GWは「上野の森親子フェスタ2017」特集~京都大学野生動物研究センターの伊谷先生に会おう!

GWの5月3日~5日は、東京・上野で「上野の森親子フェスタ2017」が開催されます。約5万冊の絵本、図鑑、児童書が即売されるほか、親子で楽しめるさまざまなイベントも目白押し。そのなかのひとつのイベントには、東京都美術館内で行われる無料講演会があります。今回は、5月5日「こどもの日」の午前の部に登場される、京都大学野生動物研究センターの伊谷原一先生と「サル学」についてご紹介しましょう。

世界でトップクラスの研究って何だろう?

京都大学

こんなに本が大好きだから、ひょっとして、うちの子の将来は学者さんかな?とついつい思ってしまうのが新米パパ&ママ。ところで、日本が誇る、世界でもトップクラスの学術研究のひとつが「霊長類学」だということをご存知ですか?

日本の最高学府、京都大学の「霊長類学」は今をさかのぼる1948年、今西錦司教授のもと九州・宮崎の幸島に生息するニホンザルを観察したのが始まりです。

人間だけが特別ではない!

今西先生(中央)と学生たち ©伊谷原一

当時、西欧では「人間だけが社会を持つ」と考えられていましたが、今西先生の考えは「動物にも社会はある」でした。それを証明しようじゃないか!―今西先生と学生たちはさっそく人間の仲間である霊長類を調べることにしました。

今西先生たちは野山を駆け巡ってサルの群れを観察します。そこに見えてきたのはサルの「社会」であり、「文化」でした。

「イモを洗う」ニホンザルを発見!

宮崎県・幸島のサル ©京都大学野生動物研究センター

文化のもつ重要な側面に,いつ、だれが始めたのか、どのような経路で伝わったのか、その間にどのように変化したのか、という3点があります。

1953年、幸島での観察中に、ある若いメスザルがおもしろい行動を始めました。海岸でイモを洗っているのです。洗うことによってイモについている砂が取れ、代わりに塩味がつくことをそのメスザルは覚えます。

それは次第に彼女の友だちや親族に伝わり、やがては群れ全体が世代をこえてその方法を引き継いでいきました。「起源」「伝搬」「変容」―この3つすべてがわかっているという点で、幸島のニホンザルの「イモ洗い」は霊長類学上、非常に重要な発見だったのです。

世界中の学者がようやくサルの「文化」を受け入れたのは70年代。それをさかのぼること約20年前から日本の「サル学」は今日まで世界の先端を走り続けてきたのです。

最後の霊長類「ボノボ」って知ってる?

いっしょに遊ぼうよ! ©伊谷原一

私たちが日頃「サル」と呼んでいるのは霊長類全体を指していますが、その中でも類人猿と呼ばれるゴリラ、チンパンジー、オランウータン、それにヒトを加えた4属は「ヒト科」と呼ばれます。

この4属のなかの、チンパンジーの仲間に「ボノボ」という類人猿がいます。1970年代にコンゴ民主共和国で発見されたボノボは、同国の動乱によりもっとも研究が遅れたため「最後の類人猿」とも呼ばれています。

このボノボの研究をされているのが、今回、上野の森親子フェスタで講演してくださる伊谷原一先生。実は、伊谷先生のお父様である伊谷純一郎先生は、先ほどのモノクロ写真で今西先生の右側にいらっしゃる方。今西先生の愛弟子でした。

数々の発見をされて、人類学のノーベル賞と呼ばれるトーマス・ハックスリー記念賞を受賞された純一郎先生。息子の原一先生も、ボノボの社会で新発見をしました……どんな発見かは当日の講演会場までお楽しみに!親子でぜひ、ご参加ください!

講演会参加申し込み|上野の森親子フェスタ|JPIC

5月5日、伊谷先生の講演会の申し込みはこちらから!(締め切りは4月16日です)