2019年03月06日 公開

離乳食完了期の進め方・おすすめレシピ!ポイントは味付けと食事量

「パクパク期」とも呼ばれる離乳食完了期になると、赤ちゃんの咀嚼・消化機能もかなり発達してきます。切り方や味付けを少し変えるだけで、パパママと同じものを食べられることも。赤ちゃんが食べる喜びを感じられる離乳食完了期のレシピ・食事の仕方をご紹介します。

「パクパク期」とも呼ばれる離乳食完了期になると、赤ちゃんの咀嚼・消化機能もかなり発達してきます。切り方や味付けを少し変えるだけで、パパママと同じものを食べられることも。赤ちゃんが食べる喜びを感じられる離乳食完了期のレシピ・食事の仕方をご紹介します。

離乳食が完了するのはいつ?

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離乳食完了期とはおよそ1歳~1歳半まで期間をさします。1歳半前後を目安として幼児食に移行するのが一般的です。

この頃になると1日の食事回数が3回になり、肉だんご程度の固さのものは歯ぐきですりつぶせるようになります。自分で食べたい欲求も高まり、手づかみで食べようとします。

離乳食完了期は未来の偏食を防ぎ、食の喜びを知るための大切な時期です。これまでどおり「食材本来の味を生かした薄味」「食べやすいよう大きさ・柔らかさに注意する」ことを心がけましょう。

歯の生え具合・アレルギーの有無などによって離乳食の進め方は個人差があると思います。子どもの発達に合わせてゆっくり進めてください。

完了期の食事のポイント

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食事回数

1日3回の規則的にとります。時間の目安は以下の通り。働いているママは朝早く、帰りが遅い方もいるでしょう。寝る時間が遅くなりすぎないように時間を設定し、早起きの習慣をつけましょう!

・朝食 午前7:00~午前8:00
・昼食 午前11:00~午後1:00
・夕食 遅くとも午後7:00まで

食材の大きさ・固さ

大きさは野菜なら1cm角、肉・野菜は赤ちゃんのひと口大が目安。煮る・焼くなど加熱処理して歯ぐきでつぶせる固さにします。

1回あたりの食事量目安と注意点

・ごはん・軟飯・麺類・パン…80~90g 
麺類は1~2cm程度に短く切ります。食パンは耳を落として細切りにすると食べやすいです。ロールサンドもおすすめ。

・野菜・果物…40~50g 
香味野菜は刺激が強いので避けましょう。ごく少量であれば完了期以降に。また、山芋・大和芋等・パイナップルなど皮膚・消化器官に負担をかけやすいものは避けましょう。

・肉・魚…15~20g
塩分の多い干物類は塩抜きをおすすめします。お肉は脂肪分の少ない赤身の部位や皮や脂肪を取り除きましょう。

・豆腐…50~55g
おかずにもおやつにも使える便利な食材です。そのまま与える場合も加熱して冷ましたものにします。

・ 卵…1/2~2/3個
必ず加熱調理したものを与えます。

・乳製品…100g
脂肪分の多い生クリームは時おり少量使う程度で。

離乳食離れを成功させるためのポイント

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調理方法を工夫する

食材の切り方・固さを工夫して「噛みごたえ」と「口あたり」に変化をつけます。

今まではみじん切りにしがちだと思うので、料理に合わせてうすめのいちょう切りや細切り、拍子木切りや1cm角に切ってみて噛む練習をしましょう。

食材が同じ固さにできあがる料理だけではないので、柔らかいものと固いものを一緒に食べる経験や、一食のなかでペースト・汁状のものと歯ごたえのあるものなど変化をつけて練習することが大切です。

離乳食完了期で歯茎でつぶせる固さだからといって、すべて同じ固さにそろえる必要はないということです。

短時間で栄養がとれる献立を出す

離乳食完了期は、好奇心旺盛で遊び食いをする時期でもあります。赤ちゃんの集中力が食べることからそれないうちに、しっかり栄養をとれる献立がベター。

・少量で複数の食材がとれる具沢山のスープ・汁物
・ロールサンド・スティック状のオープンサンド
・すりつぶしたじゃがいもに野菜・ひき肉を混ぜて焼いたもの

手づかみできる献立で自立を促す

自分の手で確かめながら口に運ぶことは、「自分で食べる」第1歩。食べる楽しみ・喜びを手づかみ食べで実感させてあげましょう。

・1口大のおにぎり
・1口大の茹で野菜
・ミニパンケーキ(直径5cmくらい)

なかなかご飯を食べてくれない時の対処法

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「手でぐちゃぐちゃにしただけで、少ししか食べない」
「優しく励ましているのに、泣いて食べようとしない」

赤ちゃんのためを思って作った離乳食。なかなか食べてくれないとあせってイライラしてしまうかもしれません。たくさん食べて欲しいからといって、無理強いする、叱ることはやめましょう。また長時間テーブルに拘束することも逆効果です。

盛り付けを工夫する

ご飯・野菜を型で抜く、トマト・ブロッコリーなどで彩り豊かにすることで食欲が増進します。

離乳食の量を減らす

一般的な食事量が、その子にとって適量とは限りません。食べが悪いときは、量を減らして食べ切れる量を出しましょう。

おやつの時間・量を見直す

おやつの時間・量によっては食事のリズムが狂ってしまうことも。おやつは決められた時間に少しだけ与えます。目安としては10時、15時に蒸しパンやふかし芋、おにぎり1個、バナナ1本なとと食事ではとりきれないカルシウムが含まれている牛乳などを飲ませるといいでしょう。
市販のお菓子を与えるときは幼児用ビスケット・おせんべいを1~2枚程度にしましょう。
午後は夕飯まで持たないので、おにぎりなどにしてあげるといいでしょう。食事の前に乳酸菌飲料やジュース、牛乳などを飲ませるとお腹いっぱいになってしまい食事が進まないことも。飲ませるタイミングに気をつけましょう。

家族一緒に食事をしてみる

食べた量や散らかりが気になって、パパママがじっと見張っていると赤ちゃんが食べづらい場合も。家族みんなで食卓を囲む際に、赤ちゃんも一緒に食べさせます。家族が美味しそうに食事をするのを見ることで、食べ物に興味を持つかもしれません。

少しでも食べられたら褒める

離乳食完了期を乗り切るには、パパママがあせらないことが1番です。手づかみで少量食べただけでも喜び、褒めてあげましょう。「食べる→パパママが喜ぶ」ことで「食べること=楽しいこと」になります。

完了期のおすすめレシピ

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離乳食完了期は幼児食への準備期間です。食材の旨味を感じられる薄味を守りつつ、大人と同じメニューを増やしていきます。

ご紹介するレシピは、赤ちゃん向けですが切り方・味付けを途中で変えれば大人用になります。離乳食・大人食を分けて作る手間が省ける時短お手軽レシピです。

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ホットケーキミックスで作るパンケーキ3種

ごはんにもおやつにもおすすめの野菜パンケーキ・バナナパンケーキ・豆腐パンケーキです。ホットケーキミックスに加えるものを変えるだけで、つくり方は同じ。小さく焼いて手づかみ食べを楽しみましょう。

【材料】食事3回分位
ホットケーキミックス150g(糖分・脂肪分控えめの赤ちゃん用のホットケーキミックスもおすすめ)
牛乳 大さじ3

・野菜パンケーキ 
人参・ほうれん草など食べさせたいゆで野菜をフードプロセッサーにかけたもの100g

・バナナパンケーキ
バナナをフードプロセッサーにかけたもの100g

・豆腐パンケーキ
豆腐150g

【作り方】
1.ホットケーキミックスにお好みの食材を入れて混ぜます。牛乳または水を加えて、すくったらボトッと落ちるくらいの固さに。
2.170℃程度に熱したフライパンにスプーンで生地を丸くのせます。必要であればフライパンに油をごく薄くひいてください。
3.表面に気泡が出てきたら裏返しして、3分程焼いたら完成です。

トマトとアボカドのサラダ

【材料】4人分
トマト2個
アボカド2個
しょうゆ数滴

【作り方】
1.トマトは湯むきして粗みじん切りにします。アボカドも皮と種を除き粗みじん切り。消化・アレルギーが気になる場合、アボカドはレンジ加熱してもOKです。
2.醤油を数滴たらしてトマトとアボカドをあえたら完成。油を切ったツナ缶・チーズ・ささみを加えてボリュームアップもおすすめです。

丸ごと玉ねぎスープ

【材料】4人分
玉ねぎ4個
だし昆布10~20g
梅干3個

【作り方】
1.だし昆布をぬれ布巾で軽く拭きます。水1Lにだし昆布を入れて30分待ちます。
2.中火にかけて沸騰直前にだし昆布を取り出します。
3.梅干の果肉を取り、種を②のだしに入れます。
4.玉ねぎを丸ごと入れて柔らかくなるまで煮込んで完成です。

赤ちゃんにはキッチンばさみ等で玉ねぎを切って与えます。大人は玉ねぎ丸ごとで食べるのがおすすめ。薄味なので塩で味を調えましょう。

完了期以降の食生活で注意する点

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「薄味」を心がける

離乳食完了期を終えると、パパママもほっとして「大人用献立」をそのまま出してしまいがちです。人の味覚を決定づけるのは3歳までの食生活が大切と言われています。せっかく薄味に慣れさせてきたのですから、幼児食が濃い味つけにならないように注意しましょう。

食材の大きさに注意

咀嚼・消化機能の発達は大人と比べてまだまだ未熟です。離乳食を終えた後も、その子に合った1口大を目安に食材を小さく切ってください。

油分・糖分過多なおやつを避ける

油分・糖分・塩分が多い市販のお菓子は、今まで培ってきた味覚を変えてしまう可能性も。ゆでたさつまいも・手作りパンケーキなど素朴で薄味なおやつを心がけます。

楽しく食事してもらうために

赤ちゃん専用の食事から、大人と同じ食事への移行期である離乳食の完了期。いろいろな味が楽しめるようになる時期だからこそ、メニューには気をつかってあげたいものです。初めての食材があったり、味付けが濃かったりと、まだ手がかかることも多いですが、大切なのは家族みんなが笑顔で食卓を囲めること。時短メニューも活用しつつ、楽しい食事を心がけてくださいね。
校閲:管理栄養士、離乳食アドバイザー:八木沢秀美
※Instagramもやっておりますので、よろしければご覧ください
https://www.instagram.com/yagisawa_hidemi

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。