2017年12月13日 公開

スペインのクリスマスは2週間ずーっと楽しみがいっぱい!

暗く寒い冬。日本に住んでいる方の中には、スペインは年中暖かいと思っている方もいらっしゃるようですが、実際は雪も降る地域も多くあります。そんな冬になぜか心がうきうきするのがクリスマスシーズン。さて、スペインの子どもたちはどのようにクリスマスを過ごすのでしょう?

暗く寒い冬。日本に住んでいる方の中には、スペインは年中暖かいと思っている方もいらっしゃるようですが、実際は雪も降る地域も多くあります。そんな冬になぜか心がうきうきするのがクリスマスシーズン。さて、スペインの子どもたちはどのようにクリスマスを過ごすのでしょう?

1日1粒チョコレートを食べながらクリスマスを待つ

Photo by author (75456)

via Photo by author
クリスマスの楽しみは、早いところでは11月末からはじまります。町にクリスマスのイルミネーションが輝き、ツリーやベレンと呼ばれるキリストの生誕シーンを再現した人形がお目見えします。

この時期、スーパーでは小さなチョコレートが24個隠されたアドベントカレンダーが人気。子どもたちは、12月1日からひとつずつチョコレートを食べてはクリスマスを待ちます。そして頭の中はプレゼントのことでいっぱい。

保育園や幼稚園、小学校は、遅くても23日から約2週間の休暇がはじまります。

クリスマス・イブは家族で夕食にご馳走を食べ、サンタクロースが来る家では、翌朝プレゼントを見つけた子どもたちが歓声をあげます。

クリスマスプレゼントを届けに来るのは東方の三賢王

 (75462)

nito / Shutterstock.com
なぜ「サンタクロースが来る家では」と書いたのか。

実は、スペインの伝統では子どもたちにプレゼントを届けに来るのは、ラクダに乗った東方の三賢王なのです。それも1月5日の夜に……。

今では、サンタクロースも三賢王も両方やって来る家が多いようですが、親の方針でどちらか片方のこともあります。

2回もプレゼントが届く子どもたちは幸せですね。

1月6日はカトリック教会の公現祭で、スペインの祝祭日に定められています。東方の三賢王が幼子イエスに贈り物を届け、礼拝をしたことにより、救世主の誕生が公になったことを祝う日です。スペインのクリスマスはこの日まで続きます。

移動遊園地はクリスマスシーズンの風物詩

 (75463)

Halfpoint / Shutterstock.com
クリスマス当日の12月25日も家族で過ごした後、子どもたちはツリーやベレンを見に出かけたり、移動遊園地に連れて行ってもらい、冬休みを過ごします。この時期にはあちこちの町に移動遊園地がやって来ます。

おやつには、チュロスとホットチョコレートが定番。クリスマス休暇のちょうど中間にあたるのがお正月です。

子どもたちは大晦日の夜をやはり家族と過ごし、12時の12回の鐘に合わせて12粒のブドウを食べて新年を迎えます。

スペイン中の子どもたちが目を輝かせる三賢王パレード

 (75466)

nito / Shutterstock.com
1月5日の夕方から夜にかけて、スペイン各地で東方の三賢王パレードが催されます。子どもたちが心待ちにしているイベントです。

その夜プレゼントを届けに来てくれるであろう三賢王に、目を輝かせて手を振ります。パレードではお菓子が大量にばらまかれるので、これをもらうのも楽しみのひとつ。

寝る前には三賢王への飲み物や食べ物、ラクダへのお水を置いておく習慣もあります。「ありがとう」の手紙を添える子も。子どもが寝静まりプレゼントをセットした親は、いかにも三賢王が来たかのように飲み食いした形跡を残します。

クリスマスの〆はロスコン・デ・レジェス

 (75467)

Silvia Pascual / Shutterstock.com
クリスマス最終日の1月6日の朝は、三賢王が来た家では、子どもがプレゼントを見つけて大喜び。この日は、ロスコン・デ・レジェスという大きなドーナツ型の菓子パンをみんなで切り分けて食べます。

中には陶器の小さな人形と、乾燥そら豆が隠されています。人形が当たれば菓子パンにのっている王冠をかぶり、その日は1日王様に……。そして、そら豆が当たった人はロスコン代を払うというルールがあるのですよ。

こんな風に年末年始の2週間は楽しいことがいっぱいのスペインの子どもたちです。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター