赤ちゃんの名前を考えるとき、最近の人気や傾向を気にするパパママも多いのではないでしょうか。2017年生まれの子どもの名前は、表記が多様化する一方で、特定の読み方へ人気が集中しているようです。2017年生まれの子どもの名前のランキングとその傾向をチェックしてみましょう。
やっぱり気になる「最近のトレンド」
名づけの参考として、現在人気のある名前とその傾向を知るのもおすすめです。
明治安田生命保険相互会社では、生命保険加入者を対象とした「生まれ年別の名前調査」を毎年行っています。この調査は1984年から実施されているもので、世相を反映した貴重な資料でもあります。
2017年は男の子 8,300人、女の子 8,030人 を対象に調査されました。今回は、この「生まれ年別の名前調査」に基づき、2017年に生まれた子どもの名前ランキングとその傾向をご紹介します。
男の子の名前トップ10
第1位 悠真
(1位タイ) 悠人
(1位タイ) 陽翔
第4位 湊
第5位 蓮
(5位タイ) 蒼
第7位 新
第8位 陽大
第9位 陽太
(9位タイ) 大和
【2017年生まれの男の子の名前(読み方)】
第1位 ハルト
第2位 ソウタ
(2位タイ) ユウト
第4位 ハルキ
第5位 リク
第6位 ソウスケ
第7位 ミナト
第8位 アオト
第9位 ヒナタ
第10位 コウキ
(10位タイ) ユウセイ
女の子の名前トップ10
第1位 結菜
(1位タイ) 咲良
第3位 陽葵
第4位 莉子
第5位 芽依
第6位 さくら
(6位タイ) 結衣
(6位タイ) 杏
第9位 結愛
(9位タイ) 凜
【2017年生まれの女の子の名前(読み方)】
第1位 サクラ
第2位 ユイ
第3位 アカリ
第4位 メイ
第5位 ハナ
(5位タイ) サナ
第7位 リオ
第8位 ヒマリ
第9位 コハル
第10位 アオイ
男の子は「おおらかさ・上昇」のイメージ
「悠」には「ゆったり」という意味があります。AI(人工知能)やRPA(ソフトウェアロボットによる業務の自動化・効率化)を活用し、効率化と生産性の向上が進む社会に対して、そうした世相に流されず、「自分らしくゆったりと人生を歩んでほしい」という願いが込められているのかもしれません。
「陽」は「太陽が地上にあがる」様子を示すことから、「ひなた」を表す漢字。格差社会といわれるなかで、「太陽が昇るように翔け上がってほしい」という気持ちが込められているようです。『陽翔』以外にも、『陽大』『陽太』などにも「陽」は使われています。
漢字一文字の名前も人気
2016年に79位だった『蒼』は2017年に5位まで順位を上げました。「草木が青く茂る様子」を表し、「生命力・繁栄」を連想させます。
ほかにも、「蓮」や「颯」「樹」「晴」「陸」など、自然をイメージさせるものが多い漢字一文字の名前。強さや逞しさが感じられることに加えて「呼びやすい」ことから、よりたくさんの人と関わり愛されてほしいという親の思いもありそうです。
女の子は「つながり・しなやかさ」
2016年には熊本地震が発生し、大型台風の上陸、記録的豪雨などの自然災害が続きました。復旧・復興が少しずつ進むなかで「人と人とのつながり」の重要性をあらためて感じた方も多かったのではないでしょうか。「結」の人気にはそうした背景もありそうです。
また、植物にちなんだ「花」「咲」「茉」「桜」「華」などの字を使った名前も根強い人気があります。美しさ・華やかさと同時にしなやかさも感じさせ、強い風にも負けないしなやかさを身につけてほしいというパパママの願いの表れかもしれません。
根強い人気!「ナ」で終わる名前
使われる漢字は「菜」が多く、「菜の花」をイメージしてつけるパパママが多いようです。菜の花の花言葉は「快活」「小さな幸せ」「豊かさ・財産」など希望を感じさせるものが多く、「快活で豊かな人生が送れる」ようにと願う親心が「菜」人気の根底にありそうです。
同じ音でも漢字表記は多種多様
男の子の読み方第1位『ハルト』には『陽翔・悠斗・陽斗・晴人』など60通りの漢字表記がありました。女の子第1位の『サクラ』も、『咲良 ・桜良・彩桜』など26通りあります。
特定の読み方に人気が集中する一方、漢字表記が多種多様になる傾向があるようです。
2018年以降は「日本らしさ」のある名前に注目
『大和』(2016年13位→2017年9位)
『桜』(同79位→同27位)
『いろは』(同175位→同59位)
2020年の東京オリンピック開催に対する期待や、世界でも広がる「自国ファースト」の考え方の影響でしょうか。2018年以降は、「日本古来の名前」や「和を感じさせる名前」などを検討するパパママも増えそうです。