小さな子どもは、「清潔」の概念がわかりにくいもの。「家に戻ったら手を洗う」「汚れた洋服は着替える」といった感覚は、教えてあげなければ身につきません。「きれい」「汚い」を意識できるよう、わが家が取り組んでいる方法をご紹介します。
「清潔」を教えることはなぜ必要?
体を清潔に保つのは、衛生管理をすることと、身だしなみを整え社会生活上のマナーを守るという、2つの目的があります。
小さな子どもは、「汚れた手をそのまま口に入れたら雑菌が口に入る」「汚れた服のままでいると周りの人が不快に感じる」といったことがわかりません。そのため、「清潔」という感覚を大人が教える必要があります。
まずは手を洗うことを習慣にする
1歳を過ぎたころから、家に戻ってきたときは必ず一緒に手を洗うようにしました。手を洗ったあとは「きれいになったね、気持ちがいいね」と声をかけて、清潔になったことを教えます。
洗面台の前に置く踏み台や、押せば泡が出るハンドソープなど、子どもが1人でも手を洗いやすい環境も整えました。
手洗いを嫌がる時期もありましたが、水で流すだけでも良いからと続けさせ、3歳になった今では、家に入ったらまずは洗面所へ行くという習慣を身につけることができました。
「バイ菌さんとバイバイ」する方法を教える
絵本やアニメなどで、子どもにも「バイ菌は自分にとって良くないもの」というイメージがあるようで、「バイ菌さんとバイバイしようか」と声をかけると、素直に応じてくれることが多かったです。
いつのころからか、「バイ菌とバイバイした状態」になると、子どもは「ぴっかりーんになったよ!」と言うようになり、洗った手やみがいた歯を見せてくれるようになりました。
身だしなみを「かわいく」「かっこよく」整える
顔が汚れていても髪がボサボサでも、「自分は気にならないから平気」になってしまうと、清潔感を保てず、集団生活がはじまったときに困ってしまう可能性もあります。
筆者はよく子どもに、「お外に出るならかわいくしよう!」と声をかけて身だしなみを整えさせていました。
「周りがどう思うか」という配慮は、5~6歳以上にならないと難しいものです。そのため、子どもに「かわいい」「かっこいい」という声かけをすることで、「身だしなみを整えておきたい」という気持ちを育てるように心がけていました。
今では3歳の次女も、服や顔が汚れていたり、爪がのびていたりすると、自分から「かわいくしてくださいな」と教えてくれるようになりました。
「清潔にし過ぎない」バランスも大切!
筆者の子どもは、「汚れるから砂遊びはしたくない」と言ったり、ほんの少し洋服が汚れただけでも「すぐ着替える!」と主張したりしていた時期がありました。
遊んだあとにしっかり洗えば平気だと教えたり、食事がすべて終わってから取り替えるように提案したりと、その都度対応してきましたが、「適切な清潔感」を子どもに伝えるのは難しいと実感したものです。
「清潔である」という状態がどういうものなのかを教える一方で、状況に応じて「一時的に汚れても大丈夫」と思える柔軟性も身につけられるよう、バランスよく「清潔」の感性を育ててあげたいですね。