2017年02月09日 公開

これだけ知っておけばOK!ひな人形の飾り方

ひな祭りが近づくと気になるのが、ひな人形をいつ出すかということではないでしょうか。初節句のご家庭や、久しぶりに飾るという方へ、基本的なひな人形の飾り方をご紹介します。ポイントさえ押さえれば怖いものなしですよ。

ひな祭りが近づくと気になるのが、ひな人形をいつ出すかということではないでしょうか。初節句のご家庭や、久しぶりに飾るという方へ、基本的なひな人形の飾り方をご紹介します。ポイントさえ押さえれば怖いものなしですよ。

いつ、どこに?飾るための準備をしましょう

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ひな人形は、節分の後から2月中旬までに飾ります。前日に飾ることは「一夜飾り」といって、昔から縁起が悪いとされているため避けましょう。飾る場所は、家族が集まる部屋の直射日光が当たらない場所がベストです。エアコン、ストーブなどの暖房器具からも離してください。

まず、ひな人形一式を取り出す前に、きれいに箱に収納された状態を写真に撮ります。この状態を記録しておけば、片づけるときに写真を参考にして正しく収納することができますよね。

つぎに、ひな人形に同梱の飾り方説明書を手元に用意して、飾りつけスタートです。飾りつけには白い布製の手袋を着用することをおすすめします。繊細なつくりのお人形や道具類に、素手で触って汚したりひっかき傷をつけたりするのを防ぎます。
ひな人形の飾り方は、大きく分けて「親王飾り」、「七段飾り」、「五人飾り」の3種類ですが、今回は「七段飾り」について説明します。

最上段には、お内裏さまの男雛と女雛

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ひな人形は上から順に飾ります。
最上段には後ろに金屏風を立て、お内裏様といって男雛、女雛を飾ります。向かって左に男雛、右に女雛ですが、京都など一部の地域では、男雛と女雛の位置が逆になっていることがあります。かつては京都のように向かって左に女雛、右に男雛というのが一般的でした。現在のように変化したきっかけとしては、昭和天皇の即位の礼において、向かって左に天皇、右に皇后がお座りになられたことから、これに倣ったのではないかという説があります。
このように、時代背景や地域の特色などによって飾り方は変化するので、必ず左に男雛、右に女雛を飾らなければならないわけではありません。

そして両脇にぼんぼり、男雛、女雛の間に桃の花を飾ります。

2段目、3段目は、三人官女と五人囃子で賑やかに

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2段目はお祝いの白酒を持ってお仕えしている三人官女です。3人のうち両端の2人が立っているものと、真ん中の1人が立っているものの2通りあります。向かって左から、加銚子(くわえのちょうし)、三方(さんぽう)、長柄銚子(ながえのちょうし)を持っています。加銚子と長柄銚子は、お酒を注ぐための酒器で、三方は、盃を乗せるための台です。

3段目は能楽を奏でる五人囃子です。向かって左から、太鼓、大皮鼓(おおかわつづみ)、小鼓、笛、謡い手の順に並べます。3段目は雅楽を奏でる五楽人の場合もあり、その場合は向かって左から、横笛、縦笛、火焔太鼓(かえんだいこ)、笙(しょう)、羯鼓(かっこ)の順に並べましょう。

4段目、5段目は、随身、仕丁などおつきの者を

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4段目は武官の姿をした随身(ずいじん、またはずいしん)です。通称・右大臣、左大臣と呼ばれ、向かって左に赤い衣装の若者・右大臣、向かって右に黒い衣装の老人・左大臣を並べます。右大臣は力を司るものであり、左大臣は学問に長けていることから、文武両道の願いが込められているともいわれています。

5段目は従者である仕丁(じちょう、またはしちょう)です。向かって左から台笠(だいがさ)・沓台(くつだい)・立傘(たてがさ)の順に並べ、それぞれ怒り、泣き、笑いの表情をしています。持ち物が熊手・ちりとり・箒(ほうき)の場合もあります。

6段目、7段目は、嫁入り道具を並べて

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6段目には箪笥、鋏箱(はさみばこ)、長持、鏡台、針箱、火鉢、茶道具などを並べます。
7段目には御駕籠(おかご)、重箱、御所車などを並べるとバランスがよくなります。
ここまでそろうと、豪華なひな飾りの完成ですね。

難しく考えず飾りつけを楽しみましょう

地域により人形の種類が異なったり、時代とともに飾り方に変化が生まれたりするので、「絶対」という飾り方は実はないようです。ポイントを押さえつつ、お子さまといっしょに自由に飾りつけても楽しいのではないでしょうか。

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この記事のライター