身近な存在であるかたつむり。生き物を飼うことは、その生態や命の大切さを学ぶ良い機会です。ここでは、かたつむりの飼い方と必要な知識をご説明します。チェックしたら、お子さまと一緒にかたつむりを探しに出かけてみてはいかがでしょうか。
かたつむりを見つけやすい場所
かたつむりは湿った場所を好みます。雨の日や雨上がりのタイミングは、かたつむりを探す絶好のチャンスです。
たとえば、雨上がりの紫陽花などの葉や塀の上などは要チェック。晴れている日に探す場合は、ちょっと難易度が高くなりますが、木の根元など湿り気のある場所を見てみましょう。
飼う前に準備するもの
まずはかたつむりの家となるもの。昆虫用の飼育ケースなど、フタ付きのものが必要です。
ケースの底には土を敷きましょう。日光に当てて消毒した土を使用してください。土を入れた植木鉢をケースに入れてもOKです。
さらに、かたつむりの遊び場として小枝や小石、落ち葉なども用意して入れておきましょう。
飼育するときの注意点
かたつむりは湿気の多い場所を好む生き物のため、ケースの湿度管理が大切。定期的にケース内を湿らせることが必要です。霧吹きを使って土に水分を含ませてください。
ただし、このときかたつむりに直接水をかけたり、水たまりができるほどかけたりするのはNG。お子さまに霧吹きを持たせる場合は、注意して見守りましょう。
かたつむりのエサ
主なエサはニンジン、キャベツ、小松菜、レタスなどの野菜です。たいていの野菜は食べられますので、いろいろ与えて好みを探ってみてください。
また、かたつむりの殻を保つためにカルシウムも必要不可欠。カルシウムパウダーや、砕いた卵の殻などをエサに混ぜるとよいでしょう。
寿命と冬眠について
そして、意外と知られていませんが、かたつむりは冬眠します。冬眠させる場合は、5度くらいの温度を保てる場所に飼育ケースを置き、ときおり霧吹きで水分を足すようにしましょう。
ただし、冬眠は失敗するとかたつむりが死んでしまうことも。はじめてかたつむりを飼育するなら、20度くらいの温度を保ち、かたつむりが冬眠しないようにして飼育を続けるといいでしょう。
かたつむりの飼育は危険?
たとえば、広東住血線虫症という病気は、アフリカマイマイやナメクジが主な感染源であることが国立感染症研究所によって発表されています。死亡する、あるいは後遺症が残る可能性も高い好酸球性髄膜脳炎を引き起こす可能性がある危険な病気です。
感染源とされていない種類のかたつむりを飼育する場合でも、万一のことを考え、傷のある手では触らない、触った後は必ず手洗いや消毒をする、というのがよいでしょう。
家庭で飼いやすいかたつむり
エサは野菜とカルシウムを与えればよく、ほかの点でも飼い方に難しいところはありません。子どもでも十分世話ができるでしょう。
ただし、かたつむりが感染源となる病気も存在します。かたつむりに触った後の手洗いや消毒は徹底するよう、パパママが注意を払ってあげてください。