2016年04月11日 公開

日本と違う!レッジョエミリア教育のココがすごい!

イタリアは日本と大きく異なる教育システムを持つ国だということをご存知ですか?近年注目を浴びているのが、このレッジョエミリアという街で生まれた教育法です。今回は、日本との違いなどを踏まえてレッジョエミリア教育をご紹介したいと思います!

イタリアは日本と大きく異なる教育システムを持つ国だということをご存知ですか?近年注目を浴びているのが、このレッジョエミリアという街で生まれた教育法です。今回は、日本との違いなどを踏まえてレッジョエミリア教育をご紹介したいと思います!

レッジョエミリア教育とは

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Vincenzo Mainardi/CC BY-SA 3.0
まずレッジョエミリアとは、イタリアの小さな街の名前であり、「世界で最も優れた学校10選」に選ばれた学校があることから、この街での教育法が注目されるようになりました。市の税金の半分が教育資金にあてられているほど街全体が教育に力を入れているというから驚きです。個人の個性や意見を尊重することで、感性を磨くことが基本理念とされています。

自分で考える力・芸術で磨かれる感性

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レッジョエミリア教育の特徴をご紹介します。

<特徴1>
→プロジェクト活動
例えば、発表会で何か出し物をすると決まったときは、「何を」「何人で」「どのようにやるか」などを、先生の助言なしで話し合います。(先生はあくまで同じチームの仲間)こうすることで自分の意見を主張しつつ、話し合いなのでお友達の意見にも耳を貸さなければならなくなり、自己主張と相手を尊重することの両方を学んでいくことができます。このような活動をするチームを作り1年~の期間一緒に活動するのです。

<特徴2>
→自由な芸術活動
共有スペースでは音楽(楽器含む)やお絵かきグッズなどが自由に使用できるようになっていて、様々な芸術に触れる自由に触れることができます。例えば日本では、「今日はピアニカを弾きます」といったようにみんなで同じことに取り組みますから大きな違いとなります。

<特徴3>
→ドキュメンテーション
日常生活での出来事や制作物、会話など細かいことまで、保育室の壁に掲示していつでも見られるようにします。先生の振り返りはもちろん、子ども達もこちらを見返すことで次に繋げることができるといいます。保護者の目に入るというのも重要です。

「レッジョ・エミリア・アプローチ」とは、イタリア、レッジョ・エミリア市の幼児教育の場において40年にわたり実践され、近年欧米の著名幼稚園を中心に世界中で注目されている教育アプローチです。子どもたち1人1人の意思を尊重し、個々に持つ感性を生かすことが最も重要であるという理念の下、常に子どもが学ぶ権利を考え、コミュニケーションのとり方、その為の環境を重視した教育現場を作り上げています。子どもが過ごす場には自由に発想・表現できるようさまざまなツールやマテリアルが常備されており、子どもの想像力&創造力を高めていきます。また、日々子どもがどう反応し、どういう発想を持ったかを記録し、カリキュラムの内容を子どもの成長記録にあわせて作り上げる教育アプローチでもあります。また、保護者と共に振り返り一緒に子どもの成長を考える事も行います。

大人は子どもと対等の存在

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Vincenzo Mainardi/CC BY-SA 3.0
日本をはじめ、教育と聞くと「(先生などの)大人が子どもに教える」という固定概念はあると思いますが、レッジョエミリア教育においては、保護者・子ども・教師の関係性は「対等であるべき」とされているのです。同じ目線で感じ、刺激し合うことが重要であり「教える」というスタンスを持たないのが大きな特徴です。

レッジョエミリア教育をもっと詳しく知りたい方へ

子どもたちの100の言葉―イタリア/レッジョ・エミリア市の幼児教育実践記録 : レッジョチルドレン, 田辺 敬子, 木下 龍太郎, 辻 昌宏 : 本 : Amazon.co.jp (2068)

タイトル:子どもたちの100の言葉―イタリア/レッジョ・エミリア市の幼児教育実践記録
著作  :レッジョチルドレン,翻訳 田辺 敬子,木下 龍太郎,辻 昌宏
出版社 :学習研究社
レッジョエミリア教育は世界的にも注目される教育法ですから、書籍なども多く出版されています。レッジョエミリア教育の基本的な考え方や具体的な方法まで、様々な種類があるので気になるものを読んでみてください。

小さい時から「個人」を伸ばす教育法

小さいうちは、どうしても親が子どもを「〇〇するように」と導いてしまったりしがちです。しかしそうでなく、興味のあることを自分で考えながらさせてみることで、感性を広げていくのがレッジョエミリア教育です。大人はあくまでサポートする仲間といった位置づけとして子どもに寄り添うのが知育環境として良いということですね。

ご家庭でも、まずこの理念から取り入れてみてはいかがでしょうか?



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この記事のライター