シュタイナー教育では、7歳までは知的学習ではなく、想像力や創造力を養う、模倣する、体や手指を動かすことを重視すべきとしています。教育で使われる遊具は全てこの理念に沿ったもので、蜜ろう粘土もそのひとつ。その魅力と遊び方をご紹介します。
シュトックマー社の蜜ろう粘土
蜜ろう粘土はミツバチの巣から取れた蜜ろうから作られています。シュトックマー社は、蜜ろうに残留農薬がないかなど独自の検査をしており、ヨーロッパにおいておもちゃの基準より厳しい食品の基準をクリアした安全性の高い粘土を作っています。
蜜ろうは天然の抗菌作用があるので衛生面で安心ですし、ほんのり甘い香りにも癒されます。透明感ある質感も、普通の粘土と違い魅力です。
硬い蜜ろう粘土を使うワケと扱い方のコツ
そこで、扱う前に手で握って温めなくてはいけません。握っていると体温でだんだんと緩くなっていくのですが、そのゆったりとした変容の時間もシュタイナー教育では大切に考えています。手の中の粘土の感触に集中することで、想像力を育み、感覚を研ぎ澄ませる時間でもあるのです。粘土が手の中で溶けてゆく感触は、子どもにとって新鮮で不思議な感覚に違いありません。
子どもが自分で温めることが難しい場合は、遊びやすくするために大人が先に温めて、小さく切って渡してあげてもいいでしょう。小さい丸をいくつか作っておくと、混色を作るときにも便利です。冬はお湯につけたり、こたつに入れたり、ドライヤーを当てたりすると、早くやわらかくなります。
使った後は汚れやホコリを拭き取って、密閉容器に保存すると長持ちします。
細かい造形に向いた蜜ろう粘土
蜜ろうは時間が経つと固まるため、作品を保存しておくこともできます。ミニチュアの食べ物を作っておままごとをする、お人形を作って飾る、など想像力のままにさまざまな遊び方ができます。
ガラスやアクリルに貼ることも
こういった性質を利用して、ガラス瓶やアクリル板に薄く伸ばした蜜ろう粘土を貼り付けると、即席のステンドグラスができ上がり!こういう形でお子さまの作品を残してもステキですね。
蜜ろう粘土で季節のテーブル作り
シュタイナー学校に通わせていなくても、家庭で季節のテーブル作りをすることはすぐに実践できそうですね。