怖い話を読んだとき、「怖いけど続きが気になる、もっと読みたい」と感じた経験はありませんか。そういった気持ちになるのは、大人も子どもも同じです。絵本にあまり関心のないお子さまに、本への興味を持ってもらうきっかけとして、妖怪が登場する作品などはいかがでしょうか?
魅力的なキャラクターの妖怪がたくさん!
著者:澤野 秋文 (作)
出版社:佼成出版社
ある日とうふこぞうはとてもおいしいとうふに出会い、それを料理番付に載せました。すると、このとうふが妖怪たちの間で評判に。しかしふた月が過ぎたころ、急に「まずい」と苦情が寄せられるようになったのです。それはいったいなぜなのでしょうか?
絵本の中にはさまざまな種類の妖怪が登場します。どの妖怪も生き生きしていて魅力的。まるで実在しているかのようです。
作者の澤野さんは小さいころ、水木しげるさんの妖怪図鑑が大のお気に入りだったそうで、妖怪の絵本を描くことが念願だったそうです。そんな澤野さんの妖怪の世界を、ぜひお子さまと一緒に堪能してみてくださいね。
日本の伝統に触れるきっかけに
著者:片山 清司(文)、小田切 恵子(絵)
出版社:アートダイジェスト
すると、また別の日にお坊さんのもとへ天狗が訪ねてきました。天狗は「助けてもらったお礼がしたい」と言いだします。なんとあの日お坊さんが救ったトンビは天狗だったのです。
天狗の申し出を、お坊さんは「特に望みはない」と一度は断ります。しかし「どうしても」という天狗にお坊さんはある望みを言うのですが……。
能のお話を子どもむけに再構成した絵本です。
古典は子どもにとってとっつきにくいイメージがありますが、この絵本は子どもたちが好きな「妖怪」の話。子どもたちが日本の伝統に興味を持つきっかけとなるかもしれませんね。
指しゃぶりがやめられないお子さまに
著者:くせ さなえ(作)
出版社:ポプラ社
指にできたたこ「ゆびたこ」という架空の妖怪が出てくるお話です。作者のくせさなえさんも、小さいころなかなか指しゃぶりをやめられなかったようで、その経験からできたお話だそうです。
とっても愉快なストーリーですが、お子さまによっては怖がってしまうかも……。その際はフォローを忘れずに。
お子さまに指しゃぶりをやめさせたい!という方は、この絵本を試してみてはいかがでしょうか?もちろんお話自体も面白いので、指しゃぶりをしていないお子さまに読み聞かせても楽しめますよ。
3歳半の娘。たまにするゆびしゃぶりをそろそろ本格的に卒業させようと、言い聞かせを続けていましたが、本人が辞める気にならなければ難しいし、あまり無理強いはしないつもりでした。
そんな時、この本を購入したその日に読み聞かせした所、もう一回読んで〜!と、喜んで見ている様に見えたのですが、その後、いつもは吸う場面にも我慢して吸わなくなっている様子がわかりました。
その日の寝る前には自分から「吸わなくて良い様に、絆創膏貼って〜!」と言い、吸うのを我慢していました。
まだ、眠りに入る直前は無意識に吸ったりしますが、市の健診で何度か相談しても的確なアドバイスを得られなかったので、先が少し見えた様で、ありがたかったです。あと、心理面のフォローは必要だと思います。
楽しい内容ですが、怖がらせてしまったのはちょっとかわいそうだったので、☆−1で。
ドラゴンボールにハマっているお子さまにおすすめ
著者:唐亜明(文)、于大武(絵)
出版社:偕成社
この絵本では孫悟空の誕生から、お釈迦様に山に閉じ込められるまでのエピソードが描かれています。孫悟空の活躍に、お子さまはドキドキわくわくするのではないでしょうか。
やんちゃな子はもちろん、冒険が好きな子におすすめです。
手に汗握る展開に引き込まれる
著者:千葉幹夫(文)、早川純子(絵)
出版社:小学館
山へ行った小僧さんは、和尚さんの心配通りやまんばと出くわしてしまいます。小僧さんは3枚のお札を使い何とかお寺までたどり着きますが、やまんばも追いつきました。そこで和尚さんは知恵を絞り、やまんばを退治します。一体和尚さんはどうやってやまんばをやっつけたのでしょうか。
日本の昔話にたびたび登場する妖怪「やまんば」。手に汗握る展開に、早く続きが聞きたくなります。最後の和尚さんの知恵は「さすが」と思わず感心してしまいますよ。
起承転結がはっきりしていてわかりやすい展開に、お子さまも夢中になるのではないでしょうか。
好みの妖怪の絵本で本好きに
ワクワクドキドキする妖怪の絵本が、絵本に興味を持つきっかけになりますように。