1~2歳ごろにはじまる子どもの癇癪(かんしゃく)。外出先で、子どもが大声で泣きわめいたり、床にひっくり返って暴れたりして、「こちらの方が泣きたい」という気持ちになったことのある方も多いのではないでしょうか。わが家の対処法をご紹介します。
子どもの癇癪はどうして起きるの?
子どもの癇癪は、一般的に1歳を過ぎたころからはじまり、2~3歳をピークにして、4~5歳ごろに落ち着いてくるといわれています。
物事が自分の望むとおりにいかなかったとき、人はいらだちを感じるもの。幼児の場合は、そのいらだちを言葉で表現したり、気分を変えたりすることが下手なため、癇癪という形で表れてしまうのです。
癇癪の対処法は?
今は比較的穏やかな性格の8歳の長女も、2~3歳のころは一緒に外出するのをためらうほどの癇癪持ちでしたし、3歳の次女はまさに今が癇癪のピーク。
子どもの癇癪と上手につきあうためにいろいろなことを試してきましたが、筆者が一番効果的だと感じているステップをご紹介したいと思います。
STEP1:場所を変える
外出先での癇癪なら、すみやかに子どもを抱え上げて、あまり他人の目が気にならず、邪魔にならない場所へ移動します。
自宅で癇癪を起こしたときも、隣の部屋や廊下などへ子どもを連れていきます。
この方が落ち着いて子どもと向き合えますし、場所が変わることで、子どもも「自分は癇癪を起こしている」ということに気づき、落ち着くのが早くなるような気がしています。
STEP2:子どもの話を聞いて再考する
自分の状況や気持ちをうまく言葉にできず、支離滅裂な話になることも多いのですが、それでも理解できた部分をひろって、「〇〇したかったんだね」などと子どもの気持ちに共感していることを伝えます。
このとき、筆者は自分にも「ダメとは言ったけれど、本当にダメ?」と問いかけるようにしています。
わが家でもよくあるのですが、たとえば、コップに牛乳を入れて出したのに、別のコップがいいと言って子どもが癇癪を起こしたような場合。
コップを替えるのは面倒ですが、面倒なだけで、できないわけではありません。
癇癪を起こした子どもに反応してつい意固地になり、「そのコップに入れたのだから飲みなさい!」と言ってしまいがちですが、コップを替えて「次は癇癪を起こさないで、どのコップがいいのか先に教えてね」と伝えると、癇癪もおさまり、それ以降はうまくいくことも多いのです。
子どもが癇癪を起こすと、親もつられてカッとなり、冷静に対処できないことも多いもの。
子どもの話を聞きながら親も再考して、
・「次はどうすればより良いか」を教えて対応する
・代案を出す
・「できない」「やってはいけない」理由を子どもに伝わるように説明する
といった方法をとるようにしています。
STEP3:癇癪にうまく対処できたら子どもをほめる
「すぐ泣きやめたね」「お母さんのお話を聞いてくれてありがとう」「ダメだってわかってくれてうれしい」といった言葉をかけて抱きしめることで、子どもの「癇癪を起こすのはやめよう」という気持ちを育てることができます。
また、次に似たような状況が起きたときに癇癪を起こさなかったら、その場合も「今日は癇癪を起こさずにちゃんと言葉で言えたね」と声をかけるよう心がけています。
「静かに待つ」のが大切!
その場合、筆者はひたすら静かに待つようにしています。
モノを与えたり、怒鳴って黙らせたりすれば、そのときは癇癪を止めることができるかもしれませんが、次にどうすればいいかがわからないため、子どもは同じことを繰り返します。
大事なのは、癇癪が落ち着いて子どもが話を聞ける状態になってから、「なぜダメなのか」「次はどうすればいいのか」を教えてあげることです。
癇癪を起こして大騒ぎする子どもを目の前にして黙るのは、親も大変な忍耐力がいります。
でも子どもの方も、「癇癪を起こしても欲求はとおらない」ことを学習するので、泣きわめく時間は徐々に短くなっていきますよ。
癇癪を起こす時期をうまく乗り越えよう
でも子どもが癇癪を起こすのは、「自分はこうしたい」という意志力や挑戦心が発達していることの現れでもあります。
癇癪を起こすのは、基本的には一時的なもの。親もストレスをためすぎないように、「この時期はよくあること」「癇癪も大事な成長過程の1つ」と思って、上手にこの時期を乗り越えていきましょう!