2018年02月06日 公開

幸せな育児を支えるオランダのワークシェアリング

オランダは【ワークライフバランスの先進国】として知られています。ママの産後の社会復帰がしやすく、経済的にも豊かさを追求する一方、家族で過ごす時間に重点を置いたオランダのワーキングシェアのデザイン。その合理的なシステムを在住者視点でご紹介します。

オランダは【ワークライフバランスの先進国】として知られています。ママの産後の社会復帰がしやすく、経済的にも豊かさを追求する一方、家族で過ごす時間に重点を置いたオランダのワーキングシェアのデザイン。その合理的なシステムを在住者視点でご紹介します。

ワークシェアリングってどんなシステム?

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ワークシェアリングとは、「仕事の分かち合い」という意味です。日本ではワーキングシェアという言葉でも知られています。

本来は正社員が週40時間(8時間×5日)勤務してする仕事を、パートタイム2人で20時間ずつに分配する、といったシステム。企業側が支払う賃金負担は変わらず、パートタイムで雇用する人数が増えます。

一人にかかる仕事の負担を減らし、雇用を生み出すことができるため、失業率を低下させ、労働環境の改善が必要なときに用いられる手法です。

オランダがワークシェアリングを導入したその背景

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1980年代前半、「オランダ病」と名付けられた大不況がオランダを襲います。当時は失業率が14%にも達したそうです。

この不況と失業率の低下を改善するために1982年、ワッセナー合意が雇用者間と労働者間で行われました。雇用の確保、賃金削減、政府による減税と社会保障負担の軽減を同時進行で行ったことで成果を上げ、経済成長を遂げながら、2001年には失業率を2.7%まで低下させることができました。

0.5は家族の時間。家庭を大切に、と政府が推奨

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子どもと過ごすパパの姿は日常的風景。
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家計を維持するために共働きの必要性がありながらも、アメリカをはじめとする各国のように、「男性同等に」女性が社会で働くことによる家庭の崩壊例を危惧し、世帯で「2」を目指すのではなく「1.5」を目指そう、というオランダ型の働き方のモデルを政府が提示しました。残りの「0.5」は家庭のために、家族で過ごす時間に使おうという考え方です。

実際の役割分担はもちろん家族によりますが、政府がこのオランダ型のモデルを提示したことで、80年代初頭よりも現在では出生率が上がっています。

ユニセフの「世界の子ども幸福度ランキング」で必ず上位国としてランクインしているのも、ここに大きな理由があるのかもしれません。

産後ママでも無理なく働いてキャリアアップが可能

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在宅での仕事も交渉により認められるので、カフェなどで仕事をする人も多く見かけます。
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オランダでは、労働条件の格差を禁じる同一労働同一賃金の原則が徹底されており、パートタイムでも正社員と同条件の福利厚生や賃金を得ることができます。労働時間に対し、同等の割合で有給休暇を取得することもできます。

パートタイムでもキャリアアップが可能なので、産後フルタイム勤務ではなく週に3日のパートタイム勤務にシフトして、キャリアを途切れさせることなく続けていくことができます。産後の社会復帰が難しい日本のママから見たらとてもうらやましいシステムではないでしょうか。

2005年のデータによると、女性の75.3%、男性の22.6%がパートタイム勤務とのこと。リモートワークやフレキシブルな出勤も認められており、有給休暇取得も容易なことから、男性も家族と過ごす時間を大切にすることができます。

また、【ボランティアや自分自身のスキルアップのための学びを行うことができる】というメリットがあるようです。

まとめ

オランダの労働デザインは、【国の経済成長】【家計の安定】そして【家族や個人としての幸せ】の3つが考えられたもの。パパの子育て参加も盛んで、ママも生き生きとしているように感じます。

日本もオランダのように、家族で過ごす時間を大切にしながら、ママも社会復帰がしやすくなったらよいですね。

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この記事のライター