程よい磁力で組み立てがスムーズなので、平面遊びから立体遊びへの移行が速くなります。
丸、三角、正方形、台形、六角形などさまざまな形のブロックをつなげて遊ぶことで、自然と図形感覚が身につきます。「カチッ」と磁石のひきつける力を実感しながら、自由に形を作ることで脳を活性化。空間認識力、ひらめき力がグングン育ちます。
マグ・フォーマー (MAGFORMERS) ディスカバリーBOX
商品名:マグ・フォーマー (MAGFORMERS) ディスカバリーBOX
メーカー名:ボーネルンド(BorneLund)
未就学のうちに数学的思考や造形力を育みたいなら、こちらのセットがおすすめ。三角形、正方形、五角形、カーブ、穴あきピース、木のピース、車のタイヤが入っていて、より自由な立体作りが可能に。平面作品から、立体の構造をマスターできます。展開図に従って作ることで、図形感覚・空間認識力がぐんぐん育ちます。
第5位 学研_ Gakken ニューブロック(29件)
1歳半から遊べる、空気で膨らませた柔らかいプラスチックブロック。踏んでも痛くありません。軽いのでおかたづけも楽々。
「つなぐ」「はさむ」「さしこむ」ができる特徴的な形状で、創造力や立体認知能力を育みます。縦、横、斜めと思いつくままにつなげられる「井」の字型なので、小さなお子さまも途中であきらめずに作品を完成させられます
学研_Gakkenニューブロック プログラミング
商品名:学研_Gakkenニューブロック プログラミング
メーカー名:学研ステイフル(Gakken Sta:Ful)
横につなぐ、直角につなぐ、差し込む、挟むができるニューブロックに、「動かせる、光らせる」ことができるプログラミングパーツを加えたセットです。プログラミングの方法は、「コックピットに7色のクルーを差し込む」だけ。クルーの色によって命令を出します。
思い通りの動きをさせるためには、どんな順番でクルーをさせばよいのかを整理して考えなくてはなりません。遊びながら論理的思考力が育つので、幼児向けプログラミング教具としてもおすすめ。
第6位 ピープル ピタゴラス® (20件)
商品名:ピープル ピタゴラス®
メーカー名:ピープル
「算数・数学の先生の発明品」として1992年から発売された知育玩具です。ピタゴラスの基となったのは「中学生が図形や立体をわかりやすく学ぶための教材」でした。磁石でピタッとくっつけて、自由な造形遊びをする中で、立体の構造、展開図などを理解できるようになります。薄くて持ちやすい平面プレートタイプと、小さめサイズで角が丸い立体キューブタイプがあり、1歳から遊べます。
第6位 その他(マグネットブロック)(20件)
簡単に組み立てられる磁石が内蔵されたブロックです。板状、ブロック型、フレーム型など形状もさまざま。お子さまの年齢、お好みに合わせて選べます。
パーツを組み合わせてカーブ、球体を表現することも可能。磁力があることで通常のブロックでは作れない形も簡単に作れます。崩れにくいので、じっくり対策に挑むことも可能。
自分で考えたものを、具現化しやすいブロックなので想像力と創造力を自由に働かせて遊びましょう。
第8位 ナノブロック(15件)
日本生まれの超ナノサイズのブロックです。最小パーツは4×4×5mm。通常のブロックでは難しい繊細な表現できるので、思い描いたイメージをよりリアルに具現化できます。
対象年齢は12歳~。ママパパも一緒に楽しめる上級者向けブロックです。
第9位 BlockLabo ブロックラボ(アンパンマン)(14件)
BlockLabo ブロックラボ(アンパンマン)の企画協力は日立製作所株式会社NeU、研究協力は大学研究機関。ブロック遊びを徹底研究して製作された「乳幼児向けブロック」です。
握りやすい大きさと形で18カ月からブロック遊びが楽しめます。
キューブ型のブロックを採用することで、小さな手にしっかりフィット。短時間で組み立てられるので集中して遊べます。日立製作所との共同研究では、直方体のブロックよりも短い時間で組み立てられることがわかりました。
またキャラクターの顔が書いてあることで、想像力が高められ、「作品を完成させる達成率」がアップ。「できた」が増えていくことで、学習意欲が育ちます。
10位以下も実力派ブロック玩具が続く!
10位以下もベストセラー玩具が続きます。数学的脳を作る「カタミノ」や、乳幼児の知育に特化した「メガブロック」、教育施設でも教材となっている「ジスター」は室内遊び場、児童館などでもおなじみです。
第10位 カタミノ (KATAMINO) 10件 | カタミノ (KATAMINO) | 商品名:カタミノ メーカー名:ギガミック (Gigamic) フランス製の木製パズルゲーム「カタミノ」は算数の学力の基礎となる図形感覚、ひらめき力を楽しみながら鍛えられます。 遊び方はいたってシンプル。いろいろ形のブロックを組み合わせて、決められた空間を埋めていくだけです。 難しいルールがないので、3歳~大人まで幅広い年齢層の方が一緒に遊ぶことも可能です。ルールブックを見ながら段階的に難易度をあげていくことで、遊ぶたびに達成感を感じ、成功体験を味わえます。 |
第11位 メガブロック(9件) | メガブロック | 商品名:メガブロック(MEGA BLOKS) さまざまなシリーズあり。画像は代表例メガブロック(MEGA BLOKS) 1才からのメガブロック たっぷり80個ブロックパック メーカー名:マテル(MATTEL) しっかり握れるメガサイズのパーツでなので、1歳の子も自分の手で組み立てができます。乳幼児が思わず手に取りたくなる、程よい柔らかさと、ビビッドカラー。 大きな突起で、組み立てを視覚的に誘導します。一人で組み立てられるので、作品つくりに集中できるようになります。 年齢に合わせた難易度とキャラクターが選べます。 3歳~のMEGA™ジュニアはミドルサイズのブロックでバウパトロールの乗り物やタワー作りに挑戦。 5歳~のMEGA™ワンダーではスタンダードサイズのブロックでポケモンの世界を作ります。複雑な形状、しかけを作ることで創造力と問題解決力を育みます。 |
第12位 ジスター(5件) | ジスター(GESTAR) 天才のはじまり | 商品名:ジスター メーカー名: LOTUS LIFE 歯車のような形のパーツを使って自由に遊ぶユニークな知育ブロックです。作品つくり以外にも、ひもとおし、棒刺し遊びなども楽しめます。 「持って生まれた多様性を楽しみながら伸ばす」ことを目的に作られたジスター。自由に作りたいものを作ることで、子どもの創造力と多様性を育みます。 |
【年齢別】ブロック玩具の遊び方~読者の声~
知育効果の高いブロック玩具ですが、「どう遊ぶのが効果的」なのか知りたいですよね。
お子さまの性格によっては「興味を示さない」、「すぐに飽きてしまう」こともあります。ブロック遊びの知育効果は、「集中して手先を動かすこと」だけで得られるので、立派な作品を作れなくても問題ありません。お子さまが自由に楽しく遊べているならOK!
この章では「1~3歳」、「4~6歳」、「小学1~3年」、「小学4~6年」のお子さまを持つChiik読者の「我が家のブロックの遊び方」をご紹介いたします。
「ブロック遊びの知育効果をアップさせる楽しい遊び方を知りたい!」
「ブロック玩具はあるけれど、子どもがあまり興味を示さない。」
「並べるだけ、積み上げるだけで遊ぶ方に進歩がない。」
というママパパの要望、お悩みの答えがあるかもしれません。
【1~3歳】とにかく自由に楽しんで♪創造性を養おう
説明書を見ながらLEGOを組み立てる
女性・30代 福井県
コミュニケーション能力、集中力が育ちそうな遊び方ですね!完成させることができたら親子で達成感を味わえそう。
おうち作り、キリンさん作り
女性・30代 三重県
他にも乗り物を作る、積んで遊ぶ、プラレール等と組み合わせて遊ぶ、など好きなものを自由に作らせてあげているご家庭が多かったですね。
【4~6歳】習い事と組み合わせるなど発展的な遊び方へ
お友達とzoomで話しながら遊んだり、組み立てたもの(我が家は車や飛行機などの乗り物をよく作ります。)を英会話先生に見せながらSHOW&TELLをしています。
女性・30代 千葉県
ブロック遊びで学びの幅を広げていますね。素晴らしい!
zoomを利用して友達とコミュニケーションを取りながら遊んだり、英会話の先生に作品発表したり・・・ブロック遊びをブコミュニケーション能力や英会話力向上にまでつなげていて脱帽です。
レゴで秘密基地作り
男性・30代 愛知県
秘密基地作り、楽しそう!しかけや隠し部屋などもあるのでしょうか。創造性と想像力が育つ遊び方ですね。
【小学1年~3年】イメージを形に!オリジナル作品つくりで脳力アップ
様々な種類のブロック玩具をそれぞれ作り、組み合わせて1つの街としてごっこ遊びをしています。
女性・30代 東京都
大きさ、組み合わせ方法、感触の違うさまざまな種類のブロックで遊ぶことで集中力が続きそうです。テイストの違うブロック作品を集めて、一つの街にする発想が斬新!カラフルで可愛い街でのごっこ遊び、とっても楽しそう♪
タイムを測って組み立てる。組みたててガラスケースに収納。
女性・40代 千葉県
巧緻性、記憶力、空間認識力が鍛えられる遊び方!親子や兄弟姉妹で競争しても楽しいですね。自己肯定感や達成感が育つ「完成作品を飾る」ことまでされていて素晴らしいです。
【小学4年~6年】Plan(計画)、Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)が身につく作品作りへ
展開図を作って一気に組み立て‼︎
女性・30代 埼玉県
算数の立体の感覚が飛躍的に伸びそうな遊び方ですね。作りたい作品をイメージしながら展開図を書くことで、立体をイメージする力が身につきそう!
理想のインテリアや家を作って遊ぶことが多いです。
女性・40代 東京都
インテリアや家をイメージ通りに作れるなんてすごい!想像力と創造性が豊かなお子さまなのでしょうね♪
ママパパも楽しめそうな遊び方です。
【年齢別】効果的な遊び方
3歳までに脳の発達の80%が完成しますが、手指の巧緻性、忍耐力、数量感覚、空間認識力などはまだまだ未発達。未就学児で「ブロック玩具のパッケージにあるような立体作品」を作れないのは普通です。平面作品や単純な積み重ねから進歩がないと感じるようであれば、ママパパが少しサポート(お手伝い、一緒に遊ぶ、褒める)してみましょう。すぐに立体構造の面白さに気づき、どんどん立体作品を作り始めるはずです。
1歳~2歳「自由に触らせて遊ぶ「おかたづけの習慣づけ」もスタート」
誤飲に十分注意しましょう。遊ぶときは保護者が必ず監督します。
遊び方は自由。ひたすら並べる、積み上げる、部屋に広げる、袋に入れる、危険がない限りお子さまがしたいようにさせましょう。
色彩感覚・図形認識力・空間認識力が育まれます。
遊び終わったらしつけの一環として「おかたづけ」を親子で行います。
「○○ちゃん、ママパパと一緒におかたづけしよう!この箱の中にブロックを入れてね。」などと声がけします。
ブロックを箱に入れるたびに「上手に入れられたね!」と褒めます。
おかたづけの習慣づけは、早いうちにした方が楽。「遊んだらかたづける」を習慣づけることが、衛生観念や道徳規範の育成にもつながります。
3歳~5歳「思いつくまま自由に形を作る」おかたづけは子ども主体で
ブロックには作品例がついてきますが、お子さまの年齢によっては図案を見ながらブロックを組み合わせることが難しいことも。特に立体作品は、図案には書かれていない面を予測して作る力が必要です。
無理にパンフレットや作品例にあるものを作らなくても、まずはお子さまに自由に触れさせて、「好きなもの(動物・乗り物・建物・食べ物・・・何でもOK!)」を作らせてあげます。
楽しみながら、集中する時間を持つだけで十分学習効果があります。
おかたづけは子ども主体で行います。とは言え2歳は親から言われないと、かたづけられないのが普通です。その上、イヤイヤ期でもあるので素直に言うこと聞かないこともあります。親が言えば言うほど、「おかたづけイヤ!やらない!」となる子も多いです。
そんな時は、かたづけをする理由を簡単に伝えます。
例えば・・・
「かたづけしないとケガをしやすい。」
「お部屋が散らかっていると、家族が嫌な気持ちになる。」
「ブロックさんがおうちに帰れなくて悲しい。」
などです。
それでも嫌がる時は、「ママパパは○○と一緒におかたづけしたいな。だって○○はおかたづけが上手だから、あっという間に終わるもん。」
などと自尊心をくすぐる一言を加えます。
すぐにかたづけないからと言って、親がかたづけてしまわないように。時間がかかりますが、子ども主体でかたづけることが整理整頓の習慣づけのポイントです。
6歳~「パンフレットの作品例に挑戦」地頭力を上げていこう!
ブロックのパンフレット、メーカーのホームページなどにある作品例、組み立て図を見ながら作品を作ります。
図には書かれていない面のブロックの色、個数を頭の中で考えることで数量感覚、空間認識力が鍛えられます。
指示通りに組み立てていくことで、完成度の高い作品ができることで、達成感が実感でき、論理的思考力も育まれます。
もちろん、自由に遊ぶことも続けていきます。
自分でデザイン画、設計図を書いて、作品つくりに取り組むのも楽しいですね。頭で考えたものを、立体で実現する遊びは、創造力・表現力・空間認識力・論理的思考力の総合トレーニング。
勉強・スポーツの成績に直結する「地頭の良さ=脳の処理能力」にブーストをかける遊び方ですね。
ブロック遊びを夢中でやることで伸びる力
能力名 | 特徴・役立つ場面 |
---|---|
巧緻性 | つかむ、差し込む、引っ張る・・・ブロック遊びは巧緻性を高める効果が抜群。立派な作品を作れなくても、ブロックを自由に触るだけで大脳の良い刺激となります。 |
集中力 | 勉強、仕事、スポーツで最大限の力を発揮するために必要 |
根気 | すぐに上手くいかなくても試行錯誤して、成功させようとチャレンジできるようになる。 |
空間認識力 | 意図した立体をさまざまな形を組み合わせて作ることで育つ。算数の立体図形の問題(立体の切断、立体を構成するブロック数の問題など)が頭の中で解けるようになる。 |
数量感覚 | 意図した形を作る際に必要なブロック数を計算することで養われる。 |
色彩感覚 | 自分のイメージを手持ちのブロックでいかに表現するか考えることで磨かれる。 |
知的好奇心を育むブロック遊び
幼児教育学者である中沢和子氏は、幼児の活動を3つの型に分類しています。
2. 物語型・・・出来事のストーリーを考え展開させる遊びをする。
3. 表現型・・・演技が上手で見 立て遊びも好きである。
参考文献:中沢和子(1996)「保育における遊びの理解と指導」『遊びの発達学―展開編』高橋たまき・中沢和子・森 上史郎(編)、培風館
この3型の中でも「図鑑型」の子はブロック、積み木、パズルなどの一人でじっくり取り組む遊びを好む傾向があります。
2013年出版の越谷保育専門学校研究紀要 「幼児期の「遊び」で培う心の特性」では、子どもが「触れる」遊びで、知識を深めたり、知的好奇心を育む効果が期待できたりすることを以下のように述べています。
いろいろなおもちゃを触ってものの性質を知っていく様子を観察し、ピアジェは、子どもは小さな科学者である、とした。こどもは実験をする科学者のように自分の手でくりかえし操作し確かめて知識を得ているのである(ピアジェ 1973)。 図鑑型の子どもの好きな積み木遊びやパズルなども、このように知的好奇心を刺激する 楽しい時間であろう。
引用:高木 真理子(2013)、越谷保育専門学校研究紀要「幼児期の「遊び」で培う心の特性」pp.2-3
ブロック遊びは算数学習の先行体験
ブロック遊びは小学校からの算数の学習の先行体験となります。数を数えたり、形を確認したりしながら組み合わせることは四則計算、立体図形問題の予習です。ドリルや問題集も良いですが、「お勉強感なく楽しく学ぶ」ならブロックがおすすめ。集中力・創造力を高めた状態で学べるので学習効果が高いです。
子どもに自由に遊ばせるだけで、以下のような学習を自然と行えているはず。
「ウサギを作ってみたけれど、上から見ると右のほうの足が出っ張ってしまう。何個のブロックで作れば左右対称のからだにできるかな?」
「トラックを作るためには青が15個、白が14個、台車のパーツが1個、タイヤが4つ必要だな。」
「(ブロックのパンフレットを見ながらの作品つくり)お城の扉の柱は正面から見たブロック数が縦に8個。全部で3列あるから24個必要だな。あっ、でも扉の厚みがブロック3個分だから24個が3列必要だから全部で72個のブロックが必要なんだ!」
小学校高学年以降に差がつきやすい算数の成績。ブロック遊びは形・数の概念を育み、算数力を養います。
ブロック遊びの学習効果を高めるのは親の声掛け
幼児期から小学校までのやる気の原動力は「親の褒め言葉」です。些細なことでも親から認められることで、自尊感情が育ち、前向きに物事に取り組めるようになります。
お子さまが作品を作った時は、ママパパから見て「素敵だなと感じた点」を具体的に伝えてあげましょう。
「猫の耳が立体的でかっこいい!」
「お城の屋根の色が鮮やかできれい!」
小さな点でもOK.気づいた点を大げさなくらいに褒めてあげましょう。もっといろいろ作ってみたい、ママパパにもっと褒めてもらいたいと感じることが知的好奇心を高め、学習意欲を育てます。