ライター・イラストレーターの幡池未由(はたいけみゆ)です。転勤族の夫、2013年生まれの長女「おみ」、2015年生まれの長男「ゆうし」と暮らしています。実家・義実家は遠方で夫も多忙で、毎日がてんてこまい。その日常を「転妻(てんつま)てんてこ育」の連載としてお伝えしていきます。
転勤先は田舎ばかり!? 2児の育児を楽しんでいます
たいていの転勤族は都会を回ったり都会と地方を交互に回ったりしていますが、わが家の転勤先は田舎ばかり。地元の人だけでなく、転妻仲間の方にもよく驚かれます。でも、これがわたしにとって当たり前の日常。自然豊かで人も優しい田舎で子育てできるのは利点もたくさん。てんてこまいになりつつも、その土地での楽しみを探しています!
今回は、長女が出会えて良かった幼稚園や先生のエピソードを紹介します。
幼稚園の先生の配慮に感激
特に印象的だったのは、長女が出会ったはじめての幼稚園の担任の先生です。
入園したばかりのある日のこと。長女が園の花壇に咲いている花を取ってしまったそうです。その話を聞いて青ざめました!でも担任の先生は、怒らずにまず娘に優しく「先生のお話聞けるかな?」と問いかけてくれたそう。長女がちょっと怯えたようにしながらも「うん」と答えたら、先生は「『うん』って言えたね!」と優しく抱きしめてくれたとのこと。すると、娘はホッとしたのか泣き出してしまったそうです。
もしわたしがその場にいたら、花を取ったという事実だけで、ひどく叱っていただろうなと反省。長女は長男が生まれて数カ月しか経っていない上に、慣れない場所でちょっとナーバスになっていて、してはいけないとわかっていても、注意を引きたくてやってしまったのかもしれません。先生が優しく長女と向き合ってくれたおかげで、その後、花をむしってしまうようなことはなくなりました。
転園する子に泣く先生に思わずもらい泣き
正直ビックリしました。この地域で頼れる人がほとんどいないわたしにとっては、子どものいいところを見つけて伸ばしてくれる幼稚園や先生の存在はありがたく、こちらの方こそ感謝してもしきれないのに、まさかお礼を言われるなんて!
先生は園児たちの成長エピソードをいろいろ教えてくださいましたが、最後に、転園が決まったお子さんのお話をする番になると、泣いてしまったんです!その様子にわたしも目頭が熱くなりました。
転勤族である以上、転園は付いて回るもの。「どうせいつか引っ越しでいなくなるんでしょ」と最初から距離を置く人も、実は少なくないのです。別れを惜しんで泣いてくれるほど真摯に向き合ってくれている先生がいる幼稚園に娘が入れてよかったと、改めて感じる出来事でした。
こんなにある!幼稚園の転勤族への配慮
入園前に担任の先生や園長先生に相談したら、次のような対応をしてもらえました。
・入園前(年少に進級)に転勤となった場合は入園料の返金を保証
・制服、カバンは卒業生から譲り受けたものを使用できる
・その他の園用品の発注はギリギリまで待っても良い
各家庭に不要な用品が余っていないかどうかの呼びかけも、園でやってくれました。夫の会社には社宅もないので、身近に頼れる繋がりもないという事情を、園が考慮してくれたのかもしれません。
こちらも、転勤する際には制服類を幼稚園に渡し、他の転勤族のお子さんが新たに入園するときに使えるようにするつもりです。
事前情報収集は積極的に
・幼稚園や専門業者を通して制服をレンタルできる
・幼稚園のバザーで中古の制服を購入できる
・前の幼稚園で使っていた制服や道具も使用できる
今回はわたしもはじめての幼稚園で、知らないことばかり。事前情報が少ない中、たまたま良い幼稚園に入園できました。
どの園でもやってくれるとは限りませんが、ぜひ事前に園に問い合わせてみることをおすすめします。「制服がない幼稚園がいい」「入園料が高い幼稚園は避けたい」などと決めてかかるのはもったいないかもしれないですよ。少なくともそのときの対応で、先生方の人柄や園の対応にも触れることができると思います。わたしも次の転勤ではしっかりと事前に情報収集して、また転勤族に優しい幼稚園を見つけたいです!