筆者の住むメキシコでは、子ども達が大喜びするパーティーの定番アイテムである「ピニャータ」。日本でもTV番組で取り上げられたり、日本ピニャータ協会が設立されたりとブームの兆しです。本場・メキシコでの遊び方と簡単にできるピニャータの作り方をご紹介します。
ピニャータってなに?
現在は子どもに人気のキャラクターや凝った形の入れ物の中に、おもちゃやお菓子などのプレゼントを入れるのが定番のピニャータですが、オリジナルの形は7つの突起がついた星型でした。その理由は、ピニャータがキリスト教の布教に使われていたため、といわれています。7つの突起は7つの大罪を表し、それを叩き割ることで人間を誘惑する悪魔を追い払い、追い払ったことで神の恵み(ピニャータの中身)を受けられるのだ、という意味があったのだそうです。
本場・メキシコでのピニャータってどうやって遊ぶの?
ピニャータの遊び方は、くす玉とスイカ割が一緒になったゲームのようなものです。空中に吊り下げられたピニャータは、紐をつけて子どもの身長に合わせて高さを調整したり、上げたり下げたり動かせるようになっています。子どもは目隠しをし、「ピニャータの歌」に合わせて、大人が動かすピニャータを順番に叩き、割れたら中から飛び出してきたお菓子をみんなで拾います。
Dale dale dale/ いけ いけ いけ!
No pierdes el tino/ しっかり狙って
Porque si lo pierdes/ もし狙いがはずれたら
Pierdes el camino/ すべて台無しになっちゃう
Ya le diste uno/ 1回叩いて
Ya le diste dos/ 2回叩いて
Ya le diste tres/ 3回叩いたら
Y tu tiempo se acabó/ はい時間切れ!
Dale, Dale, dale, dale no pierdas el tino – Canción de la piñata
子どもも大人もたくさん参加するパーティーでは、子ども向け・大人向け、と中身を変えたピニャータを複数用意することもあるのだとか。「大学時代には友だちとのパーティーで、ピニャータにタバコを入れたりもしたわ」とはメキシコ人の話。
クリスマス前のピニャータは?
この時期に使われる伝統的なピニャータは陶土でできており、中身は定番の駄菓子以外にも季節もののテホコテ(サンザシ)やサトウキビ、ミカンなどのフルーツを入れる場合も。
ただし、陶土製のピニャータは割れたときに危なく、また叩くとすぐに割れてしまうことから、現在はパーティーを長く盛り上げるためにも張り子のピニャータを好む家庭が多いのだとか。
メキシコ発祥でクリスマスの時期によく飾られるポインセチアの花をかたどったデザインのピニャータも多く見かけます。
ボール紙でキュートなピニャータを作ってみよう!
そこで、乾かす時間も時短できる簡単なボール紙ピニャータの作り方をご紹介。
4. ピニャータの周りを彩る房を作る。こちらではパペル・チーナ(中国の紙)と呼ばれているクレープ・ペーパーに切り込みを入れます。
その際は、上のほうに小さな切込みをいれてお菓子を投入。ダンボールは割りずらいので、壊れやすいようにいくつか切り込みを入れるか、くす玉にするのがいいでしょう。
身近なものでも簡単に作れるピニャータたち
みんなでピニャータ!
みんなで楽しくDale dale dale(ダレ・ダレ・ダーレ)!してくださいね。