2017年07月20日 公開

子どもが世界や海外に目を向けるチャンスは身近なところにある!

国際化が進むなかで、子どもに世界で活躍してほしいと願う親が増えているようです。このような流れの中で、子どもの関心を世界へむけようと親が必死になりすぎていませんか?世界へ興味を持つきっかけは、日常の中にもあるということをカナダ在住の筆者の経験からお伝えします。

国際化が進むなかで、子どもに世界で活躍してほしいと願う親が増えているようです。このような流れの中で、子どもの関心を世界へむけようと親が必死になりすぎていませんか?世界へ興味を持つきっかけは、日常の中にもあるということをカナダ在住の筆者の経験からお伝えします。

海外移住は子どものころからの憧れ

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Smile Studio / Shutterstock.com
筆者はカナダ在住15年目です。移住をしたのは20代半ばのころでした。移住前に就いていた仕事は、自分が学生時代から希望していた職種であり、日本では、結婚や出産をしても続けられるものでした。安定した仕事を辞めて海外へ飛び出すことに、周囲からは疑問の声を投げかけられたものです。

でも、カナダに渡る決意をする数年前から、安定した社会人生活に少しずつ違和感を抱くようになっていました。このまま日本で暮らしていては、一生後悔してしまうのではという気持ちが、日に日に大きくなっていたのです。それで、「行くなら今しかない!」と住み慣れた土地に別れを告げ、カナダへ旅立ちました。

このように筆者をカナダへ向かわせたのは、幼いころから持ち続け、忘れることができなかった海外生活への強い憧れでした。

最初に海外に関心を持ったきっかけは「オリンピック」

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CHRISTIAN DE ARAUJO / Shutterstock.com
1984年、夏のオリンピックはアメリカ・ロサンゼルスで開催されました。その当時、筆者は小学校の低学年。それは、物心がついてからはじめて記憶に残るオリンピックでした。テレビに映されたオリンピックの開会式の華やかさや、ロサンゼルスの街並みに強くひきつけられたのです。

北海道の田舎町で育った筆者にとって、テレビに映る光景はそれまでに見たことのない、まるで別世界のようでした。子ども心に「ロサンゼルスに行ってみたい」と思ったのです。これが、筆者がはじめて外国を意識したときです。

外国が「別世界」から「行ける場所」への変化

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alexnroll / Shutterstock.com
テレビでオリンピックを見ただけであれば、幼い子どもにとって外国はどこか行くことのできない遠くの世界で終わっていたかもしれません。けれども、オリンピックと同じ年に、筆者の父が仕事の関係でアメリカへ行きました。そのことによって、外国はテレビの中の世界ではなく、飛行機に乗れば行ける実在する場所なのだ、と自分の中で変化したのです。

その後、筆者の行きたい場所はアメリカからカナダへと変りました。それは、20代前半にカナダで数年間暮らしたことのある父からときどき聞く思い出話の影響が大きかったと考えています。

自然に子どもが世界に関心を持てるように

お子さんの夢は何でしょう?サッカー選手になりたい男の子は、ヨーロッパや南米のサッカーの試合を見ることで、世界の国々に関心を持つかもしれません。ケーキ屋さんになりたい女の子は、いろいろな種類のお菓子を通して、世界の国々に興味を持つかもしれません。

田舎で育ち、東京などの大都市に憧れていた筆者にとっては、オリンピックで盛り上がるロサンゼルスの映像がきっかけとなり、父の思い出話によってその憧れが膨らみました。

子どもが興味を持っていることを、親がサポートしてあげてください。それが、子どもが世界に目を向ける近道となることでしょう。

身近なところから世界に目を向けてみる

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Liderina / Shutterstock.com
子どもが世界で活躍できる土台を作るためには、何か特別な経験や体験が必要だと思われがちですが、日常の暮らしを通して世界に関心を持つことも充分可能です。

自分が行ったことのある国や行ってみたい国の話を子どもにしてあげるのもいいかもしれません。

興味や関心を持てれば、その後がインターネットなどを通じて海外の情報を簡単に得ることができます。日本で暮らす外国人も増えています。実際に英語を習ったり、海外旅行へ行ったりしなくても、世界を感じる機会はたくさんあります。

きっと身近なところに「子どもが世界に目を向けるチャンス」は転がっているはずですよ。

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この記事のライター

LOA
LOA

カナダ在住の英日翻訳者・フリーライター。Web媒体で子育てや語学学習についての記事を多数執筆。8歳の息子が0歳のときからはじめた絵本の読み聞かせは、今では私たちの生活になくてはならないものになっています。これまでに息子と読んだ絵本や児童書は、日本語、英語、フランス語を合わせて数千冊。息子が笑顔になる絵本を見つけるのが喜びです。