2018年4月3日 公開

共働き世帯の育児やワンオペ育児を「食」からサポート「かぞくごはん」

現代の家庭では両親ともに忙しく、子どもとゆっくり食事を楽しむ時間を取れずにいます。そんな親たちの悩みを解決したい、と自宅訪問型食育指導サービス「かぞくごはん」を立ち上げた髙橋未来さん。起業のきっかけやサービス内容、食育の必要性などをお聞きしました。

子育てを「食」の面からサポートしてくれる「かぞくごはん」

photo by author (90876)

via photo by author
自宅訪問型の食育サービス「かぞくごはん」。オンラインで予約すると、希望日に「エプロン先生」と呼ばれる食と子育てのエキスパートが自宅に来てくれ、子どもに料理の作り方や食材の話、食事のマナーなどを教えてくれます。

利用者の希望に応じて、幼稚園や保育園などへのお迎えや食材の買い出しにも対応してくれます。たとえば、子どものお迎えを依頼し、そのまま子どもとエプロン先生が先に帰宅してご飯の用意をし、一緒にパパやママの帰りを待つ、という利用方法も可能です。

いわば、「食」に特化した家庭教師サービスであり、シッターサービスというわけなのです。

子どもの食事に悩んでいるパパやママをサポートしたい

photo by かぞくごはん (90877)

「かぞくごはん」の代表取締役CEOの髙橋未来さん。ご自身も食育インスタクターや育児セラピスト2級の資格を持っています
via photo by かぞくごはん
今回は、この「かぞくごはん」を立ち上げた、代表の髙橋未来さんに、立ち上げたきっかけや食育の必要性などをお伺いしました。

――どうして「かぞくごはん」を立ち上げようと思ったのですが?

髙橋さん:私はもともと、ある幼児教室で講師をしており、そのとき、0歳から5歳までの未就学児のお子さまを持つ保護者の方々と話す機会が多くありました。そこでよく相談されたのが、離乳食が進まない、野菜嫌いが多い、なかなか子どもと一緒に食事をする時間がない……といった、食に関する悩み事でした。

現代のご家庭では共働きであったり、頼れる親戚の方が近くにおらず、ママが子育てを一手に引き受けざるを得なかったりと、子どもとゆっくり食事に向き合う時間がないと感じています。そのことで、好き嫌いの克服や、食材などを通した旬を教えるといったことができずに、罪悪感を持っている方も多いという印象を受けました。

そこで、忙しいパパやママのかわりに、子どもに料理を教えて、食卓でできたての料理を食べることができるようサポートするサービスを提供したい、と思ったのです。

食育は子育ての基本

photo by author (90888)

「かぞくごはん」では、料理を作ってから、盛り付け、テーブルのセッティングまでを、エプロン先生にサポートしてもらいながら子ども主体でやってもらいます
via photo by author
――料理のお手伝いで学べることは確かに多いですよね。

髙橋さん:食材を通して、季節感や旬について知ることができます。切ったり皮を剥いたり、実際に触れることでその食材をより深く知ることもできます。香りや色、手触り、炒めたときにどんな音がするか、実際に食べてみてどんな味がするか。料理は五感を鍛えることにつながります。

――とはいえ、パパもママも忙しいと、なかなかゆっくり子どもと料理をするという時間がない。そこでエプロン先生の登場なのですね。

髙橋さん:はい、そうです。「かぞくごはん」から派遣しているエプロン先生の多くは、ファミリーサポートセンターのモデルともなった団体の「エスク」所属の方々です。育児や家庭保育の経験豊富で、加えて食に関する知識や料理の先生などの経験を持つ方、保育資格を持つ方ですので、安心してお子さまを預けていただけます。

パパやママが帰ってくるまでの時間、自宅で一緒に料理をしながら過ごします。お留守番時間がとても有意義になると思います。

――どんな料理を作ってくれるのですか?

髙橋さん:基本的には事前にヒアリングをし、お子さまが作りたいものを作れるようにします。あえて特別なものではなく、家庭にある材料で、いつも使っている調理道具で作ることで、お子さまが今後も自発的にお手伝いしたくなるように工夫しています。

自信と自立心につながる食育

photo by author (90879)

最後までできた!という経験は、子どもにとってかけがえのない自信に
via photo by author
――実際の利用者からはどのような声が届いていますか?

髙橋さん:私が最も感動したのは、「料理を作るのは大変で時間がかかること、自分が作ったものを人に食べてもらえると嬉しいことなど、徐々に知ってほしいなと思っていたことを同時に学んでくれた」という保護者の方からの声です。

このような気づきは、料理工程のすべてを体験する事で得る事ができます。一部のお手伝いでは単純な作業となってしまうので、なかなか気づきにつながらないのです。

――料理をしてみたお子さまからはどんな声が聞こえてきていますか?

髙橋さん:「僕が1時間半かかるのを、ママはいつも30分くらいでできちゃうなんてすごいね」「ママはいつもこんな大変なことをしてくれているんだね」など気づきとともにママに対して感謝の言葉をくれたお子さまもいるようです。

「かぞくごはん」を体験し、ご両親への日頃の感謝の気持ちが芽生えたということで、ご家族の食卓があたたかいものとなったのではないでしょうか。思いやりや感性などを育むことも「かぞくごはん」のミッションだと考えているので、とても嬉しい声でした。

よりよいサービス展開を目指して

 (91269)

子どもが大好きで、子どもと関われる仕事をしていきたいと話す髙橋さん。「かぞくごはん」の全国的な展開を目指しています
――現状は、対象エリアが東京、神奈川、千葉、埼玉のみですが、今後は全国的にも展開されていくのですか?

髙橋さん:はい、今はエプロン先生を派遣できるエリアが限られているのですが、今後はより多くのエリアでご利用できるようにしていきたいです。

また、現状は1回ずつお申し込みをいただいているのですが、お子さまの成長が見えるような複数回コースなども検討しています。

――どのような方に利用していただきたいと考えていますか?

髙橋さん:お留守番中に習い事をしているというイメージをしていただけるとよいかと思っており、平日お仕事でお忙しい方、赤ちゃんのお世話などで上の子の食育を自宅でできていないと感じている方に、ぜひお試しいただきたいです。平日だけではなく、たとえば、週末にご夫婦だけで出かけなくてはいけないときにもご利用いただけます。

「自分でできた」という成功体験、知らなかったことを知る喜びや驚きは、お子さまの成長にきっといい影響を与えると思います。よりよいかぞくの時間と未来のためのサポートをしていけたらと思っています。

まとめ

 (90882)

T.TATSU / Shutterstock.com
「食」から学べることがたくさんある。髙橋さんのお話を聞き、筆者自身の子育てを振り返ってみても、それは強く感じます。食べることは生きることの基本。お手伝いを通して成功体験を子どもにさせてあげることが自立につながると同時に、生活力を養うことは将来的にも非常に重要なことでしょう。

「食」に特化しているので、食事の悩み、あるいは普段作る料理のヒントなどもエプロン先生に相談しやすいですね。

特別な場所へ行かなくても、自宅でできるというのもうれしいです。エプロン先生から学んだことを、繰り返し実践しやすいですし、お手伝いが定着しやすくなります。

子どもとの食事の時間を思うように取れないと悩んでいる共働き家庭や核家族の方がいらしたら、ぜひ一度エプロン先生に来ていただいてみるといいかもしれませんね。

髙橋さん、今回はインタビューにお答えいただきありがとうございました!
photo by かぞくごはん (91129)

via photo by かぞくごはん
サービス名:かぞくごはん
料金:基本プラン(3時間)6,980円(税別)+交通費など1,200円、ごちそうさまコース(基本プラン+1.5時間)9,980円(税別)+交通費など1,200円、ごちそうさまコースはさらに追加で1,000円(税別)/30分を付けることも可能
対象年齢:3歳~10歳
詳しくは下記URLより確認
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

3分でわかる知育マガジン「Chiik!」

RECOMMEND この記事を読んだあなたにオススメ

食の悩みはシェアダインで解決!家族が喜ぶ作り置き料理をプロが提案

食の悩みはシェアダインで解決!家族が喜ぶ作り置き料理をプロが提案

共働き家庭の家事の負担を軽減してくれるさまざまなサービスがありますが、食に関して「作り置き」にコンセプトを絞ったユニークなサービスが登場しました。その名も...
親子で味噌作りに挑戦!作り方や楽しく取り組むポイントを紹介

親子で味噌作りに挑戦!作り方や楽しく取り組むポイントを紹介

自宅で味噌作りをする方が増えています。なんだか難しそうなイメージがありますが、やってみるとものすごく簡単!親子で取り組むのにぴったりですよ。大豆から味噌を...
【レシピ付き】親子で作ろう♪簡単おいしい「フルーツ大福」

【レシピ付き】親子で作ろう♪簡単おいしい「フルーツ大福」

もちもちの大福とフレッシュでジューシーな果物との組み合わせは無限大!いちごはもちろんバナナにオレンジ、そして中でもオススメは「キウイ大福」♪電子レンジで作...
野菜嫌いを克服するために、食育大国フランスで学んだ6つの方法

野菜嫌いを克服するために、食育大国フランスで学んだ6つの方法

野菜嫌いの子ども、多いですよね。「緑のものは全く食べない」といった子どもに、野菜を食べさせるにはどうしたら?と頭を悩ませてはいませんか。美食の国・フランス...
しつけの基本「いただきます」と「ごちそうさま」感謝の気持ちを食卓へ!

しつけの基本「いただきます」と「ごちそうさま」感謝の気持ちを食卓へ!

日常何気なく使っている【いただきます】と【ごちそうさま】の言葉。しかし、その意味をご存知でしょうか。「食べ物を大切にできる大人」になるには、幼少期からの習...

WRITER

Akari Itoi Akari Itoi  フリーのエディター、ライター、イベント/セミナー運営のディレクターとして活動中。夫と娘2人、東京在住。石川県出身。得意な分野は食・子育て・ママライフ・学び。 調理師/パンコーディネーター取得。